大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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A,日々の出来事

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☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 9月9日 深憂(5)

2018-09-09 18:48:00 | B,日々の恐怖






  日々の恐怖 9月9日 深憂(5)







 その住所は都内だったため、その週の土曜に俺はすぐにそこを訪れた。
声のヒステリックさとはイメージの違う、意外と普通の40後半ぐらいの女性がドアを開けてくれた。
 応接室に通され、そこで手紙を見せる。

「 ○○○の文字です・・・。
でも返信用封筒が刑務所の住所だなんて・・・。
私にも分かりません・・・。
でも、あの子はおとなしい子ですから、その人とは違うんです・・・。」

 その後続いた会話での彼女の弁を信じるのなら、○○○とは高校卒業後引きこもるようになり、大人しく優しく、でも人を怖がって、彼女ですら部屋には入れたがらなかったという人らしかった。
 20後半の年齢は、ネットで調べた受刑者の物と一致していたが、それには触れられなかった。

「 マスコミの方なら○○○の居場所を調べられるんじゃないんですか??
お願いします。
もう一度会わせて謝らせて下さい、お願いします。」

急に目をむいてそう言いはじめた彼女に、自分には一般人ができる事しかできない事を前置きした上で、分かった事があったら連絡致しますと伝えた。

「 ○○○さんの部屋、もしよろしければ見せて頂けませんでしょうか?」

恐る恐る聞いてみた。
彼の記した別の文章があれば、自分で筆跡を照らし合わせる事もできるし、何かしらのヒントがあるかもしれないと思ったからだ。














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日々の出来事 9月9日 藤田信雄のアメリカ本土爆撃

2018-09-09 10:24:30 | A,日々の出来事_






  日々の出来事 9月9日 藤田信雄のアメリカ本土爆撃






 今日は、アメリカ本土が初めて爆撃された日です。(1942年9月9日)
第二次世界大戦中の1942年9月9日、藤田信雄が操縦する零式小型水上偵察機が伊25号潜水艦を発進、オレゴン州のブルッキングス近郊の森林に焼夷弾2個を投下し、山火事を起こしました。
 この作戦は、潜水艦に偵察機を改良した爆撃機を搭載し、オレゴン州沖まで行き、甲板上で飛行機を組み立て発進、焼夷弾で山火事を起こし、再度、潜水艦に飛行機を解体回収し帰還するというものでした。
 作戦は成功し山火事は起こりましたが、9月初めから降り続いた雨で消火活動をする前に山火事は自然に消えてしまいました。
また、これによる人的被害もありませんでした。
この作戦は、9月29日にもう一度行われますが、結果は一回目と同じでした。
 1962年、藤田信雄は、オレゴン州ブルッキングス市から“アメリカ本土を爆撃した、ただひとりのサムライ”として同市のつつじ祭りに招待されています。
切腹を覚悟して日本刀を持参した藤田信雄は、ブルッキングス市から逆に大歓迎を受けます。
そして、森林に落とした爆弾の破片を贈られ、代わりに持参した日本刀を同市に贈ります。
この日本刀は、同市にある藤田信雄記念館に展示されています。
 名誉市民の称号を贈られた藤田信雄は、ブルッキングス市の美しい森を見て山火事を起こしたことを深く悔い、森に植林を行いました。
また、後にブルッキングス市の市民を日本に招待するなど日米友好に半生を捧げています。
この友好活動に感謝したレーガン大統領は、ホワイトハウスに掲揚されていた星条旗を藤田信雄に贈りました。









  藤田信雄

















☆今日の壺々話










空襲 “西海岸のサ~ファ~”





「 うわ~、真っ暗だ~。」
「 急げ、急げ、飛行機を組み立てるんだ!」
「 あ~、もう、暗くてわからん。
 もう、こんなもんで発進!」

“ ビュ~ン。”

「 一応、飛んで行ったなァ~。」
「 じゃ、帰って来るまで海に潜って、一眠り。」

“ ぐ~、ぐ~、ぐ~、・・・・・。”

