極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

黄菊と沖縄ビジョン

2009年11月05日 | 政策論



涼風の青き匂いに めを覚まし 菊花の庭には 葉を苅る翁   




1989年のベルリンの壁の崩壊という象徴的な政治劇で
「ワンワールド」は世界認識へと変わった。実は、そ
の序奏が、先進各国の消費・物流・サービス産業部門
が60%を上回る産業構造を取り始めたときから「ワン
ワールド」化と同時に、巨大な大陸間核弾道弾など軍
事施設や組織の縮小化がはじまっていたというのが妥
当だ。因みに、世界の一人当たりの平均GDP$ 8,400
で、日本は$34,000 と中国の20倍、ロシアの11倍
だ。そう言
った意味では「金持ち喧嘩せず」時代に入りつつある。





ところが、国家主義の変容に伴う軍産複合体や軍事組
織という硬直した巨大な官僚的組織体のパラダイムシ
フトが円滑に進まないことが、その後、如実に示され
たのが米ソの進駐・駐留で、中東の地下化石燃料資源
利権を巡りる「法衣下の鎧」の勝利なき戦争として残
存しているばかりで、米ソ代理戦争→米国ベトナム撤
退(75年)→ソ連アフガン撤退(86年)→ソ連崩壊(
90年)→米軍フィリピン撤去(92年)となって顕れ、
極東最大の米軍基地日本(沖縄)の縮小撤退のスケジ
ュールが焦点となっている。それが普天間基地移設問
の本質である。



 Zbigniew Kazimierz Brzezinski

これを阻害する要因を列挙すると次の様になるだろう。

(1)アフガニスタンイラクイランイスラエル
  等中近東の半国家・後進国諸国の不安定と英米イ
  スラエルの挑発と米欧軍の進駐。
(2)北朝鮮の貧困と軍事的脅威。
(3)中国ロシアの軍拡、覇権、国家主義への懸念。


その前提として、オバマ米国はどの様な外交スタンス
ンに立つのか?田中宇の「沖縄から覚醒する日本」で
ブレジンスキー論文の「The global political awakening
民主党憲法調査「
創憲に向けて憲法提言 中間報告」を
引用し「世界的な政治覚醒」による多極→「
日本は沖
縄を皮切りに覚醒していき、国連中心の多極化した世
界の中で指導力を発揮する国の一つとなりうる」とす
る。尤も、田中宇が言うように、ブレジンスキーの「
東アジア共同体」構想が鳩山(
民主党「沖縄ビジョン
2008
」)より先駆けていたのではない。わたし(たち)
は「
EU共同体」(93年)に期待を寄せるとともに、
東アジア共同体構想(このブログの名称も意識してい
る。「極東」を「ごくとう」と読ませたのは「くと
くらく」→「Go ! go!」「55」をもじった)を考え
ていたのだ ^^;。



 普天間基地

民主党の沖縄ビジョンでは、沖縄の自立を「地域主権
のパイロット・ケース」と位置づけている。地方分権
の究極的な意味は「霞ヶ関官僚制度の大幅縮小」であ
る。対米従属下の高度成長期の日本は、55年体制で
官僚制度が自民党というみこしを担いできたが、低成
長で対米従属も維持不能になる。上からの地方分権で
はなく、草の根からの革命的に地方分権を進めるとい
う路線は、米国の建国精神と通底することとなる。






今臨時国会における沖縄普天間基地移転問題で「55
年体制の呪縛」から逃れられぬ自民党(公明党)など
の保守議員や共産党議員からの追求に、鳩山総理、岡
田外相の苦慮に満ちた答弁を見ていると、55年体制
打破を旗印にした「沖縄返還国民運動」に加わって「
総評の船」で返還前の沖縄に渡米した経験が甦った。
具体的にどの様に対処すれば良いのか自分なりに考え
てみた。

(1)
辺野古湾埋め立て案は、環境、経済的側面から
  から絶対反対。
(2)海兵隊専用に特化するならグアム島等の国外に
  移転を米国に提案。
(3)差し迫った北朝鮮対策には、既存の国内基地や
  廃港予定の空港施設の再利用を米国に提案。
(4)戦略基地としての固定化に対し「東アジア共同
  体構想」のロードマップに、軍事基地縮小移転案
  の提出を米国に要求する。





尤も(1)は関空が毎年地盤沈下対策費を注入してい
る様に、メガフロート方式(『
狐の孫とムーブメント
)を良しとする立場から反対である。メガフロート式
の長所は一旦建造すれば、移動可搬が可能で、特殊な
航空母艦としても使用可能(国産開発の好機)。(3)
は元田中眞紀子外相の提案でもある。(4)は、これ
は米国防省及びオバマ政権の最も本命だと思われる。
つまりは、「東アジア共同体構想」は、米国にとって
も垂涎のビジネス(
ゴールドマンサックス予測「2020
年に世界の中産階級が20億人に急増する」)として最
優先課題としているのではないかという推測だ。



 
 

ところで、前述した、経済格差の大きさが、中国・ロ
シアの国家主義の推進力として寄与するからには『ア
ジア共同体』(=東アジア連合)の構築に当たっては
経済側面の下からの積み上げ優先運営との参加国共通
認識が重要(ナショナルマキシマムな国境或いは地租
区画的思考は出来るだけ背後に遠ざける)。その意味
では、贈与経済(『
木蓮と太陽神Ⅲ』)の象徴として
「鳩山イニシアティブ」を位置付ける必要があり、特
例国家(=経済支援最優先国家)として「北朝鮮」は
扱われる必要があると改めて腑に落とす。





朝から生け垣のいぶきの葉苅りで、目が覚めるという
朝寝坊だ。どうも普天間基地移設問題が気になりブロ
グすることになるが、大リーグが気になりスイッチを
入れると、松井秀喜が4打数3安打1ホームランでシ
リーズMVP賞を文句なくかっさらった。解説者も鳥
肌が立つという興奮が伝わり、彼女に叱られつつ、つ
いつい大声に。これで契約の継続は決定?わたしはい
うと、歳端のいった引き取り手のない素浪人 ^^;。






シルバーに予め予約を入れおいて秋の葉苅り。黙々と
仕事している姿をみて小さな幸せを感じる。本格的な
秋がそこにあると歌を書く。
勉学」を「黄菊」「運
動」は「白菊」にたとえられる黄菊。食用にもつかわ
れる。日本の代表的な花、黄色の「キク」。花言葉は
「気高さ」。


                


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