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漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0720

2021-10-19 19:26:29 | 古今和歌集

たえずゆく あすかのかはの よどみなば こころあるやと ひとのおもはむ

たえずゆく 飛鳥の川の よどみなば 心あるやと 人の思はむ

 

よみ人知らず

ある人のいはく、中臣東人が歌なり

 

 飛鳥川が途絶えることなく流れてよどむことがないように、私のあの人への思いも滞ることはないですが、もしそんなことがあったならば、何か訳があるとあの人は思ってくれるでしょうか。

 少しわかりづらいので、言葉を足した訳としました。作者との説があるという中臣東人(なかとみ の あずまひと)は、奈良時代前期の貴族で、万葉集に一首が採られています。

 

ひとりねて たえにしひもを ゆゆしみと せむすべしらに ねのみしぞなく

ひとり寝て 絶えにし紐を ゆゆしみと 為むすべ知らに 音のみしぞ泣く

(万葉集 巻第四 第515番)