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日タイ、リタイア生活

日本とタイでのリタイア生活をつづります

2019GW 鉄道で行くスイス、イタリアの旅 (11) クライネシャイディッグへ ユングフラウを見に?

2019-06-16 | 2019 スイス イタリア
グリンデルワルド3日目。午前6時、カーテンを開けると目の前にアイガーがくっきりと見える。この景色を見ることができただけでもグリンデルワルド、それもこのホテルに泊まった目的は達成されたようなものだ。いつまでも眺めてみたいが、さらに上から眺めてみたいので出かけることに。

8:47グリンデルワルドからヴェンゲンアルプ鉄道(WAB)の小さな電車に乗る。先頭車両のほうが空いていそうだったので行ってみたら、駅員にここから先は貸切、といわれ戻ったら席がなく立ったままクライネシャイディッグまで。スキー置場に寄りかかって車窓を楽しむことにした。

電車はいったん下って次のグルント駅でスイッチバックする。30分ほどかけて1000mを上るので線路と線路の間にラックレールを敷いて歯車をかませて登って行くシステムらしい。遠くに見えていた雪山がだんだん近づいてきて、線路の両側も一面の銀世界に。ブルドーザーが雪かきをしているのが見えた。

9:20クライネシャイディッグに到着。良い天気で周囲の山もしっかり見える。だが、大半の客はユングフラウヨッホ行の赤い電車に乗換えていく。我々はここまでだ。駅のカフェでビールでも飲みながらじっくり山の景色を楽しもうと目論んでいたが、時間が早すぎたらしくどの店も開店前。ラウターブルンネンまでの切符を買って、電車の出発時間まであたりの景色を眺めて過ごした。ここでもかみさんは一面の雪に感激して雪の上に大の字になって悦に入っていた。



10:01同じWABの黄色と緑の電車に乗って出発。木製の座席がかわいい。午前中の下りとあってガラガラ。雪山に囲まれたクライネシャイディッグから徐々に高度を下げていく車窓を、窓を開けて楽しむ。やがて下のほうにヴェンゲンの村が見えてきた。もうあたりに雪はない。やがて崖の上から流れ落ちる大きなシュタウバッハ滝が見えてくると終点、ラウターブルンネンはもうすぐ。11時前、切符を買ってベルナーオーバーランド鉄道(BOB)に乗換え、インターラーケンオストへと向かった。

標高2061mのクライネシャイディッグへは当初、グリンデルワルド到着日に訪れるつもりだったのだが、山の天気が良くないということでこの日に振替えたのだった。ここはアイガー、メンヒ、ユングフラウなどの山々が眺められ景勝地。だが電車を乗換えたあと、はて、ユングフラウってどの山だっけ?確かにユングフラウヨッホへ向かって出発していく電車を遠くに見た記憶はあった。だがその上はどうだったか。デジカメをチェックしてみたが、それらしき山の景色が見当たらない。わざわざ予定を変えていったというのに!またまた、大失敗である。


2019GW 鉄道で行くスイス、イタリアの旅 (10) グリンデルワルドからツェルマット日帰り旅-果たしてマッターホルンは 見えるのか?

2019-06-14 | 2019 スイス イタリア
グリンデルワルド二日目。この日は電車を乗り継いでツェルマットへ向かう。午前8時、駅に着くと切符売場には行列ができていて切符を買うのに時間がかかっている。私は予め行き先と等級を紙に書いたメモを作って行ったのですぐに発券してくれた。

電車はまだ運休中でまた代行バスを乗り継いでインターラーケンオストへ。昨日ミラノからやって来たルートをフィスプまで戻る形になる。途中のシュピーツで乗換えだったのだが、後続の接続電車が遅れたとかでこの駅を発車したのは定刻より12分遅れだった。検札に来た車掌が切符を見て「フィスプでの乗換えは間に合いません。次の10:41発の電車に乗って下さい。ごめんなさい。」実に丁寧な応対だ。

フィスプからはマッターホルンゴッタルド鉄道(MGB)の赤と白の電車に乗る。パノラマ車両になっていて天井近くにも窓があるのでとても明るい。一等車なので客が少なく、静か。川沿いを山に向かって進んでいく。遠くに見える雪山と川のコントラストが美しい。窓が開かないのが残念だ。11:54 3分遅れでツェルマットに到着。駅を降りたらマッターホルンの上の部分が見えた。これは期待が持てそうだ。当初の予定ではゴルナーグラート鉄道(GGB)との接続時間は14分あったのだが、電車が遅れたこととやはり切符売場で時間を取られたことが重なって次の電車まで待つことになった。

12:40 GGBの電車が出発。動き出してまもなく乗客の中から歓声が上がった。右側にマッターホルンの姿が見えたのだ。電車は30分かかって1500mを登って標高3130mのゴルナーグラート駅を目指す。13:00 Riffelalp駅まで来るとあたり一面雪となる。時に雪の壁の脇を走り、マッターホルンが見え隠れする車窓は目が離せない。

