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人類の起源・進化・移動や太古の昔、日本に棲んでいたゾウ類にも関心があり、素人の目線で考えてみます。

南太平洋島嶼国「トゥヴァル」について(25)中本博皓

2016年12月13日 14時00分05秒 | 島嶼諸国
南太平洋島嶼国「トゥヴァル」について (25)中本博皓



《本稿を終わるに当たって》

地球温暖化は、重化学工業が進み、二酸化炭素などの化石燃料の大量使用や温室効果ガスの増加などが原因で大気が温室化した結果、地球全体の気温や海水温が上昇する現象を指すのだが、それによって発生する様々な現象が人間を始め地球上の生物に大きな影響が現れる場合、これを「地球温暖化問題」として認識することができる。

温暖化で、水不足に陥ったり、海面上昇が生じたり、気候変動が生じたり、そして砂漠化現象なども発生して、人々や動植物の生存環境に大きな変化がもたらされることから、極めて深刻な問題になっている。中でも、地球温暖化の主な原因となっているのは、大気中に放出される二酸化炭素である。

二酸化炭素は呼吸の際に人間の体内から排出されるだけではなく、石油やガソリンなどの化成燃料を燃焼した際や、走行中の自動車からも排出される排気ガスが大きく影響していると考えられている。地球が温暖化すると、様々な問題が発生すると考えられる。その主たるものが、気温の上昇によって南極や北極の氷が溶け出してしまうことによる海面上昇問題が深刻である。トゥヴァルの水没の危機と言われるのも温暖化が指摘されている。

このまま海面上昇が進行すると、将来、南太平洋に存在している多くの島嶼国家が水没の危機に曝されると見られているのである。トゥヴァルはその代表的な国家であると言われている。昨今日本でも経験していることだが、竜巻や台風、南の国の多くが、過去には経験したことのない豪雨などの自然災害の発生率と規模がアップしている。気象異常が生じている。洪水や豪雨が発生するなどの異常気象も引き起こします。ここ数年間は日本でも厳冬や猛暑など、近年では、例外的な異常気候が度々発生している。地球上の至る所で、干ばつに悩まされている地域もある。

地球温暖化の解決策はあるのだろうか。グローバル化が進む今日、トゥヴァルでも例外ではなく、人々の生活が欧米並みになり、食料品から交通手段、自動車・バイクを始め、エアコン、テレビなど電力使用が急速に高まっている。日常の生活に大きな変化が見られるのも事実である。地球温暖化をセーブするために、世界中で「二酸化炭素排出量の削減運動」が行われている。

トゥヴァルの相対的な海面上昇は地盤沈下の原因だという見方ががある。また、地下水の使い過ぎが 原因だと見る向きもある。サンゴでできた島はもろくて崩れやすいこと、などが地盤沈下の要因だとする説もある。実際はどうなのか。「地下水の汲み上げは、汚染問題によりこの数十年間は行われず、雨水 利用が中心となっている、と言われている。また、サンゴでできた環礁の島の沈下は一般的に0.02~0.2mm/年と知られ ている。1993年から豪州国際開発局が数カ所の計測個所を固定したベンチマークと比較しているが、潮位計測点の低下は1993~2009年の間に1.1mmで、2002年より行われているGPSによる地盤の高さの連続モニタリングでも地盤の沈下は認められていない」、と言う説が有力なのだ。

しかし、フナフティの至る所で地下から湧き出た海水によって水浸し状態になっている地域がある。それが温暖化の影響であるのかどうか、検証ができていない。海水が熱膨張することに加え、南極やグリーンランド、氷河の氷が溶けることで海水量が増え、海面が上昇しているという見方はある。海面が上昇すると、海岸浸食が激しくなる。温暖化によって、異常気候に伴うサイクロンが大型化して海岸浸食を加速している事実は否定できないようだ。トゥヴァルのフナフティでは、一つの原因では説明がつかない、いくつもの原因が重なり合って、海岸浸食が起こっているように思われる。