ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

埼玉の紅葉と温泉巡り(1)

2005年11月12日 | 埼玉の温泉巡り
 この季節になってくると埼玉県内でも紅葉が見頃となるし、温泉巡りもしてみたくなったので、土日の連休を使って、1泊2日で旅に出ることにした。
朝7時半過ぎに自宅を出立して、北に向かったんだけど、雨が降り続いていて、天気は良くない。でも、昼頃からは天気も回復してくるとの予報だったので...。
 国道122号線に出てからは、まっすぐ北上して、羽生市を目指すことにした。
ここには、11/10にオープンしたばかりの江間忠神戸温泉「羽生湯ったり苑」があり泉質が良いとネット上でも評判になっていたので、立ち寄ってみることにしたのだ。

 江間忠神戸温泉「羽生湯ったり苑」の外観

 駐車場は300台収容と言うだけあって、さすがに広い。10時の開店15分前に到着したのだが、すでに入口に数十名の列が出来ていて、期待度がわかる。
 開店と同時に入ったんだけど、まず靴ロッカーに100円の投入が必要だった。(後で戻ってくる)そして、入浴料850円を券売機へ入れ、受付をしたが、オープン記念にタオルをくれた。浴室は男女別に分かれるが、ここの脱衣場のロッカーでも100円(後で戻ってくる)の投入が必要で、入浴料しか持ってこないと困る人がいるかも知れない。

 江間忠神戸温泉「羽生湯ったり苑」の露天風呂

 まず、内湯から続く露天風呂ゾーンに出てみたが、これが広いのだ。源泉湯、岩風呂、桧風呂、寝湯、壺湯、湯畑、寝ころび湯と7つの浴槽があって、順番に入っていった。特に、源泉湯が爽快で、ナトリウム―塩化物・炭酸水素塩泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)、源泉 46.3℃、pH 8.2、溶存物質総量 1,817㎎/㎏の湯が掛け流しになっていた。地下1,600mから毎分263L湧出しているとのことで、湯量は豊富だ。少し、温めの感じはするが、ぬるぬる感も充分あって、長く使っているととても心地よいのだ。
 その後、内湯ゾーンにも行ってみたが、ここにも源泉湯、常泉湯、薬泉湯、泡活湯、湯掛湯、冷水風呂と6つの浴槽があり、熱汗房というサウナもあって、いろいろな入浴法が楽しめる。これで、大人平日700円、土日祝850円ならお得なのではないかと思った。
 入浴後は、行田市域へ至り、さきたま風土記の丘を巡ることにした。ここは、国指定史跡の埼玉古墳群を中心にした公園で、日本最大の円墳である丸墓山古墳、関東有数の前方後円墳である二子山古墳、稲荷山古墳などを含め9基の古墳が広い敷地の中に点在しているのだ。しかし、なんといってもここのメインは、県立さきたま資料館に展示されている国宝の「金錯銘鉄剣」であろう。その発見によって、日本の古代史が塗り替えられたとのことで、100年に一度の大発見と言われているのだ。まずそれをじっくりと鑑賞し、その後石室内部が公開されている将軍山古墳へも行ってみた。
もう昼になっていたので、近くの「会津がんこそば」で昼食を取り、行田湯本温泉「茂美の湯」へも立ち寄り入浴して行くことにした。
さきたま風土記の丘からはすぐ近く、武蔵用水路の野合橋のたもとに、「行田湯本ホテル」と「茂美の湯(旧湯本健康ランド)」が並んで建っていた。

 「行田湯本ホテル」と「茂美の湯」

 駐車場の前に、源泉の湧出口がガラス張りで見えるように作ってあるのだが、湧出量毎分660リットルと言うだけあって、すごい勢いで噴出しているのがわかる。

 行田湯本温泉(茂美の湯)の源泉

 建物は鉄筋コンクリート4階建で、最上階が展望浴場となっているのだ。受付で、入浴料600円也を払って、エレベーターで上がっていったが、脱衣場とロッカー室はあまり広いとは言えず、温泉が出る前の健康ランドの施設をそのまま使っているという感じだ。しかし、浴室に入って驚いた。浴槽には茶褐色がかった源泉が惜しげもなく注ぎ込まれていて、掛け流しになっている。とても豪快なのだ、それにこの浴槽からの眺望が良く、さきたま風土記の丘を一望の下にすることが出来て、とても気分がいい。すっかり気に入って、その浴感と眺めを堪能した。