「 や、寝すぎたかな?」
「 お、もう明るいな。
 ん、もう、飛行機帰って来て、海に浮いているぞ。
 浮上、浮上!」
「 甲板に上げて分解、分解、急げ~!
 敵に見つかるぞ~。」
「 うお~、ツルツル滑る滑る。
 お、この板切れにつかまってと・・。」
「 はい、格納、格納。」
「 あ、あれっ。
 あれは、アメリカ人だ!
 アメリカ人に見つかった!」
「 大変だァ~!!!
 潜水、潜水、緊急潜水だァ~。」

“ グェ~、グェ~、グェ~。”

「 あらっ、ちょっと、ちょっと、ワシはまだ・・・。」

“ ブクブクブク。”

『 あれっ、船長、船長。
 船長は何処ですかァ~?
 船長、忘れて来ちゃったかな?』

「 くそ~、この板切れを使って・・・。
 どうじゃ!!」

( ここでビーチボーイズのサーフィンUSAが流れます♪)

『 オ~、ジャパニーズ、サムライサ~ファ~!』
















     

外人





ヤフオクで「新規・外国人」に落札されたオレがきましたよ。

ファーストメール

『どうもだす。今度初めて落札しすぎた○○だもん。まずメールした。
 発送はどうする?いつする?金いる?私はすばやく丁寧な対応を希望よ。
 返事わ早くしろ。』

住所書け!ヽ(`Д´)ノ 
命令形生意気だぞ!ヽ(`Д´)ノ 
金いるに決まってるだろ!ヽ(`Д´)ノ


後日

えー、「新規・外国人」の方からセカンドメールがきました。

『とてもメールのが早いよ。安心できるね。ところで、これわどこで買った?
 いつ?一人じめ?送るのは1番安くよ。やだよ。』

・・・・早く住所教えろよ・・・○| ̄|_


















撃退方法




 呼び鈴が鳴ったら、「Hi(ハイ)!」と答えること。
相手が「NHKです」といったら、「What(ワット)?」と答えること。
相手がもう一度「NHKの集金ですが」とかヌカしたら、「What's the matter fuck'in you!」と答えること。
あいつら馬鹿だから、外人のフリをすれば2度と来ない。
俺はこれで3回撃退した。


3度来てるんじゃねぇか。



















熱血アメリカ人教師





 高校の頃、英語の授業に20代前半の結構イケメンなアメリカ人教師が来た。
授業は一人一人アメリカ人先生に名前を呼ばれ、前に出てマンツーマンで話をするっていう形式。
先生には授業前に生徒の名前をローマ字に直したプリントを渡してた。
 授業が始まると、片言の日本語で挨拶をする先生に女子連中はキャーキャー言っていたけど、 それを結構厳しい口調で注意するような真面目な先生だったので、みんな真剣に授業に臨んでた。
 授業は順調に進み、結構人気のあった女子の「新保(しんぽ)さん」の番になった。
先生は、それまでやってきたように大きな声で彼女の名前を呼んだ。

「 ジャア、ツギノヒトネ。
ンーーアーー・・・ちんぽ!
ちんぽサン!」

 生徒は一瞬凍りついた。
教室にいた全員が瞬時に“笑ってはいけない!”と思った。
 でも、たぶん“シンポ”と言っているんだろうけど、どう聞いても日本語の「ちんぽ」だったし、 “それまで片言だったのに、なぜよりによって「ちんぽ」の発音だけがこんなにもネイティブなのか”とか、“なぜか「ちんぽ」に敬称を付けている”とか、考えだすとみんな耐えられなくなった。
結局、新保さん以外の全員が爆笑。
新保さんは顔を真っ赤にしてうつむいていた。

 その様子を見ていたアメリカ人先生は、状況が飲み込ていないようなのだが、生徒の一人がみんなの笑いものになっている状況だけは理解できたのだろう。
突然、般若のような顔になり、その爆笑をかき消すかのような大声で、

「 シャァァラッップッ!!」

と全員を一喝した。
 その表情とテンションの凄さに、教室は水を打ったように静まり返った。
しかし先生の怒りのボルテージは上がったまま。
新保さんの肩に手を置くと、