13:17終点のゴルナーグラート駅に着いた。-6℃だがまわりの雪が太陽に反射してまぶしいくらいでそれほど寒さを感じない。駅前広場は早速マッターホルンや雪を撮る人たちでごった返している。広場の先に歩道橋が見えたので行ってみると線路をまたいでその先の建物に続いている。上からの眺めもなかなかだ。とにかく晴天でマッターホルンにはほんの少ししか雲がかかっていないのでどこから写真を撮っても絵になる。さらに進むとホテルのテラスがありまたその向こうに坂道があって展望台へと続いていた。完全な雪道なので慎重に歩く。建物の屋上のような場所で殺風景だが景色は文句のつけようがない。しばらく写真タイム。



ホテルの中にブッフェスタイルのレストランになっているのでここでランチにする。といってもスイスの物価は高いのでピザ一切れとビールだけを買って外のテラスへ。マッターホルンを間近に眺めながらのビールは最高の気分。

15:22帰りのGGBツェルマット行に乗り込む。往路ほど混んでいない。窓を開けては写真を撮りまた閉めて、を繰り返しているうちにあっという間に30分が過ぎた。ツェルマット駅の切符売り場の場所が分かりづらく戸惑う。案内所で場所を聞いてやっと切符が買えた。発車ギリギリで飛び乗ったのは二等車で、次の駅でいったん降りて前の一等車両に移った。次のフィスプで乗換えたらその一等車サイレントカーで携帯電話はもちろんおしゃべりもしてはいけない、という車両だったので再び移動。

19:08帰りも代行バスに乗り換えてグリンデルワルドに戻ってきた。この時間でもアイガーがくっきり見えるほど明るかった。

2019GW 行くスイス、イタリアの旅(9)高い山には厚い雲が、ならば低い展望台に行ってみよう  ~ Harder Klum展望台

2019-06-11 | 2019 スイス イタリア
ミラノから移動してきたグリンデルワルド、気温は8℃でまずまずの天気だが、目の前に見える山は厚い雲に覆われていた。予定ではこのあとユングフラウ方面に出かけることになっていた。駅前の日本語観光案内所で天気予報を聞いてみた。ユングフラウ地方でもっとも天気が良いのは2日後ということだったのでこの日はあきらめて、インターラーケンにある展望台を目指すことに。

グリンデルワルドからの鉄道は終日止まっているいるようで、代行バスでツヴィリュチーネンまで行ってインターラーケンオスト行電車に乗換える。500mほど下ってきたので気温は12℃とやや暖かい。駅前にあるCOOPというスーパーマーケットの2階がセルフ式のCOOPレストランになっていたのでランチにする。並んである料理の中から好きなものを選んでレジに持って行って会計という方式で、いろいろルールがあるらしい。奥に並んでいる数品とサラダは盛り放題で一皿いくらということなので、いくつか選ぶ。これで1,000円ちょっとなので物価が高いスイスでは安いほうだ。

昼食の後は駅前通りを歩いてアーレ川沿いに出る。橋を渡ったところにハーダークルムバーン(ケーブルカー)乗場がある。発車時刻に合わせて行ったつもりだったが、ひとりひとり切符を買うのに時間がかかって次のケーブルカーになった。キャリーバッグを持っていったら、係の人に「前の荷物置きに入れて」と指示される。ケーブルカーの前にリアカーの荷台みたいのがついていて大きな荷物はそこに入れるようだ。出発間際になって中国人の団体客がドーンと乗り込んできて車内は騒がしく大混雑で景色を楽しむどころではなくなる。10分ほどでハーダークルム駅に着いた。



駅から坂を上ってしばらく行くとレストランを備えた展望台に着いた。山の上から展望デッキが空中に突き出ていてそれを下から鉄骨が支えている。案内所のウェブカメラで見たときよりは天候は良くなっていて、ユングフラウ方面をのぞいて他は良く見える。インターラーケンとはふたつの湖に挟まれた町という意味で、この展望台からその二つの湖、ブリエンツ湖とトゥーン湖の両方を見下ろすことができる。雪山の白と麓の緑、湖の青によるコントラストが美しい。
デッキは団体で埋め尽くされていたのでレストランで休憩することにした。中に入ると外とは別世界。客のほとんどが西洋人で静か、それにヒーターが利いていてとても快適だ。名物というアイスビールとコーヒーを頼んでシェアしてしばし窓越しの風景を楽しんでからデッキに行ってみた。傍から見るほど恐怖感はない。なぜか牛の張りぼてが鎮座している。

帰りのケーブルカーはすいていたので、天井までガラス張りの車内からじっくり車窓を観察。ケーブル駅を降りてアーレ川の橋を渡る。行きは急いでいたので気づかなかったが橋が花で飾られていてアーレ川の緑色や川沿いを走る電車が見えたりして絵になる。並木道を通ってCOOPスーパーまで戻ってきた。グリンデルワルドにもCOOPはあるのだが、18時で閉まってしまうのでここでチョコレートや飲み物を買っていく。帰りも電車とバスを乗り継いでホテルに戻った。