 「茂美の湯」の展望浴場

 露天風呂はないものの、バイブラバスやジエットバス、ミスとサウナ、水風呂もあって、他の入浴法も楽しめる。休憩しながらのんびり浸かっているのも良いかも知れない...。浴後、受付で聞いてみたら隣接地に新しい施設を建設中で、年内の完成を目指しているとのこと、そうしたらまた来てみたいと思いながら玄関を出て、秩父方面へと向かった。
 途中熊谷市街は通過するだけにしようと思っていたんだけど、熊谷温泉「 湯楽の里熊谷店」前を通ったら、立ち寄っていきたくなってしまった。

 熊谷温泉「 湯楽の里熊谷店」の外観

上越新幹線の高架の脇に建つ、淡い緑色をした平屋建て、一部2階の施設だ。2002年6月にオープンし、当初は系列店の源泉である“伊勢崎天然温泉招美の湯”を毎日タンクローリーで輸送していたとのことだったが、地下1,385mより毎分634リットルと湯量豊富な単純温泉の掘削に成功したと聞いていた。
 受付で、入浴料800円(休日)を払い、男女別に分かれた浴室へと向かった。スペースは広めにとってあり、ゆったりとしていていい。内湯スペースには、大浴槽の他に、スーパージェットバス、掛湯、水風呂、シェイプアップバスなど、そしてサウナもあるが、いずれも温泉を使ったものではない。そこから、露天スペースへ出て行くと、6つの浴槽があり、ねころび湯、寝湯、段滝座石、壺湯は源泉が掛け流しで、岩風呂は加温循環されていたものの、天然温泉が使われていたが、檜風呂は温泉ではないようだった。しかし、充分なスペースがあって、いろいろな入浴法が楽しめるのが楽しい。単純温泉ではあるけれども、重曹成分も結構入っているので、ぬるぬる感もあり、入りやすいお湯だった。

 熊谷温泉「 湯楽の里熊谷店」の露天風呂

 また、2階には40℃の低温サウナとハーブの香りの「楽蒸洞(らくじゅどう)」があるが、別料金300円が必要だ。何度でも入浴でき、お食事処「湯楽停」、お休み処「一休」などもあるので、一日をのんびり過ごすには良い施設かな...。
 入浴後、今度こそはと秩父へと入っていったが、かなり時間をかけすぎて、先を急がなければならなかった。しかし、国道140号線が渋滞していたので、思うように走れず時間がかかってしまった。秩父市街を道の駅で休憩しただけで通り抜け、旧大滝村へと向かった。
 荒川の上流へ上流へとどんどん遡っていったのだが、山はますます険しさを増し、V字谷となって、落ち込んでいる。その縁を曲がりくねりながら進んでいった。旧大滝村役場付近を通過して、秩父湖へ出ようとするダムの所で、信号機に待たされた。どうやら、トンネルが狭いので、交互通行になっているようだ。数分待って、トンネルに入ったが、車一台の幅しかなく、中で曲がっているので、恐い。しかも、三峯神社方面への分岐もある変わったトンネルなのだ。そこを通過すると、道幅は一段と狭くなり、カーブも勾配もきつくなる。そんな道を慎重にハンドルを回して、栃本の集落に入り、なんとか陽が落ちる前、5時頃に今日の宿「民宿 甲武信」へと到着した。

 「民宿 甲武信」の外観

 ここは、栃本の関所跡の下に位置するが、急傾斜の山肌に人家がへばりつくように建っている。その中でも、一番古めかしくて、どっしりとした木造2階屋が「民宿 甲武信」の建物で、築160年以上になると聞いた。玄関を入ると娘さんが出迎えてくれたが、柱も壁も黒光りしていて、囲炉裏も切ってある。

 「民宿 甲武信」の囲炉裏

 通された2階の部屋の炬燵に入っていると、山間の民家の一室という雰囲気がして、とても気に入った。日本全国を旅する中で、昔ながらの民家に泊まることもあるが、その営々と育まれてきた歴史と自然豊かな風土に感嘆することがあるのだ。
 少し休んでから、離れにある浴室へと向かった。内湯が一つだけ会って、交代で入るようになっているのだが、お湯は大滝温泉のスタンドから運んできた温泉だ。加熱循環させているようだが、そのコーヒー色した湯に浸かるとやわらかな肌触りで、旅の疲れを癒してくれた。

 「民宿 甲武信」の浴槽

 浴後部屋でくつろいでから、夕食となったが階下の囲炉裏の間に、猪鍋、川マス、山菜天ぷら、ワラビ、ゼンマイなど地物ばかりが並べられていて、美味しく頂いた。特に、特産の田楽イモは気に入って、お酒も2合ほど頼んで、飲みかつ食べた。

 「民宿 甲武信」の夕食

 聞くと、この集落でも過疎化は進行していて、若い人は都市部へ出てしまい、空き家も増え、民宿を営んでいた家も減っているとか...。
 食後は、部屋に戻って、テレビを見たり、本を読んだりしていたら、まどろんできたので、床に就いた。
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