極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

最新水素燃料電池技術

2020年01月19日 | ネオコンバーテック

                       

10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』
」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
----------------------------------------------------------------
7 季康子問う、「弟子、たれか学を好むとなす」。孔子、対えて曰く、
「顔回なる者あり、学を好む。
不幸、短命にして死せり。今や、すなわちなし」。(重出、六-3)

季康子問、弟子孰爲好學、孔子對曰、有顔囘者、好學、不幸短命死矣、
今他則亡。
Ji Kang Zi asked, "In your pupils, who likes learning?" Confucius
replied, "There was Yan Hui who learned eagerly. But unfortunately,
he passed away in his youth."

  

【ポストエネルギー革命序論132】


燃料電池劣化を大幅抑制する白金‐コバルト合金水素極触媒

1月14日、NEDOは燃料電池自動車(FCV)用燃料電池の革新的な電極触媒や電
解質膜の開発事業を行っている。今般、NEDOと 山梨大学、田中貴金属工業(株)
は、固体高分子形燃料電池の水素極における電解質膜劣化の原因となる過酸化水
素(H2O2)の発生を半分以下に抑制可能な白金-コバルト合金水素極触媒の開発
に世界初の成功した。
この触媒を燃料電池に組み込むことで、従来の燃料
電池向け市販白金水素極触媒を用いた場合に比べ、電解質膜の耐久性

4倍以上に高められる。これにより、FCV や定置用燃料電池の耐久性の
飛躍的な向上が期待できる。今回、NEDOと国立大学法人山梨大学、田中
貴金属工業株式会社が、①電解質膜を分解劣化するラジカル発生源とな
る過酸化水素(H2O2)の発生速度を大幅に抑制する白金-コバルト合金水
素極触媒を開発。②また、試作触媒でのH2O2発生速度抑制効果をもとに、
白金‐コバルト合金ナノ粒子/炭素触媒(以下、PtCo/CHT触媒)の量合
成を可能にした。③そして、このPtCo/CHT触媒の H2O2発生速度が、従来
使用されてきた市販の白金/高表面積カーボンブラック担体触媒(以下、
市販Pt/CB触媒)に比べて半分以下に抑えられることを確認(上図1(
A))。
このPtCo/CHT触媒を水素極として塗布した電解質膜を用いた燃
料電池単セルの加速劣化試験を行ったところ、従来の燃料電池向け市販
Pt/CB触媒を水素極に用いた場合に比べて、耐久性が4
倍以上向上する
ことがわかりました(図1(B))。これにより、FCVや定置用燃料電池
の耐久性の飛躍的な向上が期待できる。
今後、山梨大学と田中貴金属工
業(株)は、自動車会社などと連携してPtCo/CHT触媒を用いた燃料電池
を試験し、高性能・高耐久化に向けた研究開発を進める。また、種々の
先端的解析法と計算科学により作用機構を多角的に解明して、さらに高
性能な触媒設計指針の確立を目指す。

【要約】
ヒドロキシルラジカル(˙OH)は 燃料電池で使用されるプロトン交換膜
(PEM)の劣化の多くの原因です。従来のアプローチは、PEMに組み込ま
れたラジカルスカベンジャーを使用することでしたが、パフォーマンス
は低下する。ここでは、˙OH の前駆体である過酸化水素の生成が水素ア
ノードで抑制され、吸着された水素原子によってカソードから拡散する
酸素が減少する、直観に反する戦略を提案します。これは、Ptスキンで
覆われたPtCo合金アノード触媒を使用することで実現され、理論計算で
示されるように、Hが弱く吸着されます。特に、80°Cの実用温度での水
素アノードでのH2O2生成は、初めて、チャネルフローダブル電極(CFDE)
技術の適用によって評価されました。市販のPt / Cアノードと比較して、
PtCo / Cアノードを使用したPEMの寿命が著しく長いことは、単一セル(
加圧ガス下での開回路)の加速ストレステストで実証されている。

