■残光（第65話） 発表1973年6月
評価 ★★
依頼人 不明
ターゲット シカゴ大物マフィア
報酬 不明
今回弾丸発射数 2／ 通算弾丸発射数 359
今回殺害人数 2／ 通算殺害人数 334
今回まぐわい回数 0／ 通算まぐわい回数 38
＜ストーリー＞
かつてゴルゴを勾留したことのある老刑事が再びゴルゴと対峙する。しかし、刑事は平穏な生活を望んでいた・・・
＜この一言＞
背後へまわられるのが、嫌いなだけだ・・・
＜解説＞
かつてサンフランシスコでゴルゴを参考人として勾留したことのある老刑事。左遷先のハワイで、マフィア暗殺事件をゴルゴの犯行と察知、再びゴルゴに対峙する。ハワイでの安穏とした生活を守りたい老刑事はゴルゴを逮捕しようとせず、「今度の事件を見逃す」ので「ハワイを離れてくれないか」と哀願。後に老刑事は眉間を打ち抜かれた姿で発見される・・・。
本作は３点の大きな謎がある。
①時間推移＝早朝：体育館でゴルゴと老刑事が再会→夕方：波止場で対話 この間二人は何をしていたのか？
②老刑事を殺したのはゴルゴなのか？
③老刑事を殺したのがゴルゴならば、動機は？
①の時間推移には目をつぶり、②についてはゴルゴの犯行とするが、③の殺害動機はどうか？
動機1：一度ならず二度もゴルゴの犯行を嗅ぎつけた老刑事を許せなかった
動機2：職務を全うしない老刑事を許せなかった
動機3：老刑事の気が変わりゴルゴに牙をむけた為、老刑事を殺害した
遺体発見者の交わす会話が示唆に富んでおり、謎を深めている。
「プロ同士なんだからへたな同情はかえって相手に失礼」＝老刑事への同情不要論（動機1、動機2）
「今はその人も」「そんな事を言っているが、あとに」「もっと苦しむ」＝老刑事の変心（動機3）
「男なんて」「完全にプライドを捨て切れるものじゃあない」＝老刑事の変心（動機3）
当ゴルゴ総研では動機1・動機2はあまりにも弱いので、老刑事の変心があったと推測している。
老刑事は帰宅すべく車を運転中に歩いているゴルゴを発見、突発的・衝動的にゴルゴを轢こうとして返り討ちにあったのであろう。
ズキューン
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巻掲載
１．老刑事の哀願がゴルゴにとって「余計 なお世話」だったので殺した。
２．老刑事が自分を逮捕しようと変心する かもしれないので殺した。
「余計なお世話」説、あり得ますねぇ。ゴルゴは命令されるのが嫌いですから。
私も「余計なお世話」説です。あのタイミングで登場したのが命取りだったのかななんて思ったりします。
それではまた(^O^)/~
＞私も「余計なお世話」説です。
ゴルゴの最も嫌う、お仕着せですね（苦笑）ゴルゴには関わらないのが一番です。
確か「キャサワリー」でレズビアンの殺し屋に対しゴルゴは
「老いて牙の使えなくなった犬は死ぬべきだ」
という発言がありました。
その発言を考えるとやはり老いて職務を全うしない刑事を許せなかったのでしょうか？でもゴルゴが人の生き様に対し介入するというのも考えにくいというか……やはり老刑事が何らかの危害を加えようとしたと見るのが普通でしょうか？
コメントありがとうございます。
この作品の謎は深まるばかりですね。
古い作品の方が深みがある、と思うのは懐古趣味でしょうか（笑）
アニメ版は原作より演出が丁寧で
刑事とゴルゴの心理がわかりやすかったです。
ゴルゴは「己が職務に忠実な人は刑事でも尊敬する」が、
逆に「職を全うしない不忠者は決して許さぬ」と言えます。
報酬の二重取りをした情報屋、不発弾を混ぜた銃職人、
権力を濫用した刑事などはみんな死の制裁を受けてます。
逆にゴルゴのライバルというべきスイスの刑事、
ルーツに迫ったジャーナリストは手を出してません。
やはり見逃したのがゴルゴの怒りに触れたんでしょうね。
アニメの場合は、「俺は老いぼれた。早く町を出て行ってくれ」と言って老刑事が去る時の目にはまだ光がある。これが、その直後の拳銃装備と関連するのでは。
ゴルゴを車の通りがかりに射殺しようとして、警戒を怠らないゴルゴに早抜きされて車内で死亡。
ゴルゴは波止場にて老刑事の中にあるゴルゴへの執着を見抜いた為、危険とみなし殺害したのだと思います。
ゴルゴにとってみれば自分を一度逮捕した老刑事は因縁の敵（ライバル）だったのかもしれません。
それにしても残された奥さんが悲しい…。