ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第23巻-2折れた矢

2006-11-30 00:45:34 | 第021巻~第025巻

■折れた矢(第89話) 発表1974年8月

評価     ★★★

依頼人    老婆(ハンガリー独立運動家)

ターゲット  イレーナ・フェレンツ

報酬     $78,000

今回弾丸発射数       13/ 通算弾丸発射数 625

今回殺害人数         13/ 通算殺害人数   526

今回まぐわい回数      0/  通算まぐわい回数  51

<ストーリー>
ノルウェイ領にてアメリカの核兵器事故発生!核兵器回収を巡り、CIAとKGBが激突。この地にゴルゴが現れて・・・

<この一言>
この出来事はCIAとKGBとの情報活動によるもの・・・と、帰ったら報告してもらおう

<解説>
核兵器を搭載したアメリカのB52爆撃機がノルウェイ領に墜落した。核兵器事故を意味する暗号”折れた矢”が発令され、CIAは失われた核兵器回収に乗り出す。ソ連も事故情報をキャッチしKGBを派遣、ノルウェイ領ロフォーテン諸島のズボルベル港で東西諜報機関の活動がにわかに活性化する。
一方ゴルゴは、ハンガリー独立運動家から同志を売っていた女性イレーナ・フェレンツの殺害依頼を受け、この地に乗り込んでいた。イレーナはシュルツ夫人と名を変え隠匿生活を送っていたが、B52の搭乗員を確保し、核兵器のありかとともにCIAに売りつけようとする。CIAはゴルゴの狙いがシュルツ夫人であることを告げるが、シュルツ夫人の警備を請け負わされてしまう。ここにKGBも登場、シュルツ夫人(=イレーネ)とKGBソロコフ大佐は旧知の間柄であり、シュルツ夫人はKGBにも自身の警備を依頼する。CIAとKGBは核兵器回収のためにシュルツ夫人の安全確保が必要と考え、ゴルゴ殺害を企てる。

核兵器を巡る東西陣営の対立とゴルゴの狙撃ターゲットが二重三重に絡み合い、起伏に富んだストーリーが形成されている。シュルツ夫人(イレーネ)の腹芸とKGBソロコフ大佐の悪代官のようなキャラ立ちも重要な要素だ。なかでもソロコフ大佐が配下を従え「K式作戦」の陣頭指揮を執るシーンは、オーケストラの指揮者のように芝居がかっておりクライマックスに色を添えている。ゴルゴが「この出来事はCIAとKGBとの情報活動によるもの・・・と、帰ったら報告してもらおう」と言い残して、霧の中に消えていくエンディングも見事。

ズキューン

ゴルゴ13 (23) 巻掲載
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