龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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三年落ちのCX-8に乗り換えた(続き)

2021年06月26日 01時24分44秒 | クルマ
キャンプ道具を乗せ、かつ車中泊することを視野に入れてメルセデスC220dからマツダCX-8に替えたわけだが、ソロキャンに出かけてみると、CX-8の強みと弱みが掴めてきた。

1,骨盤を立てた姿勢の大切さ。

クルマのマニュアル(手順書説明書)なんて何十年も読んだためしがなかったのだが、今回思い立って「運転姿勢」の欄を熟読してみた。
マツダは「Zoom,Zoom」
のキャッチフレーズからも分かるように走る楽しさ、「人馬一体」(これはもともとロードスターでしたね
を大切にしている。推賞しているドライビングポジションがあるなら、一同試してみようと思ったのだ。

何十年も運転しているのだからいまさら「正しい運転姿勢」をマニュアルで確認する必要もない……のかもしれないが、乗る車によって腰の疲れに違いがあるのも事実。
メルセデスのCクラスに乗るようになってから、運転した後の腰痛からほぼ開放された、ということがあったので、クルマを変えた後どうなるかが不安だった、ということもある。実際かつて乗っていたマツダのロードスター(NC)の場合は、ホールド性がよい、という種類の座席ではなく、長距離運転をすると正直つらいモノがあった。

マツダのマニュアルは至ってシンプルなものだった。

①背もたれを一旦おなかが苦しくなるまで前に倒し、それを戻していって苦しくないところで止める。
②座席を一旦一番後ろにずらし、足をアクセルとブレーキの間に置き、そこから座席を前に戻していって、ブレーキとアクセルを無理なく踏めるところで止める。
③アクセルを最後まで踏んでも足に余裕があるかどうか確かめる。
④ハンドルを前かつ下に下ろし、手をハンドルの上に乗せて、手首のところまで引き出す。
⑤その位置で、メーター類が見えるようにハンドルをあげる。
⑥ボンネットの1/4が見える程度まで座席を上げる。


こんなところだ。

真面目にやってみると、「この辺が標準なのか」ということが分かって、多少ずらしながら自分にとって「いい感じ」のポイントを探しやすくなった。
標準的なやり方を明示してもらえるのはありがたいな、と思った。

驚いたのはその後だ。

これをやってからいつもの郊外の道(郊外のカーブの比較的多くかつセンターラインと歩道があって比較的安全)を走ったところ、びっくりするほど運転が安定するようになった。

いつもより座席が立っており、骨盤が座面と背もたれに(窮屈ではないが)密着している感覚がある。その状態で右カーブになると左腰の端と左足のフットレストとを結ぶ線がまっすぐ意識され、左カーブの時は右腰の端と左足のフットレストとを結んだ線がまっすぐ意識されるようになってきた。

視点と重心がバラバラにならないと、運転が安定する。安心してカーブのラインをたどることができる。

腰の骨の位置をクルマと関係づけて感じることよって一体感が強くなり、安心するどころか愉しくラインをとることができるようになった。

CX-8の運転の質が、これだけでワンランク上がったような気分になった。

2,車中泊は可能、しかし。

2列目と3 列目のシートを倒すと、多少の隙間はあるがフルフラットになるので、車中泊は十分いける。隙間があっても、厚めのマットを引けば気にならない。
春と秋なら十分いけそうだ。
ただ、フラットにはなるものの、高さが十分ではなく、腰をおろしていても、頭がつかえそうになる。あと10センチ屋根が高ければよいのに、とは思うが、これは重心を低くする走りの質との兼ね合いだろうから仕方がないところだ。

一方、キャンプ道具を乗せてかつ三名乗車が余裕でできるのは本当にすばらしい。カーブのある山道を愉しく走りつつこの荷室容量が確保されるのは本当にありがたい。家族用に普通のエアマットレス(西川)を積んでも余裕だ。
セダンでは前席2人乗るのもパッケージングに工夫が必要だろう。まして3人4人乗車は望むべくもない。
当初の目論見通り、キャンプ用には正解だったといえる。

3,泣き所はやはり高速か?

今日近場のオートキャンプに来てみたが、早く設営しようと短い距離だけ高速道路を利用した。
すると、CX-8の弱点が見えてきた。6速ATのため、どうしても100km/hあたりで2000rpmぐらいの回転数になってしまうのだ。
9速ATを備えるC220dとの差はとても大きい。低速トルクとの兼ね合いもあるだろうから、単純には言えないが、せっかくのディーゼルだから高速道路で燃費を稼ぎ出したいとなると、CX-8は90km/h,1700rpm程度が最適回転数になりそうだ。

法定速度を超えた領域での安定性をドイツ車と比較するのはまあ酷というものだろうが、その安定性にも明らかな差がある。

ただ、新東名に限らず120km/h制限の道路も出てきていることを考えると、このまま6速ATではいられないだろうと思う。
新型になれば改良されるのでしょうね、きっと。

結論
100km/h以下で、ワインディングを楽しんだ後、荷物や人を乗せてキャンプや温泉に行くのに大正解の車だ。
4WDディーゼルターボ車に的を絞りつつわさらに高速安定性を求めるとなると、とうしても輸入SUVを選択しなければならないだろう。

ただ、装備や質感に大きな遜色はないから、高速でアクセルを踏みたいひと、あるいは絶対的燃費を求めるひと以外には、かなりのオススメではないかなあ。