■ジェット・ストリーム(第76話) 発表1973年10月
評価 ★★★★★
依頼人 MI6ヒューム部長
ターゲット ハイジャック犯殺害
報酬 不明
今回弾丸発射数 3/ 通算弾丸発射数 521
今回殺害人数 4/ 通算殺害人数 399
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 43
<ストーリー>
ゴルゴの乗った飛行機がハイジャックに遭遇。これを知ったヒューム部長は秘密のメッセージを通じ、ゴルゴにハイジャック犯の殺害を依頼する・・・
<この一言>
仕事だ
<解説>
ゴルゴの乗った飛行機がハイジャックに遭遇。搭乗者名簿にゴルゴの名前があることを知ったMI6ヒューム部長は、ハイジャック犯宛のメッセージを通じ、ハイジャック阻止の依頼を行う。
本作の主役は英国紳士ヒューム部長と言っていいだろう。ヒューム部長の示す機転、メッセージ文の格調の高さと威厳、ゴルゴへの絶対的な信頼感、成就への渇望、これら全てがゴルゴを動かしハイジャック阻止へと導く。
ここにメッセージ全文を引用しよう。
”同志に告ぐ、「賛美歌13番」を斉唱し、これをただひたすら願う、母の命にかけて、すべてを誓いつつ・・・ヒューム”
「賛美歌13番」は言うまでもなくゴルゴとのコンタクトのメタファー。 第17巻-1『柩に誓いを』 で明らかになったゴルゴ宛メッセージのキーワードだ。「母」は大英帝国の象徴「女王」のメタファーであろう。「命にかけて、すべてを誓いつつ」とはゴルゴに対する嘘偽りのない真摯な姿勢を示すものである。同時に、「母の命にかけて」とは「女王の命」「大英帝国」を暗喩しており、国家としての依頼であり裏切りのないことの意思表示でもある。「これをただひたすら願う」にはヒュームの切実な思いが込められている。これ程の短文でありながら格調と威厳に満ちた内容を示すところに、ヒュームの人柄が窺われる。
ヒューム部長の登場は9作目(下記参照)。ゴルゴとの信頼関係は堅固なものとなっており、「ゴルゴ13は、きっとわかってくれる!!このヒュームの願いを、きっと理解してくれるに違いない!!」というセリフからも相互理解が深化していることが分かる。
○ヒューム部長登場作品
第3巻-3『メランコリー・夏』 、 第3巻-5『ベイルートVIA』 、 第6巻-3『17人の渇き』 、 第9巻-5『暗い街灯の下で』 、 第10巻-4『リオの葬送』 、 第10巻-5『ナチス鉤十字章は錆びず』、 第14巻-2『カリブ海の死影』、 第17巻-2『欧州官僚特別便』
ズキューン
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