ルーク・ドナルドに見るスウィングテンポとリズム

2011-10-28 19:20:05 | ゴルフウイークリー

今年の米ツアーの賞金王は、世界ランク1位のルーク・ドナルドに

決まりましたね。欧州ツアーの賞金トップとダブル王者に輝き、

最終戦優勝で、この栄冠をかちとったのは見事です。

確かに世界ランクトップのルークのスウィングが素晴らしい

と思います。お手本、教科書みたいなスクエアスウィング!!

何といっても凄いのは、スウィング中、ボールを打ち終えるまで

前傾姿勢が微動だに変わらない点にあると感じています。

無駄な上下動がそぎ落とされているため、シンプルな美しい

動きに映ります。全盛時代のトム・ワトソンを彷彿させる

見事なボディバランスです。おそらく体幹と脚力が、とても強いの

でしょう。羨ましい限りです。しかも、肩や腕が脱力したまま

スウィングしているため、ムリ、ムダを全く感じません。

これが世界イチのスウィングなのは納得できます。

これだけムリ、ムダをそぎ落としたスウィングは世界広しといえども、

なかなか見当たりません。賞金王を争った長身のウェブ・シンプソン

ですら、少し伸び上がりが見られますから。

今回は、このルークのスウィングをお手本にしながら、前傾キープ、

脱力感からくる振りの鋭さとスムーズな動きが、どこからくるのか、

スウィングテンポとリズムから確認してみました。

すると、彼のスウィングは、全体的にゆったりに見えますが、

決してそんなことはないという点です。

ゆったりに見えるのは、上半身と腕の脱力と見事なボディバランス

(前傾キープ)からそう見えるだけで、決してゆっくりではありません。

トップに入るまでは、テンポはシンプソンほど速くはありませんが、

切り返しからは、シャープでとても速い!!おそらく腰の切れが

速く、それにほんの一瞬遅れて上体の回転と腕の振りも速い

ためだと思います。

そういえば、米ツアーには、スウィングテンポの速い選手が

多いように感じます。日本だったら、シード選手の谷口徹、

藤田寛之、宮本勝昌、アマですが松山英樹など、ゆったりした

リズム(テークバックはゆっくりで、切り返しもゆっくり、そこから

先はヘッドを走らせるので当然速い)の人が多いのですが、

米ツアーは長身の選手が多いため(?)か、テンポが速く、

リズムも前半(トップまで)も後半も速い選手が多いようです。

ウェブ・シンプソン、ジャスティン・レナード、

ガルシア、などなど、・・・・・・・ルークは、彼らほどテークバックは

速くありませんが、決してゆっくりではありません。

速いテンポと速いリズムの中で、脱力と前傾維持のスウィングが

できているから、世界イチになれたのでしょう。もちろん、パットの

好調も見逃せませんが。

ルークのランク1位は、暫く続きそうですね。