ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第23巻-1呪術の島

2006-11-29 00:42:26 | 第021巻~第025巻

■呪術の島(第88話) 発表1975年1月

評価     ★★★★

依頼人    FBI

ターゲット  超過激派集団シンビオニーズ解放軍リーダー ジオ・マッセリー

報酬     不明

今回弾丸発射数       15/ 通算弾丸発射数 612

今回殺害人数         14/ 通算殺害人数   513

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数  51

<ストーリー>
ニューギニア辺境で姿を消したロックフェラー4世。超過激派集団SLAが身代金を要求してきた・・・

<この一言>
闇の中で身をさらしているほど、自信家にはできていない・・・

<もう一言>
依頼者が敵でないという保証はどこにもないし、おれの仕事にそんな定義は生まれはしない

<さらに一言>
これ以上、連中と殺し合いをしたくなかった・・・

<解説>
ロックフェラー家御曹子の身代金を要求してきた超過激派組織シンビオニーズ解放軍(SLA)。リーダーのジオ・マッセリーの殺害を依頼されたゴルゴはニューギニアへ向かう。本作は派手さこそないものの、ゴルゴの魅力が随所に見られる作品。

依頼を受ける際、暗い部屋で映像を見せられるが、その時のセリフがイカしている。
「闇の中で身をさらしているほど、自信家にはできていない・・・」
「依頼者が敵でないという保証はどこにもないし、おれの仕事にそんな定義は生まれはしない」

ニューヨークでSLAに狙われるゴルゴ。車道を渡る際、トラックを視界に捉えるや荷台にしがみつき追っ手をやり過ごす。スパイ映画さながらの小技で敵を軽くいなすゴルゴは珍しい。

ニューギニアのジャングルでターゲットのジオ・マッセリーと対峙するゴルゴ。銃による殺害では原住民の反発を招き、さらなる殺戮を引き起こす懸念があるため、マッセリーに対しナイフでの決着を要求。マッセリーを倒したゴルゴに原住民たちはひれ伏し、真の勇者としてゴルゴを崇める。
「これ以上、連中と殺し合いをしたくなかった・・・」というゴルゴのセリフには無用な殺生はしないという思想が感じられる。ゴルゴが「~したい」「~したくない」といった希望を表明するのは極めて稀である。パーフェクトマシーンとしてのゴルゴは「~する」「~しない」というデジタルなアウトプット(行動)にその特徴があるが、「~したい」「~したくない」というファジーでアナログな感情の発露は、それが極めて稀少な機会であるが故、マシーンではない人間としてのゴルゴを感じさせ、その魅力を増幅させている。

ズキューン

ゴルゴ13 (23) 巻掲載
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