❏耐酸性を高めた白金スキン/白金‐コバルト合金触媒
燃料電池は、電解質膜の両側の電極に水素と空気を供給して発電する(
下図2(A))。水素極では、水素が酸化されて水素イオン(H+)と電子
(e)が生成する。

H2 → 2H+ + 2e 反応式(1)

もう一方の電極には空気を供給しますが、酸素の一部が電解質膜を透過
して水素極の触媒に吸着した水素原子(Had)と反応して過酸化水素が副
成する。

2 Had + O2 → H2O2 反応式(2)

H2O2が鉄イオン(Fe2+)などの不純物と接触すると、発生した OHラジカル
(・OH)が電解質膜を攻撃して分解します。現在、 電解質膜として主に
用いられているパーフルオロスルホン酸膜は、フッ化物イオン(F) を
放出しながら分解し(図2(B)) 最悪の場合、水素と空気を分離する
機能が失われます。このような分解を抑制する手段の一つとして、電解
質膜にラジカル捕捉剤を加える方法があるが、この方法には、燃料電池
の使用中に捕捉剤が膜内を移動して効果が低下、捕捉剤の加えすぎによ
り燃料電池の出力性能が低下する、といった問題があった。そこで、山
梨大学は、ラジカル発生源である過酸化水素の発生速度自体を抑制する
ことが最も有効な電解質膜の劣化抑制対策であると考え、今回の研究を
実施する。

図2(A)燃料電池作動時の各電極での反応、(B) 水素極部分の拡大図
水素発生とOHラジカルによる電解質膜の分解劣化
固体高分子形燃料電池の電解質膜は強酸性である。この環境で反応式(1)
の水素酸化反応活性が高いのは白金であり、これまでは市販Pt/CB触媒
が使用されていた。今回、山梨大学は白金‐コバルト合金ナノ粒子の表
面構造を制御して耐酸性を高めた白金スキン/白金‐コバルト合金触媒
を試作し、市販の Pt/CB触媒に比べH2O2発生速度抑制効果が非常に大き
いことを発見。尚、この試作触媒の白金使用量当たりの水素酸化活性が
市販Pt/CBより高いことも確認している。白金スキンは、合金表面の数
原子層が白金で覆われている構造のために耐酸性が高く、その電子状態
が純粋な白金とは異なっている特徴がある(図3)。田中貴金属工業(
株)で量合成されたPtCo/CHT触媒にもそのような白金スキン層が生成さ
れているため、試作触媒と同様の特性を示す。固体高分子形燃料電池の
電解質膜は強酸性です。この環境で反応式 (1)の水素酸化反応活性が
高いのは白金であり、これまでは市販Pt/CB触媒が使用されている。

今般、山梨大学は白金‐コバルト合金ナノ粒子の表面構造を制御して
酸性を高めた白金スキン/白金‐コバルト合金触媒を試作し、市販のPt
/CB触媒に比べH2O2発生速度抑制効果が非常に大きいことを発見した。
なお、この試作触媒の白金使用量当たりの水素酸化活性が  市販Pt/CB
より高いことも確認。白金スキンは、合金表面の数原子層が白金で覆わ
れている構造のために耐酸性が高く、その電子状態が純粋な白金とは異
なっている(図3)。田中貴金属工業(株)で量合成されたPtCo/CHT
媒にもそのような白金スキン層が生成されているため、試作触媒と同様
の特性を示す。

図3 PtCo合金とPtスキン/PtCo合金
図4 PtCo/CHTと市販Pt/CB触媒を水素極に用いた燃料電池の加速劣化
試験(90℃)での
開回路電圧と水素透過速度の変化