「 ナンデ?
ナンデミンナ、ちんぽをワラウ?
ちんぽガ、ナニカシタ?」

 全員が“まず、お前のせいだ、あと男性生殖器の名称を連呼するのをやめてください”と思っていたと思う。
その後、慰めようとしたのだろう、先生はやさしい口調でうつむいて座っている彼女に語りかけた。

「 ちんぽ、ゲンキダシテ。
マエニキテクダサイ。
ちんぽ、スタンドアップ!」


新保さんも笑った。



















田舎に外人現る






 うちは結構田舎で、毎年世帯数が減っていくような地区なんだ。
で、ある時、色々あって、とある家の持ってた土地がうちのものになることになったんだ。

 と言っても大した話じゃなくて、あれ?あそこの土地って持ち主いたの?みたいな辺鄙なところで、大きさも小さめの田んぼ一枚分くらい 。
で、うちの母親が土いじり好きなもんで、そこを新しい畑にしよう、ってことになった。

 それで休みの日にとりあえず整地しようってことで行ってみたんだが、これがまあヒドイ。
元々ほったらかされてた土地だから、草はボーボーだしデカイ石はゴロゴロ転がってるしで、こりゃあ一日かかるな・・・と。
ちょうど夏の暑い日だったし、母親と二人でヒイヒイ言いながら作業してたんだ。

 しばらくして、一台の軽トラがやってきた。
田舎とはいえ軽トラくらいは通る・・・だが、乗ってる人たちが不思議だった。
 まず運転してるのが、ここらじゃ珍しい外人の兄ちゃん。
ん?と思ったら荷台にも人が乗ってる。

(´∀`*)←こんな顔して、すげえ楽しそうな外人の兄ちゃんが二人。

母親と二人で走る軽トラを見送る

母「 ・・・・・なんだろあれ?」
俺「 なんだろう・・・?」

軽トラの荷台を楽しむとは、通な外人だなーとちょっと愉快な気持ちになったところで、軽トラが止まった。

遠目で見てると運転席の兄ちゃんが荷台の二人に何か話している。
なんかトラブルか?と思って見てると、軽トラがフルバックして俺らの前にやってきた。
そして車から降り立つ外人の兄ちゃん3人。
すげー笑顔でこっちに近づいてくる。

3人ともアメフト選手みたいに、スゲーガタイがいい。
ちょwww怖いんですけどwww
若干ビビりながらも、
俺「どうかしましたか・・・?」
と聞いてみる。

すると運転席にいた兄ちゃんが結構上手な日本語で、
「テツダイマース!」
と言うなり俺の足元に落ちてた石を拾って片づけてしまった。
ポカンとする俺とカーチャン。
荷台の二人もテキパキと動き、スゲーパワーで石をどかしたり草を抜いたりしだした。

ポカンとする我々をよそに、
「オカーサンハヤスンデテ!マカセテ!」
とウインクするニーチャン。
訳が分からない。
何コレ新手の詐欺?と思うが、こんな意味不明な詐欺聞いたこともない。

よくわからんので運転席のニーチャンに話を聞いてみると、3人は学生で、休みを利用して日本旅行に来たそうな。
全員初めてではなく、有名な観光地は前回いったので、今回はレンタカーでフラフラ回ってみようというコンセプトとのこと。
にしても、
一応関東とはいえよくこんなとこまで来たな。
しかも、軽トラって。


ここで3人が自己紹介をしてくる。
運転席のニーチャンはフランス人で、もうなんかテンプレ通りというか、日本の漫画大好き!日本大好き!みたいな感じでフランス語と英 語と日本語が話せるとのこと。
荷台にいたニーチャンその1はイギリス人で、フランスのニーチャンと同じで日本メシ マジウメェ サケウメェ 日本最高!みたいなことを 言ってた。
英語と日本語がちょっとだけわかるとのこと。

そして、荷台にいたニーチャンその2はアメリカ人で、3人の中で一番デカイ。
しかめっ面で俺に詰め寄ると、

「 ヘイ、メン、いいか?
俺は日本も日本人も大嫌いだ。
すぐにボッタクリやがるしメシはクレイジーの一言だ。
だがな、必死に働いてるママを見捨てるなんて人間のすることじゃねえ。
だから、手伝ってやる。
いいな?」

