龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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3年落ちのCX-8に乗り換えた。

2021年06月22日 20時20分06秒 | クルマ

初年度登録2018年4月

CX-8ディ-ゼルターボの4WD

(グレードはXDプロアクティブ)

ちょうど車検が切れた3年落ちの中古車を、車検整備付きで購入した。

基本データは次の通り

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形式は3DA-KG2P

車両重量 1900kg

全長 4,900 mm x 全幅 1,840 mm x 全高 1,730 mm

エンジン 2.2Lディーゼルターボ 190PS、450N

駆動方式 AWD

タイヤサイズ 225/55R/19

最小回転半径5.9m

座席は二列目がベンチシートタイプの7人乗り。

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納車が2021年6月13日だったので、10日間乗っての印象を書いておく。

 

①乗り心地はなめらかかつ穏やか。

 

まず、乗り心地は、段差や凹凸に左右されず、とてもスムーズである。

ディーラーで、トーヨータイヤのオープンカントリーU/T225/55/19の新品を履かせてくれたので、そのタイヤのテイストもあるのかもしれないが、概ね静粛でなめらかな走り心地といっていい。

前日まで乗っていたc220dのエアサスのコンフォートモードに近いが、もっとストロークがあって柔らかい感じがする。節度がなくて気持ち悪いというものではない。しかしまあ、重さは1.9t、ホイールベースがなにせ2930mmもある。最小回転半径も5.9m。どう考えてもゆったりと船のようにクルーズするのが基本、だろう。そんなに振り回して乗るクルマではない。その「クルーズ船」のような印象の限りにおいては、穏やかな挙動で好感が持てた。

乗り心地は間違いなくいい。

 

②思ったより曲がってくれる。

だが、郊外のいつも走っている道に乗り出してみると、少し印象が変わる。前に乗っていたC220d(メルセデスのcクラスディーゼルターボセダン)で乗り慣れた郊外の山沿いにある道、適度にカーブがあって交通量も少なく、楽しんで走れるコースに持ち出して乗ってみた。すると、あらかじめどんな荷重の挙動をさせたいのか考えておかなければならないのは当然としても(メルセデスはけっこうクルマがそういうことを対応してくれていた)、道路の幅を使い、重さの重心をどこに持って行くかを踏まえてコースを考えると、速度に関してはそれほど我慢する感じではなく、スムーズに曲がりきってくれるのだ。思った以上に愉しい。そんな感触を持った。ただし、そりゃあ、同乗者がいないときに、ね、って感じはあります。

ワインディングを楽しむクルマではありません(>_<)が、意外に愉しいじゃないですか、って話です。

 

③燃費はそれなり(約14km/l)。でも車体を考えれば十分か。

 

燃費は、まだ二回給油したのみで、満タン計測14.7km/lと14.1km/l。やはりc220dとは燃費で2.5~3km/lの差がありますね。

半分は重さ、半分は6速ATと9速ATの違いでしょうか。市街地走行では12km/lぐらいかな。

内装や装備は助手席が手動調整なのが大きな違いでしょうか。(運転席はパワーシート)

ブルメスター社のオーディオセットの音は確かに良かった。cx-8のオプションにはボーズのシステムがあるのですが、私のものにはついていないので比較できない。

 

④運転支援&安全システムは、2018年以降、かなり実用的になっていると思う。

(除く平地のレーンキープ)

運転支援システムは、メルセデスの方が明確なクルマの意志を感じる。

マツダはむしろ控え目。レーンキープアシストは特に差を感じる。もっとも、どちらも高速道路巡行中に使う分には遜色ないサポートをしてくれる。

前車がレーンチェンジして次の次のクルマにターゲットが移動したとき、メルセデスはスムーズに認識対象を移行してくれるが、マツダはアクセルを踏もうとすることが多い。ここは明確に違うといっていいだろう。ただしこれも、平地の運転でそのシステムを使うには所詮どこのメーカーでも限界はあるわけで、SUBARUもこの3年前の時点のシステムについては、それなりの限界を弁えて利用するのが吉、なのだろうと思う。

最新の運転支援安全システムの力を十分に享受したいのであれば、新車を買うにこしたことはない。

個人的な見解になるが、この2018年のシステムのレベルならば、メルセデス、マツダ、SUBARUの三者についていえば、十分に実用的だといっていいのではないか(平地でのレーンキープを除く)。

メルセデスも、平地の走行で、先行車のいないカーブでアラートを出すことがたびたびあったし、SUBARUのアイサイトがブレーキをかけがちなカーブ、というのも間違いなく存在した。運転支援はあくまで運転支援。そう理解していれば、2018年以降の普通車は、かなり「いい」のではないか?(トヨタと日産については、3年前の時点で車種やグレードによってどの程度安全運転支援システムが普及していたのかよく分からない)

 

⑤7人乗りは車中泊にぴったり!