❏加速劣化試験による性能比較
合成したPtCo/CHT触媒を厚さ25μmの電解質膜に水素極として塗布し、
空気極側には市販Pt/GCBHT(白金ナノ粒子を黒鉛化カーボンブラックに
担持し、熱処理)触媒を塗布して、標準サイズの燃料電池単セル(電極
面積29.2cm2)に組み込んで、加速劣化試験を行いました。この試験法は、
反応ガスを加圧して90℃、開回路状態(電流を流さない状態)でOHラジ
カルによる分解を加速するものです。 200時間ごとに水素透過速度を測
定し電解質膜の劣化度合いを調べた結果を示す(図4)。まず、比較対
象として市販Pt/CB触媒を水素極に用いた場合は、過酸化水素の発生な
どに起因する電解質膜の劣化により160時間で燃料電池の電圧が0.8V 程
度に急激に低下すると共に電解質膜の水素透過速度が使用開始時の 100
倍以上に増加した。また、解体後の検査では電解質膜が薄くなり小さな
穴あきの発生を確認した。 他方、今回開発したPtCo/CHT触媒を水素極に
用いた場合は、過酸化水素の発生などに起因する電解質膜の劣化などが
抑制され、600 時間後でも0.9V程度と高い電圧を長時間維持すると共に
水素透過速度は初期の 1.5倍の増加に抑えられました。約720時間後
には電圧が 0.85V以下へ低下したが、その電圧に達するまでの運転時間
が市販Pt/CB触媒を用いた場合の4倍以上に延びた。また、1000時間後
に水素透過速度が初期の約10倍まで増加したが、市販Pt/CB触媒を用い
た場合に比べて劣化が極めて緩やかであった。
また計算科学により、表
面に白金スキン層が存在するPtCo合金では水素原子の吸着が弱められて、
H2O2を生成しにくくなる作用機構も解明できた。
【結論】
① PEFCの水素アノードにPt-Co合金触媒を使用すると、過酸化物の生成

率が50%も低下する可能性があることを示す。② DFT(密度汎関数理論:
density functional theory)計算は、H2O2 生成の抑制がPt皮膚表
面の
HOPDの結合エネルギーの低下に起因することを示す。③PtCo /CHT

をアノード触媒として利用する燃料電池は、膜の化学的劣化の緩和によ
り、加速OCV条件 下で優れた耐久性を示した。④水素アノードでの過酸
化物生成の抑制を介してラジカル攻撃を抑制するこの一見反直感的なア
プローチは、次世代PEFCの開発に大きく貢献すると予想される。
【関連特許】
特開2019-111510 担持金属触媒及びその製造方法 国立大学法人山梨
大学
【概要】
下図1のごとく、担体微粒子の集合体である担体粉末と、前記担体粉末に担持
された金属微粒子130と、前記担体微粒子を被覆するように形>成された被覆
層140を備え、被覆層140は、プロトン伝導性を有す
るポリマーで構成さ
れ、被覆層140の平均厚さをdとし、金属微粒子
130の平均粒径をDとす
ると、以下の条件(1)~(2)の少なくと
も一方が充足される、担持金属触
媒。(1)0.18≦d/D≦0>32(2)0.18≦d/D≦0.55であ
り、かつ2.5nm≦D≦4.9nmで発電性能を高めることが可能な担持金属
触媒の提供。
【図1】担持金属触媒100の触媒構造のモデル図
【図2】図1から担体微粒子150を抜き出した図
【図3】図1における担体微粒子150の分枝160の状態を示す図


【符号の説明】1:製造装置 2:バーナー 2a:バーナーガス 3:原料
供給部 4:反応筒 5:回収器 5a:フィルタ 5b:ガス排出部 
6:ガス貯留部 6a :冷却ガス導入部 6b:スリット 
6c:内周壁 
6d:バーナー挿通孔 6g:冷却ガス 7:火炎 
13:外筒 13a:ミス
ト化ガス 23:原料流通筒 23a:原料 
溶液 23b:ミスト 100 
担持金属触媒 110:空隙 120
:結晶子 130:金属微粒子 140:
被覆層 150:担体微粒子 
160:分枝 200:固体高分子形燃料電池 
201:アノード 
202:カソード 203:負荷 210A:アノード側
ガス拡散層 
210K:カソード側ガス拡散層 220A:アノード側触媒層 
220K :カソード側触媒層 230:電解質膜