というような内容のことを、英語で俺に言ったらしい・・・、とフランス人が通訳してくれた。

ボッタクリとメシがクレイジーに関しては、俺だけじゃなくフランスとイギリスも「それお前の国じゃね?」と思ったようだが、アメリカ超怖いから黙っておいた。
どうやら、アメリカと他の二人の日本の感想があまりに違ったのが不思議で、二人が渋るアメリカを誘ったそうな。

アメリカおっかねえな・・・、と思ってたらフランスがデジカメを出して写真を見せてきた。
満面の笑顔でタイ焼きを頬張るアメリカが写っていた。
「 彼は素直じゃないのさ、ゴメンネ。」
とかなんとか言っていた。

んで、何故いきなり手伝いだしたかといえば、3人が日本に来た時、道がわからずに困っていた時に、見知らぬおばあちゃんが助けてくれた そうな。

親切に道案内してくれた他にあれやこれやと世話を焼いてくれたらしく、とても感謝した3人は是非お礼を、と申し出たのだが、おばあちゃんは優しく断り、
「何か困っている人がいたら助けてあげてください。」
と言い残して去っていったそうな。

そんな、ちょっといい話に深く感激した3人は「バーチャンマジカッケエ!」となったらしく、もう人助けする気満々で獲物?を探していたらしい。

そんなところに、夏の暑い日にヒイコラと作業してるウチのカーチャン見つけたもんだからもう大変。
ここっきゃねえ!とばかりに手伝いにはせ参じたとのこと。

はあそういうわけですか・・・と一応納得。
母「いいのかな・・・?」
俺「まーいいんじゃない?昼飯でも食ってってもらえば。」
突然強力な助っ人を手に入れた我々。

3人ともガタイ通りのスゲエ力で、俺らがヒイヒイいいながらやっつけてた石やら草やらを軽々と片づけていく。

結局、一日どころか二時間ちょっとで全部片付いた。

俺「どうもありがとう。お礼にご飯でも食べてってよ。」
フ「いいの!?お腹減ってきたところだよ!」
イ「イエー!日本メシ!」
ア「・・・フン。」

まったく遠慮しないところにさすが外人だなー、と新鮮さを感じる。
が、これはこれで気持ち良い。

個人的に、アメリカ人にメシがクレイジーなどと言われたのがかなり心外だったので、アメリカに話を聞いてみる。
一体、何を持ってそう言ってるのか。

フランスの通訳によると、前回日本に来た時に食った物が最悪だったらしい。

ア「クサヤにウメボシに納豆に生ガキ!クレイジーだ!」
俺「いやそれ日本人でも好み別れるし・・・。」
ア「フン、どうだか。」

ちょっとムカつくので絶対にうまいと言わせてやることにした。


そんなわけでウチに連れて帰るとちょうどバーチャンがカマでもち米を炊いていた、ナイス。
突然現れたゴツイ外人に、普通に引くバーチャン。
そんなバーチャンにかまわずに、

イ「 ハジメマシテー、ゴハンクダサイ。」
フ「 オバアチャンカワイイネー。」

村社会には、まぶしいくらいのフレンドリーさで近づく外人ズ。
素直にすごいと思った。

事情を説明すると、さっそくもち米でおにぎりを作り、肉じゃがとみそ汁を作ってくれる。
さすが、もてなし好きの田舎のバーチャン。
バーチャン「外人さんはこんなものでいいのかねえ・・・?」
と不安になるが「まあまずいとは言わないだろう」と出してみる。

