漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 091

2023-07-16 04:57:36 | 貫之集

子の日

はるがすみ たなびくまつの としあらば いづれのはるか のべにこざらむ

春霞 たなびく松の 年あらば いづれの春か 野辺に来ざらむ

 

子の日

春霞がたなびく子の日(ねのび)の小松のように長寿となったなら、いつの年の春にも野辺にでかけよう。

 

 003 にも登場した「子の日(ねのび)」。そちらでは

 「子の日」は「ねのび」と濁って読みます。「根延び」に掛けて、根が長く延びる小松を引き抜いたり若菜を摘んだりして、宴を催して長寿を祝う行事のこと。

とご紹介しました。優美な平安絵巻といった光景が目に浮かびますね。