漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0391

2020-11-24 19:04:54 | 古今和歌集

きみがゆく こしのしらやま しらねども ゆきのまにまに あとはたづねむ

君が行く 越の白山 知らねども 雪のまにまに あとはたづねむ

 

藤原兼輔

 

 あなたが旅立つ越の国の白山を私は知らないですが、そこの雪がどのようであったとしても、後をついて尋ねて行きましょう。

 「まにまに」は漢字では「随に」で、「~に任せて」「~のままに」の意。「雪」は「行き」の掛詞になっていますので、ここではあなた様が行かれるそのままに、といった意味でしょうか。
 作者の藤原兼輔(ふじわら の かねすけ)は、藤原北家に属する公家・歌人で三十六歌仙の一人。古今集の四首を含め、56首が勅撰和歌集に入集している大家で、新古今和歌集採録の次の歌は百人一首(第27番)にも選ばれています。

 

みかのはら わきてながるる いずみがわ いつみきとてか こひしかるらむ

みかの原 わきて流るる 泉川 いつ見きとてか 恋しかるらむ



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