表1に示すように、0.18≦d/D≦0.55である場合に、質量活性が高く、
0.18≦d/D≦0.32である場合に、質量活性が特に高く、0.20≦d
/D≦0.32である場合に、質量活性がさらに高かった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
  担体微粒子の集合体である担体粉末と、前記担体粉末に担持された金属微粒子
と、前記担体微粒子を被覆するように形成された被覆層を備え、
  前記被覆層は、プロトン伝導性を有するポリマーで構成され、
  前記被覆層の平均厚さをdとし、前記金属微粒子の平均粒径をDとすると、
以下の条件(1)~(2)の少なくとも一方が充足される、担持金属触媒。
(1)0.18≦d/D≦0.32
(2)0.18≦d/D≦0.55であり、かつ2.5nm≦D≦4.9nm
【請求項2】
  請求項1に記載の担持金属触媒であって、
  0.20≦d/D≦0.32である、担持金属触媒。
【請求項3】
  請求項1又は請求項2に記載の担持金属触媒であって、
  2.5nm≦D≦9nmである、担持金属触媒。
【請求項4】
  請求項3に記載の担持金属触媒であって、
  2.5nm≦D≦4.9nmである、担持金属触媒。
【請求項5】
  請求項1~請求項4の何れか1つに記載の担持金属触媒であって、
  前記担体微粒子は、無機化合物の微粒子である、担持金属触媒。
【請求項6】
  請求項5に記載の担持金属触媒であって、
  前記無機化合物は、ドープされている、担持金属触媒。
【請求項7】
  請求項5又は請求項6に記載の担持金属触媒であって、
  前記無機化合物は、酸化スズを含む、担持金属触媒。
【請求項8】
  請求項6又は請求項7に記載の担持金属触媒であって、
  前記担体粉末は、見掛け密度が2~3.8g/cmである、担持金属触媒。
【請求項9】
  請求項1~請求項8の何れか1つに記載の担持金属触媒であって、
  前記担体粉末は、比表面積が12m/g以上である、担持金属触媒。
【請求項10】
  請求項1~請求項9の何れか1つに記載の担持金属触媒であって、
  前記担体粉末は、空隙率が50%以上である、担持金属触媒。
【請求項11】
  請求項1~請求項10の何れか1つに記載の担持金属触媒であって、
  前記担体粉末は、安息角が50度以下である、担持金属触媒。
【請求項12】
  請求項1~請求項11の何れか1つに記載の担持金属触媒であって、
  前記担体粉末は、導電率が0.00001S/cm以上である、担持金属触媒。
【請求項13】
  請求項1~請求項12の何れか1つに記載の担持金属触媒であって、
  前記担体微粒子は、複数の結晶子が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を
備える、担持金属触媒。
【請求項14】
  請求項13に記載の担持金属触媒であって、
  前記結晶子は、サイズが1~30nmである、担持金属触媒。
【請求項15】
  請求項13又は請求項14に記載の担持金属触媒であって、
  前記鎖状部は、複数の分枝と、複数の前記分枝の間に存在する孔と、空隙とを
備え、
  前記空隙は、前記複数の分枝と前記孔とによって取り囲まれる、担持金属触媒。
【請求項16】
  請求項15に記載の担持金属触媒であって、
  前記担体粉末は、前記空隙を複数備え、前記空隙は水銀圧入法による球相当径
が11nm以下の空隙と11nmより大きな空隙とを有する、担持金属触媒。
【請求項17】
  混合工程を備える、担持金属触媒の製造方法であって、
  前記混合工程では、金属微粒子が担体粉末に担持されて構成される構造体と、
プロトン伝導性を有するポリマーを含有するインクとを混合する、方法。
【請求項18】
  請求項17に記載の方法であって、
  前記ポリマーの体積をIとし、前記担体粉末の体積をSとすると、
  前記混合工程は、0.01≦I/S<0.2となるように行われる、方法。
【請求項19】
  請求項18に記載の方法であって、
  前記混合工程は、0.07≦I/S≦0.18となるように行われる、方法。
【請求項20】
  請求項17~請求項19の何れか1つに記載の方法であって、
  前記担体粉末は、担体微粒子の集合体であり、
  前記担体微粒子は、無機化合物の微粒子であり、  前記インクは、親水性溶媒
を含む、方法。
【請求項21】
  請求項20に記載の方法であって、
  前記無機化合物は、ドープされている、方法。
【請求項22】
  請求項20又は請求項21に記載の方法であって、  前記無機化合物は、酸化
スズを含む、方法。
✓ 確かに、1桁代にしても性能が向上しているのだろう。が、レアーアースな
どの触媒での話。耐触媒毒系の非貴金属系元素での研究成果が待たれる。


