極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

曼珠沙華に秋風

2013年09月20日 | 新弥生時代

 

 

 

『B&I』vol.71 NO、5(2013)が届く。面白い記事が(眼に)飛び込む。「植物の技術が
お手本となって養殖魚の品種改良が変わる」という表題だ。「身が2倍の優良品種
ダワル
ツソスルトラフグの作出」では、植物
で開発された品種改良技術である「TILLING(ティリ
ング)法」を手本にし、この技術を養殖魚の品種改良に導入することを試みていたものだ。
そもそもTILLING法とは何か? 曰く、突然
変異を誘発し、その中から望ましい性質を生み
出す遺
伝子変賢を特定していくものとあるTILLING法の成功のポイントを上図で概説され
ている。この方法は、植物、動物の
みならす、細菌等の微生物まで、遺伝子を持つすべて
生物種に有効だが
、優良な形質を持つ個体の出現頻度が極めて低いため、1度に数千から数
万の次世
代を作製する必要があるという。そのためには、たくさんの種が採れるイネ、小麦、
大豆等の農作物(植物)で
TILLING法は数多く成功するという。だから、ウシ、ブタ等の
畜では産仔数が少ないので有効でない。従って、
魚類は植物と同様に多産性だから、品種改
良に
適しているという。なるほど。実際の養殖魚の品種改良に、遺伝子変質の特定として、
高産肉性のウシの
品種の「ダブルマッスルウシ」の原因遺伝子ミオスタチン変異を候補とし、
TILLING法を用いてミオスタチン変異メダカを作製→ミオスタチン変異メダカは、骨格筋の
筋線維数と筋線維の太さの増加により、骨格筋量(可食部位量)が2倍に増加する→ミオス
タチン遺伝子が養殖魚の産肉性の向上に有効な遺伝子を特定する(下図参照)現在、ダブル
マッスルトラフグ作出に、ミオスタチン有用変質を含む凍結精子で作製した変異集団(1万
尾以上)から、生きた状態で個体識別し、目的のミオスタチン有用変異個体の選抜実証でき
た。この選抜で、望ましい性質を生み出す遺伝子こ変異を持つ個体をHRM法(High Resolu-
tion Melting analysis
: 高解像度融解曲線分析は遺伝子の変賢(1塩基の違い)によって生じ
るわずかな融解温度の差を識別し、遺伝子の変質を見つけ出す方法)により特定し、美味し
くて、身が2倍になる優良品種を作出し、安くて美味しい魚の提供されるその日が来ると期
待されている。

※ リアルタイムPCRの原理(タカラバイオ)

 

エレクトロニクス東芝は、新構造の化合物系(CIGS)太陽電池開発で、発電効率 20.7%を達
成したという。 東芝は新構造のCIGS(銅・インジウム・ガリウム・セレン)太陽電池を開発
し、同電池で世界最高の変換効率である 20.4%に匹敵する性能を実現。従来の太陽電池のセ
ル構造はp層とn層を別々の材料で作るヘテロ接合型だったが、同じ材料を使うホモ接合型で
作製したことが特徴。p
層とn層をともに銅、インジウム、ガリウム、セレンのCIGS材料で作
ったホモ接合型のセル構造を持ち、独自開発の液相ドーピング法を使い、n型のCIGS層を作
る手法を考案。p層のCIGS薄膜を成膜したガラス基板をn型の不純物を溶かした液体に浸し、
不純物を薄膜の表面
から内部に拡散させてn型領域を作るというもの。ところで、太陽電池には下表
の種類がありデータとしては古い2011年調べだが、化合物薄膜系は生産コストが安く、モジ
ール変換効率が13.8%程度だ。最近はモジュールベースでも20%をだすメーカもある。も
っと
も、薄膜系の開発は、有機薄膜系では単層素子レベルで10超%も出てきている(吸収波
長が異なる二層素子にすると理屈上では20%近く効率向上できる)。

 

また、グリーン電源の2013年データ(下表)を看ると、設備電力あたりの発電量(kWh)は
化合物薄膜系がトップ。ただし、設置面積あたり(コンパクト性)では最下位。


 

さらに、Solar Plaza社の2011年12月調べのトップ・テン・データでは、Manz社が14.6%(モ
ジュールタイプ)を記録(下表)。

東芝技術の特徴は、第1電極と第2電極と光吸収層で構成し。第1電極が(Zn1-xMg
1-yO及びZn1-ββ1-αα(Mは、B、Al、Ga及びInの群から選択
した1つ以上の元素、0.03≦x≦0.4、0.005≦y≦0.2、0.4≦α≦0.9、0.005≦β≦0.2)
のいずれかを含む第1化合物を含む光透過性で、光吸収層がカルコパイライト型構造または
スタナイト型構造を有する化合物半導体を含む。光吸収層がp形部と第1電極との間に設け
たp形部とホモ接合するn形部で構成する。さらに、n形部は、ドーパントを含み、Bond
Valence Sum計算
で求めた形式電荷Vbが1.60以上2.83以下の元素で、化合物薄膜太陽電池1
は光吸収層とバッファー層が接合界面を形成、光吸収層と接合界面を形成するバッファー層
Cd,Zn,In、Gaの群から選ばれた1つ以上の元素と、S,Se及びTeの群から選
ばれた1つ以上の元素とを含む閃亜鉛鉱型構造、ウルツ鉱構造あるいは欠陥スピネル型構造
のいずれかの結晶構造の化合物で、閃亜鉛構造のバッファー層の格子定数a又はウルツ鉱構
造あるいは欠陥スピネル型構造を閃亜鉛鉱型構造に変換した時のバッファー層の格子定数a
が、0.59nm以上0.62nm以下というもの。



端的に表現するなら、化合物薄膜太陽電池の変換効率はセルレベルで20%超時代に突入(モ
ジュールレベルなら15%超時代に突入している。これでもたいしたものだと感心するが、時
代は大規模気候変動時代に突入している。ならば、集光型化合物三接合太陽電池の量産化に
全力注入すべきだろうと考える。いつやるか?“いまでしょう!”と。

 




朝から、彼女が玄関先から曼珠沙華を写メールを撮りみてごらんと言う。また、新聞を読ん
では、太宰治がどうだ、こんだと逐一しゃべる。元気だね。眼精疲労が酷いというのにね。
 

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