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漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 718

2025-04-03 04:13:12 | 貫之集

おなじ少将、ものへ行く人に火打ちの具して、これに薫物を加へてやるに、よめる

をりをりに うちてたくひの けぶりあらば こころざすかを しのべとぞおもふ

をりをりに 打ちてたく火の 煙あらば 心ざす香を しのべとぞ思ふ

 

おなじ師氏の少将が、旅立つ人に火打ちをして香を焚くのにそえて詠んだ歌

おりおりに火打ちを打って焚くお香のかおりがしたならば、その香にこめた私の思いを偲んでください。

 

 「薫物(たきもの)」とは、さまざまなお香を合わせて作った練り香のこと。旅立つ人へのはなむけにお香を焚く習慣があったのでしょうか。
 この歌は、後撰和歌集(巻第十九「離別羇旅」 第1304番)に入集しています。



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