透明で自在に曲げられ両面が光る、LEDモジュール
技術の発展と共に街の風景も変化する。近年ではデジタルサイネージの台頭によ
り、街中の広告表現が一変したことにそれは顕著で 一方、イルミネーションの
季節には、省エネ性と高輝度を併せ持つLEDが風景を彩るのももはや当たり前。
そのLEDデバイスもまた、時代と共に着実に進化を遂げている。そこで、今回注
目したのが、東芝ホクト電子株式会社が開発した「透明フィルムLED」。一見透
明なフィルムでありながら、高輝度のLED発光装置として機能するこのモジュー
ルは、イルミネーションやディスプレイへの応用でデザインに革新をもたらすこ
とが期待されている。
透明フィルムLEDとは、透明なプラスチックフィルム上に微細配線電極を形成し、
LEDのチップを配置して接着することで80%超という高い透過率を実現したLEDモ
ジュールです。LED消灯時は配線電極とLEDチップが目立たないため透明に見え、
LED点灯時は他のLEDモジュールよりも高輝度と省エネ性を併せ持つ。自由に曲げ
られるフィルムの柔軟性を生かせば、立体的な光を演出できるのも特長となる。

【要点】
①透明で自由に曲げられるフィルム状のLEDデバイス
②そのベースにあるのは北海道・旭川に拠点を置く東芝ホクト電子技術
③若手とベテランの共創で生み出された新たな電飾モジュールの可能性




図1 「電力・水素複合エネルギー貯蔵システム」の基本構成
電力・水素複合エネルギー貯蔵システム

2018年10月25日、NEDO事業において、東北大学と前川製作所は、仙台市
茂庭浄水場に構築した電力貯蔵システムと水素貯蔵システムを組み合わせた「電
力・水素複合エネルギー貯蔵システム」による実証の結果、大規模自然災害によ
る長期停電を想定した73日間の連続運転に成功していた。
大規模自然災害による長期停電時でも再生可能エネルギーを有効活用しながら
高品質な電力を安定供給できる大容量非常用電源を構築するには、以下の技術課
題を解決する必要があります。
外部からの燃料調達が不要な大容量のエネルギー貯蔵が可能であること
再生可能エネルギー出力や負荷消費電力の不規則な変動を高精度で補
償できること
③ ②の変動補償を行いながらも非常時に必要となる大容量の貯蔵エネ
ルギーを維持できること

