〔音楽療法〕危篤の人が喜んだ音楽の実話です

2010-11-14 08:37:02 | 音楽療法
皆さん、お早うございます。
昨日は、プレ忘年会がありまして、1年ぶりに再会した知人たちと
語り合いました。
その話の中で音楽に関して興味深い話がでてきましたので、紹介します。

それは、ある女性の話からでした。
危篤状態の父親が病院の床で臥せっている中、娘たち姉妹4人くらいが
じっと見守っていたそうです。
そうすると、血圧が50以下になり、いよいよ危ない!という状態で、
ひとりの娘さんが叫んだそうです。
「ここままじゃあ、ダメ!危険だから何かしよう」
何かしようといったって、素人に何か医療処置ができるわけがありません。
やってきたナースは、医師を呼ぶだけで・・・・・・。

その娘さん、とっさに思いつき、「ラジオをつけよお」と。
何がんだか分からないけど、とにかくラジオをつけてみると、音楽が・・・・。
それも演歌みたいだけど、やけに明るい。
その音楽は何と何と、そのこん睡状態のお父さんが大好きだった
三波春男の”チャンチキオケサ”だったのです。

この偶然に、皆もビックリ!明るい”チャンチキオケサ”の歌が流れるにつれ、
お父さんが反応し始めたんです。
”う~”とかうなり声を上げ、何か喜んでいる風だったとか。
たまたま、かかった音楽がお父さんの大好きな曲が幸運だったのでしょう。
その日もうダメだといわれていたお父さんは、その後も3日間命を
つながれたそうです。
たった3日間というかもしれませんが、家族にとっては、その3日間は、
すごく充実したものだと想像できます。

人間って、寝ている時も五感の中で聴覚だけは活動していると
言われています。動物としての生命の防衛機能もあるのでしょう。
それだけ好きな音楽で聴覚を刺激すれば、危篤の人だって
喜んでいける。そんな事が実感できました。
やはり、音楽の力ってすごいなぁ、と感じました。

もちろん、手を握ったり、優しい言葉を耳元でかけてあげることも
大事な大事なことであるのは確かです。

人間は、五感を刺激し、感動すれば生きる力が湧いてくるのだと
実感しました。