炊きたての炊きたてのもち米のおにぎりに肉じゃがにみそ汁。
さあ言うことはないだろう、と海原雄山気取りでメシを出すと予想以上の反応だった。

イ「 マジウメー!え?何コレライス?ライスなの?モチ!?何それ!?とりあえずビール飲みてえ!」
フ「 ウマー(´∀`) この優しい感じが最高だよねー!」

バクバク食べる二人の姿に、半信半疑のアメリカもようやく手を付ける。
ア「 (モグモグ・・・)!!」

その時、アメリカに電流走る。

ア「 え?これ、え?これ日本料理なの?え?マジで?え?」

何回聞くんだよ。

俺「 超ポピュラー料理です。」
ア「 マジか・・・。」
ア「 (無言で爆食)」

フランスとイギリスの奪い合いにアメリカが参加。
ちょっとした国際問題みたいだったが、もてなす側のこっちとしては悪い気はしない。
そこからもう3人で取りあうように食らう食らう。
カマ一杯にあったもち米完売。
みそ汁と肉じゃがも完売。


俺とフランスでニヤニヤしながらアメリカに感想を聞いてみると、

ア「 フン、まあこれはそこそこ食えるな。」

いや口の周り米粒だらけにしてそんなこと言われてもw

あまりにも見事な食いっぷりとアメリカのツンデレぶりに、バーチャンのもてなし心に火がついた。
次から次へと繰り出される料理の数々 。
迎え撃つ助っ人外国人ズ。
鳥肉と野菜の煮物を出せば、

フ「 ウマー!そうそうこの感じ!」

居酒屋にいるオッサンみたいなことを言うフランス。
豚肉の生姜焼きを出せば、

イ「 ヒャッホウ!ライスもお願いしたい!あとビールもおかわり!」

酒がライス代りのイギリス。
こいつマジで気持ち良いくらい遠慮しねえwww
煮魚をつくってやれば、

ア「 ・・・。」

フォークで器用に食いつくすアメリカ。
仕舞いには、缶のコーンスープまで出てくる始末。

フ「 コーンスープウメー!」

いや、むしろそれお前の国よりの料理じゃないのか。

結局、冷蔵庫の中ほとんど食いつくすくらいの勢いで食いまくった外人ズ。
なんやかんやと話していると、イギリスが突然思い出したように折り紙を取り出した。
旅の途中でもらったらしいが、なんなのかよくわかってなかった。

イ「 この紙、キレイだけど何につかうのー?」
俺「 あー、折り紙だね。えーっと・・・。」

とりあえず何か折ってみようと思ったのだが、彼らにカブトとかツル折っても理解できるのかな?と不安が。
まあいいや、と俺が得意な手裏剣を作ってやると、フランスが壊れた。

フ「 フォー!!?それ!フォー!!スリケン!!スリケン!!!?」

パニックを起こし、HGのようになるフランス。
しまいには俺を指差し、

フ「 ナルトゥ!?ナルトォ!?」

いや俺ナルトじゃねえしwww
超興奮しながら二人にまくしたてるフランス。
恐らく「あのジャパニーズ紙切れで武器作りやがった!」みたいなことを言ってたのだろう
やっぱりナルトが好きなのか、印を結ぶような動きをしだすが意味はわからない。

フ「 貸して貸して!投げたい投げたい!」

ごつい体して、子どもの様なフランス。
一応投げ方もレクチャーしてやると、超ご満悦でブンブン投げまくる。

イ「 俺も俺も!作り方教えて!」
ア「 俺も!」

なんか知らんが食い付く二人。
やっぱりニンジャって人気なのかーと思いながらレクチャー。
イギリスはスゲー手先が器用で、俺より形のいい手裏剣作りよった。
対して手がデカイ上に不器用なアメリカちゃん。
まあ折り紙が小さいってのもあるが、どうにもこうにもうまく折れない様子。

一つ折っては
ア「・・・シット!」
二つ折っては
ア「・・・ファック!」
最終的に
ア「ファーック!!」
と叫んで折り紙重ねて引きちぎりよった。お前は花山薫か。
キャッキャウフフと手裏剣で遊ぶ二人を横に、すっかり拗ねてしまうアメリカ。
お前は異国の地で何をしてるんだ。