そこで、上図1のような、電力貯蔵システムと水素貯蔵システムを組み合わせた
「電力・水素複合エネルギー貯蔵システム」を考案し、大容量非常用電源を確立
するための技術課題を、以下の方法を用いて解決するとともに、その検証を行っ
た。
大容量エネルギー貯蔵にエネルギー密度の高い水素吸蔵合金または液
化水素タンクを用いる。
太陽光発電出力と負荷消費電力の差分に対して、カルマンフィルター
のアルゴリズムを適用し、両者の差分の変動を長周期変動分と短周期変
動分に分解して、長周期変動分を水素貯蔵システムで、残りの短周期変
動分を電力貯蔵装置で補償する。
DC BUSと水素BUS※4を設け、長周期変動分を補償する水電解装置入力
と燃料電池出力については電力制御(アクティブ制御)、短周期変動分
を補償する電気二重層キャパシタ※5については電圧制御(パッシブ制御)
を行う。
電力貯蔵システムと水素貯蔵システムのエネルギー貯蔵量を逐次測定し
常時の変動補償制御と並行して、両エネルギー貯蔵量がそれぞれの目標
範囲内に収まるようにエネルギー貯蔵量を制御する。


以上を踏まえ、仙台市茂庭浄水場に、上図2と図3に示すような既設の20kW 太
陽光パネルを用いた電力・水素複合エネルギー貯蔵実証システムを構築し、本実
証システムの有効性を検証するために、大規模自然災害による長期停電を想定し
た連続運転を実施。2017年8月より、仙台市茂庭浄水場の実証システムを用いた
実証試験を開始し、各種機器の最適制御運転およびトータルシステムとしての最
適化を実施。そして、今回、実証システムにおいて、大規模自然災害による長期
停電を想定した72時間(3日間)連続運転(10月4日~10月6日)に初めて成功しま
した。具体的には、下図4
に示すように、逐次変動する太陽光発電出力や負荷消
費電力に対して、電気二重層キャパシタ(電力貯蔵装置)と水素貯蔵システムの
入出力制御により、効果的で完全な補償が可能であることを確認した。
その結
果、高品質な電力の長時間(72時間)にわたる安定供給を実現しました
(図4の直流母線電圧と目標電圧(380V)の差が小さいことが、太陽光発
電出力や負荷消費電力の変動補償精度が高いことを表す)。


図2 仙台市茂庭浄水場の20kW電力・水素複合エネルギー貯蔵実証シス
テムの構成


図3 仙台市茂庭浄水場の20kW電力・水素複合エネルギー貯蔵実証シス
テムの外観


図4 実証システムにおける大規模自然災害による長期停電を想定した
72時間(3日間)連続運転試験結果 

以上より、「電力・水素複合エネルギー貯蔵システム」が、化石燃料使
用量やCO2排出量の削減に有効な大容量非常用電源としてだけでなく、再
生可能エネルギー出力や負荷消費電力の変動を高精度に補償でき、再生
可能エネルギーをリアルタイムで活用できる高品質・高安定電源として
も有効であると考えられる。
✔この時点で、オールソーラーシステムの電力ネットワックモデルの実
用が約束されていたことを改め今夜確認する。



使用済みプラスチックからエネルギー
「水素ホテル」の前例なき挑戦

1月15日、東芝は。4プラスチックがもたらす海洋汚染は、今や全世界共通の
課題解決----2019年度のG20でも主要な議題にのぼり、身の回りでもプラスチッ
クストローの廃止やレジ袋の有料化など具体的な対策が始まっている----に向け、
2018年5月には「プラスチック資源循環戦略」が策定され、プラスチックを廃棄
物にせず、有効活用していく具体的なロードマップが敷かれるなど、官民一体で
対策を急いでいるが、神奈川県川崎市が進める先進的な取り組み「川崎水素戦略」
がある。優れた環境技術を持つ企業が数多く集まる川崎市はそれらの企業と共に
水素エネルギーの積極的な導入と利活用を進めている。その取り組みの一つとし
て、使用済みプラスチックから水素を地産地消する、世界でも類を見ない「水素
ホテル」が2018年6月に誕生している―――プロジェクトをけん引してきた昭和
電工株式会社と、プロジェクトを陰で支えた東芝エネルギーシステムズ株式会社。
「水素ホテル」川崎キングスカイフロント東急REIホテルが2018年6月1日に誕生
したことは当時、大きな話題となり、使用済みプラスチックから水素を作り出し、
ホテルの約30%のエネルギーを供給する画期的な取り組み。さらに、ホテル開業
から1年間、歯ブラシやくしなどホテルで使用したアメニティ類も水素原料とし
てリサイクルする試験を行っており、利用者からも「自然とエコ意識が高くなる」
と好評を博している。啓発にも一役買っている。


