漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 085

2023-07-10 05:12:38 | 貫之集

おくものは ひさしきものを あきはぎの したばのつゆの ほどもなきかな

おくものは 久しきものを 秋萩の 下葉の露の ほどもなきかな

 

ものを置くと本来そこに永くあり続けるのに、秋萩の下葉に置く霜はすぐに消えてしまうのであるなあ。

 

 「置く」という言葉の意味の違いに着目した詠歌ですが、やや理屈っぽいですかね。やはり心、思いがあふれ出るような歌が個人的には好みのようです。