ポール・ガヴァルニ
「パリの学生たち 9」
「さあ、夜食だ!誰が出してくれるの?」(シャリヴァリ1839年11月13日号)
学生たちで盛り上がる舞踏会の模様。左後方の壁にも「仮装舞踏会」の文字が記されてある。ピエロの仮装をした男性はデバルドゥール姿の女性を持ち上げている。
「デバルドゥール」とは19世紀中頃の社交界の仮装舞踏会で流行したファッションおよびそのスタイルで、自由に楽しむ男女を指す。くるぶしがみえるほどの丈のゆったりとした黒ビロードのパンタロンに、長めの赤い帯を締めた。もともとはセーヌ河の沖仲士のことを指し、ガヴァルニが彼らの服装を仮装として採用し広く知らしめたといわれる