水素パイプラインをつなぐ難しさ

川崎市の殿町地区は「殿町国際戦略拠点キングスカイフロント」として
国家戦略特区に指定され、世界最高水準の研究開発と新産業創出を担う
オープンイノベーション拠点として整備が進む高度インフラ地区。
「殿
町キングスカイフロントは再開発地区ということで建物が建設される前
から協議させていただくことができ、条件が恵まれていたのは事実。しか
し、それで全てが解決したわけではありません。ホテルまで水素のパイ
プラインを接続するには1km延伸する必要があったのです。水素パイプラ
インを通すことは滅多にない取り組みですので、なかなか前に進まず途
方に暮れることもあった。


パイプラインによって水素の大量・安定供給が可能になり、輸送時に二酸化炭
素を排出しないため、低炭素化にも貢献できる既存のエネルギー利用に対し、
サプライチェーン全体で二酸化炭素の排出量を約8割削減することが可能にな
る試算。水素パイプラインをつなげることは極めて珍しい取り組みで、
普段は接することのない様々な官公庁、パートナ
ー企業、町内会など
関係するあらゆるステークホルダーに説明して
回り、何とか実現する
ことができたと、感謝する。
関係者間の協議は、足かけ2年間にも及び。
そして、2018年6月、ついに水素のついに水素のサプライチェーンがつながっ
た。
世界に発信する「川崎モデル」
両社の今後の目標は、ステークホルダー全員で創り上げたこの取り組みを広げ
ていき、ホテル以外にもビルなど利用先を増やす、広く見学を受け入れるなど
やるべきことはまだまだ。海外からの見学者も近年増えており、世界中から注
目されている。今や使用済みプラスチックは輸出することも難しく、各国が自
分たちで何とかしなくてはならない問題。この課題を解決する水素社会のモデ
ルケースとして様々な形で発信する必要があると考える。『1対1』を『1対N』
に増やし、世界にこういう取り組み方があるということを見せていきたい。か
つて公害に苦しんだ川崎市だからこそ発信する意義がある。
水素ホテルでは、

昭和電工と共に『ごみ』から『エネルギー』を作り出すシステムを実現でき、
使用済みプラスチックの処理は、日本だけではなく世界各地で社会問題となっ
ているが、そのような課題を抱える地域に、水素ホテルで得られたノウハウを
新たなソリューションとしてグローバルに提供していきたいと思いと語る。 

【要点】
使用済みプラスチックをエネルギーとしてリサイクルする「水素ホ
」が川崎市に誕生

②川崎市内の昭和電工と東芝による企業間連携で地産地消の水素サプラ
イチェーンをつなぐ

③ 水素社会会のモデルケースを世界に広げる挑戦は続く

✔わたし(たち)が考えてきた「オールソーラーシステム」が具現化し
いよいよ、エネルギー革命が完成されて来るのを看ているようで、面白
い。



【世界の工芸#CraftsOfTheWorld#HenryPim&MatinSmith
ピム,ヘンリー(イギリス)
PIM,Henry

Vcssel
l988
スミス,マーティン(イギリス)
SMITH,Matin
皿 Dish
1987
【コズテル自治会誌:#Costail#ResidentAssociat#Diary
1月17・18日:引き継ぎ&総会資料整理整頓&準備


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