二列目は、6人乗りのキャプテンシートと7人乗りのベンチシートがある。今回購入したのはベンチシートの方。

車中泊にはベンチシートが好適。もっとも、キャプテンシートでもマットを敷けば十分対応可能かと。

早速エアマットを敷いて車中泊をしてみた。これは快適!寝るだけなら十分。

ただし、中で座って長時間何かをやろうとするには、室内高が不十分。

仕事などをするなら、二列目の座席に座り、一列目の座席の背中に据え付けるテーブルなどを利用するのがよい。二列目も6:4で分割可倒が可能なので、4の方の小さい座席は立てたままで利用し、残りの6を倒して就寝すればOK。

 

 

 


メルセデスベンツのC-classセダンc220dを20ヶ月乗った感想(その3)

2021年06月22日 15時09分09秒 | クルマ

最後に、c220dを乗っていて今一つだった点を3つ挙げておく。

 

①メンテナンスが高額

これは、感想(その2)にも書いたが、エアサスの今後の修理が出たときなどを考えると不安はつきまとう。まあ、じっくり修理をしながら長く乗る、と肝を据えればそれでよいのだが、国産車の手軽な料金と比較してしまうと、やはりためらいがでる。

車検、タイヤ、修理無料の保証パック、メンテナンスパックなどを考慮し、将来の修理についても思いを巡らしたけっか、早期の買い換えを促す一つの要因にはなった。

実際、購入した瞬間から、このクルマとどこまでつきあっていくのかは、カーライフサイクルにおいて大きな主題=課題だった。

正直なところいわゆる退職後の  「上がりのクルマ」としては申し分ない、と手放した後でも思っている。修理代が大きい額になるといっても、新車を新たに購入するという計画が向こう10年ぐらいないのなら、むしろ愛着を持ってメンテしていくのは楽しみの一つにもなる。だから、メンテナンスが高額だということは必ずしも手放す決定的要因ではなかった。むしろ周囲に対するいいわけの意味の方が大きかったかもしれない(笑)。

 

そうはいっても、考慮しなければならない要素ではある。

 

②キャンプ道具がギリギリだ。

ソロキャンプを始めた。

もちろん収納を工夫すれば、一人分のキャンプ道具は十分に積めることができる。

(感想その1)の写真はキャンプ場にてのもの

だが、どうがんばって車中泊はつらい。

50代のはじめなら座席に座ったまま仮眠することもできた。実際ロードスター(NC)では、トータル4000キロのうち、往復の2000キロは車中で休憩しながらの旅だった。しかし、60を過ぎてから、それはつらい。

  「上がりのクルマ」

に乗る人は、そういうことをしないということなのだろう。

ビジネスホテルに泊まりなさいという話だ。

そしてそれで十分旅行は成立する。

 

だが。

 

多動症のままリタイアした自分は、クルマにのって日本中どこまでも走っていきたい。走り抜けるだけならc220dが好適だ。

だが、車中泊をしたりキャンプをしたりしながらいろいろな場所を訪ねるためのクルマを考えたとき、最適解は一つとは限らない。

車検までに考えようと思っていたポイントをグルグル考え続け、出した結論が乗り換えだった。

決定打は、次のポイントだったのだが。

 

③ディーゼルターボの4駆が欲しい!

