龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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日暮しのアルバム二つを買った。

2016年02月03日 21時50分58秒 | メディア日記
「日暮し」という3人のグループが1970年代に活動していた。
当時、アルバムを2枚だけ買ったことがある(「日暮し2」「街風季節」)。
今回、初CD化されるアルバムがあるというので、セットで2枚購入。

たとえば「秋の扉」
https://www.youtube.com/watch?v=6o1gOeDxlvg


1970年代の前半、ステレオセットを買ったばかりのころに聴いていたはず。


懐かしくて、しみじみしてしまった。

1970年代の前半といえば、荒井由実がアルバム『ひこうき雲』を出したのが1973年の冬でした。当時高校1年生だったかな。パックインミュージックの第2部(パーソナリティはたしか馬場こずえ)でアルバムを聴いたその朝がたいそうな雪で、その日にそのアルバムを買いにいった記憶も。

1973年っていうのは、自分にとっての音楽は

小坂明子の「あなた」
日暮しの『日暮し2』
荒井由実『ひこうき雲』
オフコースの『僕の贈りもの』
井上陽水『もどり道ライブ』

だったけれど、wikiによれば1973年の音楽は

ザ・ピーナッツ「情熱の砂漠」
沢田研二「危険なふたり」
宮史郎とぴんからトリオ「女のみち」
三善英史「円山・花町・母の町」
内山田洋とクール・ファイブ「そして、神戸」
南沙織「色づく街」「傷つく世代」「ひとかけらの純情」
五木ひろし「ふるさと」「霧の出船」「夜空」
かぐや姫「神田川」
井上陽水「傘がない」「夢の中へ」
天地真理「恋する夏の日」
アグネス・チャン「妖精の詩」「草原の輝き」
チューリップ「心の旅」「夏色のおもいで」
ガロ「君の誕生日」「ロマンス」
ペドロ&カプリシャス「ジョニィへの伝言」
浅田美代子「赤い風船」
堺正章「街の灯り」
金井克子「他人の関係」
野口五郎「君が美しすぎて」
麻丘めぐみ「わたしの彼は左きき」
桜田淳子「わたしの青い鳥」「天使も夢みる」
森昌子「中学三年生」「白樺日記」「夕顔の雨」
山口百恵「青い果実」
大信田礼子「同棲時代」
内田あかり「浮世絵の街」
あべ静江「コーヒーショップで」「みずいろの手紙」
赤い鳥「紙風船」
あのねのね「赤とんぼの唄」
高木麻早「ひとりぼっちの部屋」
フィンガー5「個人授業」
チェリッシュ「てんとう虫のサンバ」「白いギター」
山本リンダ「「狙いうち」「燃えつきそう」
夏木マリ「絹の靴下」
美川憲一「さそり座の女」
欧陽菲菲「雨のヨコハマ」
由紀さおり「恋文」
ちあきなおみ「夜間飛行」
カーペンターズ「シング」「イエスタデイ・ワンス・モア」
ミッシェル・ポルナレフ「忘れじのグローリア」
アルバート・ハモンド「カリフォルニアの青い空」
(南沙織が同年カヴァー。「カリフォルニアの青い空」参照)
ジョン・レノン「マインド・ゲームズ」
エルトン・ジョン「ダニエル」
ドーン「幸せの黄色いリボン」

ということらしい。
ペーストするときに削った曲もあるが、それもふくめて、驚くべきことにほぼほぼ全部覚えている。そして半分以上はフレーズの一部を口ずさめる。

懐かしいというのではない。

思い出すとそんな記憶が脳味噌のかなりの部分を占めているということに驚かされる。

自分がどんな音楽成分でできあがっていったのか、なんて全く興味がなかったけれど、並べてみると、ということだったのだ、と分かる。

1973年、高校1年生の時に自分はこんな形で音楽を受容していったのだった。

さて、書いておきたいのは日暮しのことだった。

その1973年の音楽シーンの中で、『日暮し』というグループは、私にとっては不思議な存在だった。

自然の中で緑の中を吹き渡る風に当たっているようだったり、日だまりの中で暑い午後、けだるそうに座っているようだったり、冬の夜、ぼんやりとしながら過ごしているようだったり、音楽と言うよりは環境、それも作り物というよりはその辺にある普通の田舎の環境に近い「匂い」がした。そういう意味では古井戸というグループもそれに近かったかもしれない。フォークグループならどれでもそんな感じだったのか、といえば、必ずしもそうでもなかったような気がする。

今回購入したCD
『記憶の果実』『ありふれた出来事』
について言えば、確かにアレンジは70年代の歌謡曲っぽいところがある(「星勝」サウンドなのだから当然といえば当然)。
だが、とにかく榊原尚美のボーカルが圧倒的な存在感を持っているし、武田清一サウンドがそのボーカルにぴったり(その逆でもある?)で、実にしみじみする。

こういうしみじみした音楽の聴き方は、今までしてこなかった。
新しい音楽が心に入ってこなくなったからだろうか。
いや、「音楽を聴く」という行為の意味が時代によっても変わっていくし、自分の人生史の中でも意味が変化していくということなのだろう。

とにかく、「日暮し」をこんな風にじっくり聴くことになるとは驚きだ。

好きな音楽といえば、この1973年の中では圧倒的に荒井由実だったし、オフコースの多重録音には物理的な魅力があった。少し遅れてデビューした(シュガーベイブ『ソングス』が1975年)山下達郎は嗜好のど真ん中だった(『CIRCUSTOWN』は1976年)。

しかし、神原尚美のボーカルは、特別なのだ。
きけばボーカルの榊原(杉村)尚美さんは現在61歳。
もうプロとして歌うつもりはない、とのこと。
まあ当然ですね(笑)。

メモ代わりに。