電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

奪命金

2011-11-28 15:05:06 | Weblog
ギリシャから始まり、イタリア、スペインの財政危機で、株をやっているうちのスタッフはひーひー言っていますが、そんなスタッフに見せたかった映画が、昨晩のフィルメックスで鑑賞した『奪命金』です。
最初、この題名でどんな映画なんだろうか?と思っていましたが、観終わってたから、なるほどと。
映画が始まる前にジョニー・トー監督のセルフコメント映像には笑ってしまいましたが、編集しないで見せたところはFILMEXプロデューサーの市山さんのグッドジョブといったところですね。
さて、映画ですが、リスクの高い金融商品を売る女性銀行員(デニス・ホー)、気のいいヤクザの男(ラウ・チンワン)、そして刑事(リッチー・レン)とその妻。その三様が高利貸しの社長が殺害されたことを中心に、話がつながっていきます。でも、あくまでもこれらの三者は関わることなく各自の話が進むという、ジョニー・トーがメッセージで言ってましたが、これまでとは違う演出をした作品になってます。
作品のストーリーはここでは見ていない人がいると思いますので書きませんが、ただ、この映画を見る場合、ストーリーが3者を並行して描いていないので、そこが見ていて理解できない人もいるかもしれません。しかしながら、皮肉とスリリングな展開はジョニー・トーらしさでもあり、個人的には楽しめました映画でした。
ただ、私が仕事をしたことある、某会社の買い付け担当が言っていましたが、この前半の部分がなかなか理解しづらいことと、金融のことがわかりずらいので、買い付けるにはなかなか難しいかも、とも話していましたが、私ももしこの作品を買うことを考えるとそこらへんのポイントが引っかかるなというのがビジネス的な感想でもありました。
ところでこの映画の個人的なツボですが、やくざのボスの誕生会で最初にお客として名刺を配ってくれといっているB哥役がン・チーホンだったのですが、この人、ほんまもんの893で、久しぶりに見たなあという懐かしさを感じました。『古惑仔』や『バレット・オブ・ラブ』でのチャーリー・チャンとの兄弟役が印象的ですが、ものほんなのでこうゆうダークサイドな人をやらせればぴったりです。
それとテレンス・インが登場したのも驚きでしたが、最初、顔がふっくらしているので、誰?テレンス?と認識するまで数秒かかりました。



そうそう、映画が始まる前に、隣に座っていた女性の方が『新少林寺』を早く見に行かなきゃという話をしてくださっていたのですが、シネコンは入っていない回はずばっと切ってしまうので、まだのお方は早く行ってくださいませ。3週目になって1日1~2回とかにもなりかねないので。
おかげさまで見た方からの評判がすごくよくて嬉しいかぎりです。

おまけ。
先だってエリック・クォックがコンサートで恋人のグレース・イップに結婚を申し込んだ映像がYOUTUBEにあがっていると知り合いに教えてもらいました。なんとその舞台上で、神父役をニコラス・ツェーがやらされたという面白い映像です。しかしながらコンサートの映像を観客が撮ってるって、セキュリティー甘いですね。
ニコラスとグレースは『ジェネックス・コップ』で共演しましたが、私は日本映画『案山子』の撮影で来ていた彼女の取材入れで1度会いました。まだあの頃は幼い感じしていましたが、あれから10年経ってしまったんだと、この映像を感慨深く見ました。
エリック・クォックコンサート