冬を二回過ごしてみて、c220dは、冬の山を走るクルマではない、という結論に達した。高速巡航ならばトラクションコントロールがあるからFRでも十分いける。しかし、下道の坂はほぼ無力にちかい。何度も  「坂を上れない」という状況に遭遇した。

結果、季節を問わず、どこへでもクルマを走らせ続けたいという欲望が、気持ちよく運転できる最上のドライブフィールに対する思いを上回ることになった。

で、最終的な選択が、国産ディーゼルターボエンジン搭載の4輪駆動車で車中泊ができて、運転もまあまあ愉しいクルマ=CX-8

 

ということになった。

幸い、下取りの関係で、同じ3年落ち程度のものであれば、追加のお金はそれほど必要ない条件だったので、3日程度で決めてしまった。

一つ書いておくと

  「下取り査定がシュテルンの方が50万円以上低いってのはどういうことか」

という疑問を持った。つまり、購入するクルマを決めずに査定をしたとき、50万円も低く自社の製品を査定するのはちょっとなあ、と思ったということでもある。

まあ、下取りは値引きと一体だから、単純にはいえないだろうが、単純な査定をした場合に自社製品にそれほど低い値段を付けるというのは、意図を感じずにはいられなかった、ということでもある。

ディーゼルターボの4駆に限っていえば、確かに輸入ブランドにはたくさんの車種がある。だが、紹介されたのは追加のお金で乗れるタイプではなかった。200万円~300万円が必要だという。

まあ、それもよい。ブランドだからね。

でもだったら、もうちょっと下取りの金額を考えてくれても良かったのじゃあないかな。

というわけで、メルセデスの乗り味をもう一度味わいたくなったら、今の年式のクルマを5年後に再度購入してもよい、という結論になったわけである。

 

今でもc220dは、とてもすてきな一台だったと思う。

しかし、そういう点でいえば、ロードスターもかけがえのない一台だった。

将来、本当に最後につきあう一台を考えると、やっぱりロードスターかなあ。

 

(というわけで、この項終了です。)


メルセデスベンツのC-classセダンc220dを20ヶ月乗った感想(その2)

2021年06月22日 13時39分25秒 | クルマ

エンジンについてもう少し触れておくと、このW205型は2014年~2021年に生産されたもので、そのうちディーゼルターボエンジンは、OM651という前期型とOM654という後期型に分かれる。

前期型は長距離を運転したことがないのでなんともいえないが、静粛性をとるなら、後期型OM654を推奨しておきたい。

音の静かさと9速ATとのマッチングを考えるとmOM651よりもOM654に分があるように思える。エンジンの音自体は、マツダのエンジンの方が少し静かかもしれないが、室内の総合的な遮音や振動の遮断を含めて考えるとやはり後期型c220dが上だろう。  「ディーゼルかあ」、と二の足を踏んでいる人にこそ、奨めてみたい。このエンジンとオートマのマッチングはすばらしい。低速時にこそすこし変速のためらいがまれに感じられるが、走り出してしまえばこの二つの協調性の高さは、それだけでこのクルマを選ぶ理由になる。ガソリン車から乗り換えても違和感はきわめて少ない。スポーツディーゼルというのはこのクルマの性質からはかなり外れているが、日常使いの中で愉しく運転する範囲なら十分な加速感、コーナリングを見せてくれる。中古でねらうならいい感じ、じゃあなかろうか。

他方、低速トルク感は、前期型に搭載されていたOM651エンジンの方がリッチなのかもしれない。ディーゼルらしい感じを好む人なら、むしろ前期型もありかも。できるなら試乗比較されるといいと思う。エンジンとトランスミッションは肝だから。

さてでは、次に、最高の美点とまではいかないけれど、良い面があった点を3つ挙げる。

 

①AMGラインに付いてきたエアサス。

 

今回発表(2021年4月)ではとりあえず外れてしまったようだが、AMGラインというオプションにはエアサスが付いていた。これはかなり重宝した。これはエンジン出力と組み合わせになっていて

エコ、コンフォート、スポーツ、スポーツ+

の四段階を選べる。その他、インデペンデントモードというユーザーがサスペンションとエンジン出力特性を独自に組み合わせてメモリできるモードもついており、至れり尽くせりになっている。

これは、同乗者がいるときやゆったり流したいときにはコンフォートを、ハンドルを積極的に切って走ることを愉しむときにはスポーツ+をと切り分けて利用していた。明らかにコーナリングの姿勢も変わり、路面とのやりとりの感触も変わってくる。

これはやはり、このクルマがある程度(ディーゼルながら)スポーティに走らせる楽しみを持っているというメーカーの意志表示でもあったのだろう。このサスペンションは一つ上のクラスに搭載されていたものがCクラスにも降りてきたのだと記憶している。

