12月30日、BS日テレでBS笑点ドラマスペシャルとして、「笑点をつくった男」として立川談志の素顔を描くドラマをやっていて、ついつい最後まで見てしまった。これは2007年の再放送のようである。今や長寿番組の筆頭である「笑点」は、立川談志が作った「金曜寄席」を引き継ぐ形で1966年5月にスタートしたものだが、我が家でも日曜夕方の定番で、見ないと生活パターンが崩れるほどである。
ドラマでは、創設期の笑点メンバーが皆出てくるが、名前を聞いただけで、メンバーの顔が鮮明に浮かんでくる。当時からよく見ていたので、笑点メンバーの出入りもよく覚えている。ドラマには現役のメンバーも出演していて面白かった。当時は、寄席番組がいろいろあったが、生き残ったのは「笑点」だけであるから、立川談志の発想はたいしたものであったといえる。
その立川談志師匠に一度だけお会いしたことがある。それは、1986年、ドイツのフランクフルトに勤務していた時、談志師匠一行がケニアのナイロビで開催される名人会という寄席の興行のために、ナイロビに行く途中、フランクフルト乗継で長時間立寄り、早朝から夜遅くまで、一行の落語家さん達をお世話することになったものである。
駅前にある夜の歓楽街に真昼間に見学にでかけたり(女性は見学が断わられた)、街のドイツ料理レストランで一緒に食事をしたりする機会を得た。当時は、政治家や政務次官もやめた後であったが、その人気振りはすごく、緊張した思いで接したが、話してみると気さくで、話しやすい人であった。彼の友人がやっていた大人のオモチャのお店がクローズになったということで、お土産として、大人のオモチャを大量に持ってきていたのに驚いたことをよく覚えている。
夕食会には、当時のナイロビ支店長(山崎豊子の「沈まぬ太陽」の主人公の張本人)も加わり、楽しいひと時を過ごすことができた。談志師匠というと身勝手な怖い人というイメージがあるが、実際はそんなことはなく、帰国後に、本人から丁寧に自筆のお礼状をいただいたほどである。談志さんは2011年に75才で旅立ってしまったのが残念であった。
談志師匠一行の接遇: http://romanflight.web.fc2.com/TatekawaDanshi.html
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