ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第104巻-2黒い星

2007-11-02 23:45:52 | 第101巻~第105巻

■黒い星(第350話) 発表1993年2月

評価   ★★★★

依頼人  ”竹連幇”の張金栄

ターゲット ”客家幇”の雇った「中国特殊兵」

報酬    $1,000,000

今回弾丸発射数      13/ 通算弾丸発射数 1,972

今回殺害人数        10/ 通算殺害人数   4,106

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    97

<ストーリー>
台北で華僑を束ねる”竹連幇”の張金栄。大家姐(大あねご)と呼ばれる張金栄はトカレフの密輸も牛耳っていたが、何者かが密輸ルートを破壊しようと・・・

<この一言>
俺は一人で動く・・・この約束が守れないのなら俺は降りる・・・

<もう一言>
スコップを武器にするのは、スペツナズでも訓練したはずだ・・・

<解説>
台北の華僑組織”竹連幇”は、華僑社会に厳然たる影響を及ぼし、表社会からウラ社会までを牛耳っていた。しかし、何者かが竹連幇のトカレフ密輸ルートを破壊せんと妨害を繰り返していたため、張の側近はゴルゴに接触する。竹連幇を束ねる「張金栄」は大家姐(大あねご)と呼ばれ畏怖されていた。妨害工作を行っている者が竹連幇の身内であることを察した張は、ゴルゴへの依頼を断り、竹連幇で問題を解決しようとする。張はゴルゴに台北滞在を強引に勧め、「ゆっくりとお話を交わしてみたい」と色目を使い、ゴルゴのスケジュールを押さえてしまう。

竹連幇の放った殺し屋が全滅させられたとの知らせを受けた張は、中国共産党中枢に食い込んでいる”客家幇”が竹連幇の弱体化を企てていると断定。ゴルゴは、客家幇の狙いは張金栄であり、中国の特殊部隊「特殊兵」を繰り出していることを指摘する。張は、ゴルゴに客家幇に雇われた特殊兵の全滅を依頼する。

ゴルゴは特殊兵のアジトへ単身突入、スペツナズの訓練を受けたと言われる特殊兵を次々になぎ倒し、リーダー格の男と対峙する。男は武器庫にゴルゴを誘い込み、銃ではなく得意とするナイフによる決闘を申し入れる。ゴルゴはこれを応諾、M16を手放してナイフを手に対峙。ゴルゴは右手を斬りつけられるや、スコップを武器にして男の頸動脈を切断、決闘にケリを着ける。

ゴルゴと中国特殊兵との闘いが見事である。ナイフによる白兵戦を申し込まれたゴルゴはこれを応諾するが、形勢不利となるやスコップを武器にするシーンが最高だ。『ナイフ戦のはずがスコップを使ったら反則だろう』という特殊兵と読者の思いを粉砕するセリフが凄い。
「スコップを武器にするのは、スペツナズでも訓練したはずだ・・・」
ある意味、開き直りとも逆ギレとも思える理論展開はゴルゴならではだ。手段を選ばないマキャベリズムと言うべきか・・・
また、大家姐と呼ばれる張金栄もいい味を出している。年齢不詳(60才位?)の張がゴルゴを強引に誘っているのが面白い。ゴルゴファンとしては、『まさかゴルゴが張とまぐわうのか?』という怖いもの見たさの期待を抱くのだが、残念ながら実現しない。張としては心残りのようだが・・・。礼儀にうるさい張がゴルゴのテーブルマナーを「優雅な手つきです事」と褒めているのも見逃せない。

ズキューン

ゴルゴ13 (104)巻掲載
ゴルゴ13 (146)巻(最新刊)
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