路面の凸凹を上手に吸収して上質の乗り心地を提供してくれるという意味ではバネサスに比してアドバンテージがあることに間違いはない。まちがいなく上質であり、かつスポーツモードもあるのでどちらにも対応してくれる。

だが、ご案内の人もいるだろうが、実際のところいったんインデペンデントモードに自分の好みの組み合わせを登録してしまえば、そうそう切り替えてつかうものではない。ちょっとスポーティなディーゼルターボセダン、に必要不可欠な装備、というほどではないとも感じた。

不安もある。エアサスが故障した場合には、一つだけではなく4輪の部品交換が推奨されることも予想しておく必要がある。値段を見積もってもらったことはないが(メンテナンス無料保証をつけていたので心配はなかった)、中古でこのサスを選ぶ場合は、エアサス(過去の経験でいうとやはりバネサスよりはずっとトラブルは多い)が故障したときのリスクマネージメント(ディーラーではなくリビルド品などで対応するとしたらどれだけかかるのか、修理可能かを相談できる工場屋知り合いなど)は考慮しておいた方がいいと思う。

 

②平常速度域でも積極的に指示するレーンキープアシスト。

運転支援システムは、レガシィ5代目、レヴォーグ、C220d、CX-8と4台乗り継いできた。レガシィは9年前なのではずして考えるとして、2017年から2018年にかけての3台の比較は興味深いものがあった。

その中で、もっともレーンキープアシストを積極的に介入してくるのがメルセデスだ。普通の60キロ以下速度帯でも、車線の認知能力はもっとも高いと感じた。また、前車追従においても、交差点近くで右折車が前の視界からはずれ、前の前のクルマに自動追従のターゲットを移したとき、もっとも確実に移行してくれるのがメルセデスのシステムだった。

まあ値段も違うから、といえばそれまでだが、3~4年前のシステムとしてレヴォーグ、C220d、CX-8を比較すると、c220dがもっともハンドルに手応えを感じた。ただし、もちろん万能ではないので、あくまであえて比較した場合の話だ。

高速道路の速度域になればレヴォーグもCX-8もC220dもいずれもハンドルに手を添えてさえいれば、安心して巡航する事が可能だ。平地との差が大きいのがマツダ、いずれも比較的力強い介入をするのがメルセデス、その中間がSUBARUという印象。慣れと好みの範囲になるかと思うが、信頼性というか、クルマがこちらになにを援助したいのか  「執事」の姿勢をもっとも確実に感じられるのがメルセデスだったということだろう。逆にマツダは平地ではとても控え目だ。あくまで運転支援に徹している。任せようとするとむしろふらつくかもしれない。その代わりといってはなんだが、マツダのCX-8はGベクタリングがあって、カーブでこちらが選択しようとするラインが明確であれば、それを支持・支援してくれる感触がいちばん強かった。

SUBARUのアイサイト2018年4月(年次改良MC版)では、車線が左右見えていれば、支援してくれる。他方、ハンドルを切ったらドライバーしだい、という面は強い。

いずれも、平地でレーンキープアシストを過大に考えるのは禁物だから、単なる印象という程度で理解してもらえれば。それにしても、メルセデスの  「執事」感は、ここでも比較的顕著である。

 

ちなみに、中速コーナリングのイメージはやはり、レヴォーグは4輪でがしがし曲がる感じ、CX-8は三車の中では同じ4駆でもちょっとFFに近い感触でしかし同時にしなやかに支援してくれる感じ、メルセデスはFRらしい駆動とハンドルが別で制御できるリッチな情報感があった。後を引く魅力はやはりメルセデス。

③圧倒的に明るいLEDの自動制御のヘッドランプ

こういうところは、コストを出し惜しみしないc220dの特徴がでている。

他のクルマが悪いわけではないが、自動でぐりぐりとヘッドライトが上下左右を適切に照らしてくれるのは頼もしい。

まあだが、遠目の明るさがあまりにも圧倒的なので、結局は手動で上下を切り替えるのが一番視界確保にはいいと思った、とにかく、遠くまでよく見える。老年の域に入った筆者にとっては、一番重要なポイントの一つなのかもしれない。

普通のヘッドランプで不都合がない人は、それほど気にしなくてもいいのかもしれない。ただ、一度こういう明るい照明を体験すると便利で病みつきになります。

 

(この項さらにつづく)