龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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スピノザに関する本(その2)

2014年06月26日 07時50分06秒 | 大震災の中で
新 新訳が出ました!『神学•政治論』(上・下二巻)
訳者は吉田量彦さん。

これはまだ読んでいないのでなんとも、ですが
訳者は新世代(スピノザルネサンス以後に大人になった方)かと。

解説であえて『神学•政治論』を
「ある種の実用書というか娯楽読み物」
と評しているところからもそれは感じられます。

畠中尚志さんの訳から70年だそうです。
光文社の古典新訳、やるなあ(^_^)/

というわけで、3冊併せておすすめです。

スピノザに関する本3冊(その1)

2014年06月26日 07時30分13秒 | 大震災の中で
「スピノザ『神学政治論』を読む」
上野修
が出た。2006年、NHK出版のシリーズ哲学のエッセンスの一冊として出たものの大幅増補版(本人によるとほぼ別の本)。

面白い。めちゃめちゃ面白い。

たぶん今スピノザを読みたい人の多くは、これ(『神学政治論』)と『政治論』(岩波文庫では『国家論』)が読みたいんじゃなかろうか。

難しいことは分からないままですが、スピノザの聖書論は「文法問題」だ、という上野さんの指摘に「ををっ」となりました。

仮に腰巻の「スピノザは一つの謎」というのが上野さんの意図を反映しているのだとすれば、旧世代最良の読み、というところに止まるんじゃないかな、とは思うけれど。

旧世代、というのは、20世紀後半から始まったスピノザラブ、的な流れの始まり、というほどの意味ですが。

つまりは、2010年代、既にスピノザ的な世界像を自明の前提として生きている人(世界)もいる(ある)かもしれないってことなんですが。

「謎」なのは誰にとってか、って話です。

でも、そこを踏まえて読めば、最良の入門書なんじゃないすかね(おれだけか?そんなところに立ち止まるのは)。

よろしかったら一読を。
前の本を読んだ人にも楽しめる内容になってると思います。

講談社学術文庫の
『デカルト、ホッブズ、スピノザ』
も面白い。こっちはホッブズとの比較に「ひゃっ!」
となります。