ア「 フン、そんな子どもの遊び、興味ないね。」

超うらやましそうに二人を見るアメリカ。
仕方ないので、アメリカちゃんにも作れそうな折り紙?を教えることにする。

新聞紙を用意して紙鉄砲を作る俺。
興味津々のアメリカ。
出来あがった紙鉄砲を見てもイマイチよくわからない様子。

俺「 まあとりあえず作ってみよう。」

これなら紙もデカイし、作りやすい。
なにより大雑把なアメリカちゃんにはちょうどいいだろう。

一通り教えるとちゃんと作れたアメリカ。
何に使うのかはわかってなかったが、とりあえず、

ア「 ・・・グッド。」

よくやった、というようになぜか上から目線でスマイルのアメリカ。
そして、紙鉄砲の使い方を教える。
といっても、思いっきり振りかぶって振り下ろすだけだが。
気分は上官。

俺「 レディ!」
手を振りあげる。
ア「 ヤー!」

俺「 ファイア!」
振り下ろす。
ア「 ファイア!」

スパーン!!と小気味よい破裂音がして、
ア「 イヤッハー!」
と、ご満悦のアメリカ。

そして一瞬にして地に伏せて頭を抱えるフランスとイギリス。
銃社会の反射神経を垣間見た気分だった。

俺「 ソ、ソーリー?」
ア「 ヒャッハー!」

とりあえず謝る俺ともう一発紙鉄砲を撃つアメリカ。

フランス「 ラセーンスリケン!」

どうやら遊びだと気付き、大技で反撃してくるフランスとイギリス。
キャッキャウフフと3人で遊ぶゴツイ外人3人。
ここは幼稚園か。

そして一通り遊んだ後、フランスが、

フ「 ねえねえ、ニンジャってもういないの?」

とこれもお約束?の質問をしてきた。

普通に答えるのもつまらないので、神妙な顔で小声になる俺。

俺「 世界には色々な諜報部があるよね?」
フ「 うん・・・。」
俺「 CIAとかKGBとか、名前を聞いたことがあるだろう?」
フ「 うん・・・。」
俺「 日本にも、もちろん存在している・・・。
しかし君は、その部隊の名前を聞いたことがあるかい?」

フランス、しばらく考えた後、
(,,゚Д゚)! ←こんな顔になった。

俺「 ・・・これが、どういうことかわかるかい?」

無言でコクコクうなずくフランス。

フ「 ニンジャスゲー・・・。」

本気にしてたら、どうしよう・・・・。

そんなこんなで夕方になると、3人が信じられないことを言いだした。

フ「 お腹すいたねー。」
イ「 うんー。」

ちょwwww、あんだけ食ったのにwwww、もうかよwwww。

イ「 あ!俺しゃぶしゃぶ食べたい!」
思いついたようにいうイギリスと
フ「 あ!食べてみたい!」
乗っかるフランス。
フ「 どこかいいお店しらない?」
俺「 うーん、ちょっと遠いけど・・・」

3人の予算を聞くと、大分余裕があるようなので食べ放題の店に連れていくことに。

まあ、今日は彼らのおかげで大分楽させてもらったのでせっかくなのでリクエストに答える。
車で一時間くらいのところにあるから連れてってやるかと外人ズを車に乗せる。
出発しようとしたところで、バーチャンが、

「 あんたら今日はどこに泊まるの?」

と尋ねたところ、軽トラの荷台で寝る、とワイルドな答えが帰ってきた。


バ「 それならうちに泊まってけばいいじゃない。離れ空いてるし。」
フ「 いいの!?ありがとう!」
ア「 サンキュー!」
イ「 ありがとう!バーチャンにデカイ肉ゲットしてくるよ!」
しゃぶしゃぶを何かと勘違いしているイギリス。


そんなわけで出発。
そもそもしゃぶしゃぶとはなんぞや状態のアメリカ、どうせ今度こそ際物だろうと疑心暗鬼になっている。

ア「 大体しゃぶしゃぶって名前からして胡散臭いぜ!」

そんなこと言われても困るが。


とか言ってたくせに、店に着くとテンションの上がる3人。
和風の店内や畳に、いちいちテンションあがって店員さんも苦笑い。

とりあえず食べ放題コースとイギリスのリクエストで飲み放題も付ける。
イ「 サケ!ニホンサケおいしいよ!」
とフランスとアメリカに進める。

日本酒をあおるイギリス。

フ「 ボクは梅酒のソーダ割り~。」
と通な飲み方をするフランス。

ア「 日本酒ぅ?酒はビールに決まってるだろ?」
といいつつも、しっかり日本酒を頼んでみるダチョウ倶楽部のようなアメリカ。
一息で飲み干すと、
ア「・・・うまいじゃないか!ファック!」

