Kyoko AIHARA's Diary (Writer&Photographer) 相原恭子(作家&写真家)のブログ 

ヨーロッパ紀行、京都花街と着物、ビールとグルメなどをテーマに執筆、撮影、国内・海外での写真展や講演等。今日も良い日!

2011年6月7日(火) 美しい梅雨 「もみじ葉」

2011-06-07 | 京都府
紅葉(こうよう)もいいが、
もみじは、新緑の輝きがもっとも好きだ。
先日も、成田山新勝寺を訪ねて、新緑に心が洗われる思いがしたとブログに書いたが、
この時期になると、夜になると蛍が飛ぶから、さらに素晴らしい。

まさに、
“夏は、夜。月の頃はさらなり。闇もなほ。螢の多く飛び違ひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。”
・・・その通りである。清少納言も同じ情景を眺めたのだと思うと、確かな自然が途切れなく続いているのを感じる。

写真は、目が醒めるような萌黄色の青もみじに、雨のしずく。
あたかも、ダイヤモンドや真珠みたいに美しくて、
大切に、いつまでも、このまま取って置きたい。
そう思って、旅館の窓から乗り出して、撮った一枚。

大好きな長唄「高尾(もみぢ葉)」も思い浮かぶ。

もみぢ葉の 青葉に茂る夏木立
春は昔に成りけらし 世渡る中の品々に
我は親同朋の為に 沈みし恋の淵 ・・・




この唄にある「春は昔に成りけらし・・・」は、
若い頃(=春)は昔に成りけらし、と高尾太夫の身の上を唄っているのだが、
実際、新緑の時期になると、たった二ヶ月前の春の桜が
すごく昔に思える。
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