ふかごろうキリスト教神学日記

キリスト教の神学について、ふかごろうが学んだことを記して行こうと思います。

イエス・キリストの両性

2006-04-27 14:35:54 | キリスト教神学入門
<今日読んだ箇所>
「キリスト教神学入門、A・E・マクグラス著」:47~48頁

<イエス・キリストの両性>

イエス・キリストの両性と言うのは、イエス・キリストの神性と人性の両方のことを指しています。
つまり、イエス・キリストが神であり、また人であったと言うことです。
この教理が確立するまで様々な論争があったようです。
この本ではこの論争に関して、2つの学派、2つの論争、2つの公会議が紹介されていました。

1.学派

アレクサンドリア学派:キリストの神性を強調する。
アンティオキア学派:キリストの人性を強調する。

2.論争

アレイオス論争:
a.アレイオス(250年頃~390年頃)の主張
   キリストは被造物の中では卓越しているとはいえ、被造物だ。
b.アタナシオスからの反論
   アレイオスのキリスト論は救済論的に見て不適切である。
   アレイオスのキリストは罪に堕ちた人類を贖うことが出来ない。
   アレイオス主義は異端である。

アポリナリオス論争:
a.アポリナリオス(310年頃~390年頃)の主張
   キリストは完全に人間であったとみなされることはできない。
   キリストの場合、人間の霊は神のロゴスによって置き換えられた。
   キリストは、十全な人性を持たない。
b.ナジアンゾスのグレゴリオスなどの反論
   アポリナリオスの立場では、キリストが人間の本性を完全に贖うことが出来ない。

3.公会議

ニカイヤ会議(325年):

イエスが父(神)と存在において一つ、あるいは、一つの本質であると主張した。

カルケドン会議(451年):

ニカイヤでの決定を確認し、キリストの人性について、
その後に起こった新しい論争に応えた。