なぜか切れるアメリカ。


そしてお待ちかねのしゃぶしゃぶが登場。

3人「 ヤー!」
酒が入ってさらに陽気になる3人。

しかし、初めてみるしゃぶしゃぶにどうしたものかわからない様子。
そしてアメリカが鍋の円筒部分を指差す。

ア「 わかったぞ?この筒の蒸気で肉を蒸すんだな?」

ドヤ顔でそう言うアメリカ。
何時間待てばいいんだよ。

俺「 これはこうやって食べるんだよ。」
3人「 オー!」

普通にしゃぶしゃぶを食っただけで歓声を浴びる俺。
ちょっと恥ずかしい。
そしてレッツしゃぶしゃぶ。
昼間あれだけ食ったとは思えない勢いで食うわ飲むわ。

フ「 ウメー!想像以上だよ!」
イ「 ゴマダレ?もポンズ?もウメー!酒もウメー!」

その横で薄い肉をつまみ鼻で笑うアメリカ。
ア「 ハン?こんな薄い肉がうまいだって?冗談だろ?」
イ「 ハイハイ。」

完全にダチョウ倶楽部扱いのアメリカ。
そして超予想通り、
ア「 え?これ?肉、え?・・・(無言爆食開始)」

再びニヤニヤしながら俺とフランスが感想を聞くと、
ア「 フン、まあまあだな。」

口の周りゴマダレだらけでそんなこと言われても。

しかし、ほんと良く食うのでまとめて注文。

俺「 肉をとりあえず…20枚。」
店員「 はい・・え!?あ、はい・・・。」

店員さんが引いてきたので、そろそろお開きにしよう・・・としたところで、酒を煽っていたアメリカちゃんが泣きだした。

ア「 あーちくしょう!ウメエ!肉も酒もウメエよ!なんだよこれ!」
お前がなんなんだwww
どうやら泣き上戸?らしいアメリカ。
お前どんだけ属性持ってんだよwww

ア「 肉じゃがもうめえしもち米も超うまかったし!
それからお前!お前だよ!」

いきなり俺を指差すアメリカ。

ア「 お前もお前のファミリーも超親切じゃねえか!
なんなんだよ!皆超いい人じゃん!もう日本好きだよ!!」

まあ落ち付けと、二人になだめられながら店を出る。

イギリスとフランスに抱えられながら泣くアメリカ。
ア「 チクショウ・・日本好きだ・・・」

なんかこのつぶやきが妙に嬉しかったのを覚えてる。


そして帰宅。離れに3人を置いて、俺も就寝。

翌朝。出発する3人を見送る。
イ「 アリガトウゴザイマシタ。ホントニホントニアリガトウゴザイマシタ。」
フ「 フランスに来たら是非うちによってください。」
ア「 絶対また来るよ!」

ちょっと泣きそうな3人と、泣いてるバーチャン。
田舎に泊まろうみたいになってきた。

バ「 これ、お土産ね。持っていって。」
うちで取れた野菜の詰め合わせを持たせる。
フ「 ありがとうございます。」
と言ったところでフランスが「あ!」と声を上げる。

フ「 お礼に手伝ったはずなのに、その何倍も持てなされてるよ!?」
イ「 本当だ!日本怖ぇ!!」
ア「 これじゃいつまでたっても日本から帰れないぜ!?」

なんてことを言って、笑ってお別れ。
来た時と同じように、軽トラの荷台に乗っていく外人ズ。
バイバーイと、手を振って、彼らの旅の無事を祈る。


後日、回覧板に

「 大量の野菜を軽トラで持って行った外国人の集団が目撃されました。
窃盗団かもしれないので注意してください。」

との一文が載った。

彼らの名誉のために否定しておいた。

















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9月8日(土)のつぶやき

2018-09-09 03:07:27 | _HOMEページ_



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