乗継最後の電車が運休に!  2019GW 鉄道で行くスイス、イタリアの旅(8)

2019-06-09 | 2019 スイス イタリア
ミラノ3日目。この日はミラノからスイスへ電車を二回乗換えて移動する。7時前にホテルをチェックアウトして中央駅に向かう。ユーロシティ・バーゼル行の出発ホームは昨日同様発車10分前になってやっと表示された。スーツケースを引っ張ってドア前へ。ボタンを押すとドアが開いてステップが出てきてホームとの間を詰めてくれる。が、車内へは二段の階段を上っていかねばならない。重いスーツケースを持ち上げるのは重労働だ。と、どこからか男の人がやってきて持ち上げるのを手伝ってくれた。サンキューと言うと座席番号は何番だ?とひつこく尋ねてくる。これは、後でお金を請求されるなと直感して、オーケー、サンキューを連発すると立ち去って行った。

一等車の座席はほとんど向い合せの横3列だったので、一席側を向い合せで予約した。7:23定刻通りに発車。車内はガラガラだ。Gallarate駅を過ぎるとコモ湖が見えてくる。朝食時間よりも早くチェックアウトだったので、ホテルがブレックファストボックスを用意してくれたので車内で食べる。スイス国境に近いDomodossola駅で何人か乗ってきた。スイス国内に入ると二度目の検札が来た。9:54 Spiez駅に到着。この駅でInterlakenOst行の電車に乗換え。接続電車の発車は12分後、それもホーム反対側だったので乗換えはスムーズ。

しばらく待つと二階建ての接続電車がやってきた。一等車には誰も乗っていない。後続列車が遅れ接続待ちのために発車が5分遅れた。発車するとすぐに車窓は青いトゥーン湖。終点のInterlakenOstにも5分遅れ。次に乗る電車との接続時間は5分しかなかったら乗換えは難しいと思ったが他の乗客たちが同じ方向に急いで行くのでスーツケースを引っ張ってスロープを下ってまた上る。スイスではエスカレーターやエレベーターがついている駅は少ないが地下に降りる場合一方が階段、もう一方がスロープになっていてスースケースを持っての移動には便利だ。

最後の乗換はベルナーオーバーランド鉄道(BOB)だが、この電車は前側の車両がLauterbrunnen行、後ろ側がGrindelwald行になっていて途中分岐する。スロープを上がったところにはLauterbrunnen行の車両が停まっていて急いで列車の後方に向かう。ところがLauterbrunnen行の最後尾をみると連結されているはずのGrindelwald行の車両がない。「えっ、何で?」と思ったら車掌がやってきて、
「Grindelwald行は運休です。とにかくこの電車に乗って!二つ目で乗換え」



事情が呑み込めないまま電車に乗り込む。一等の切符を持っていたが乗った車両は二等車。二つ目で乗換えだしスーツケースを持っているので移動はあきらめる。
10:46 ツヴァイリュチーネン駅に到着。降りて他の乗客について駅舎のほうに歩いていくとGrindelwaldと叫んでいる人がいて、横にバスが停まっていた。スーツケースは下の荷物入れに入れてくれた。運転手によると電車と同じルートを通って同じ時刻に駅に着くという。これで今夜の宿までたどり着けそうだ。
11:07 代行バスは電車と同時刻にGrindelwald駅前に到着した。

目の前に山がそびえているが景色を楽しむ間もなくスーツケースを引っ張って10分ほど歩いてホテルにへ。時間が早かったがすぐに部屋に入れてもらえた

イタロとフレッチェロッサを乗り比べてみた。~ 2019GW 鉄道で行くスイス、イタリアの旅 (7)

2019-06-08 | 2019 スイス イタリア
ミラノとベネチアの間は直通電車が走っていて特急電車で2時間半ほどす。特急は煩雑に運行されていますが、同じ線路の上をトレニタリア(元イタリア国鉄、日本でいうJRですね)とイタロの2社が運行しています。

大まかにいうとトレニタリアのフレッチェロッサは運行本数が多く利便性が高いですが、料金は高め。一方イタロのほうは料金は安めですが、運行本数が少ないという特徴があります。両方とも予約時期が早いほど安くなるという飛行機ような料金設定になっています。

当初は往復イタロの予定でしたが、計画を変えたので乗車したのは往路がイタロ、復路がフレッチェロッサとなりました。

往路のイタロですが見た目が格好いいです。ワインレッドに金色のアクセントが入っています。乗車したのは一等車にあたるプリマクラスです。座席は横3列(1+2)となっていて中ほどにあるテーブルをはさんで半分が進行方向向き、残り半分が進行方向と逆向きになります。予約はイタロのウェブサイトから行ったのですが、座席指定はできるものの進行方向が明示されていないので乗ってみるまでどちら向きかわからないのが不安なところ。幸運にも私たちは進行方向向きの席でした。革張りのしっかりしたシートで飛行機よりも快適です。各座席にはテーブル、電源が備わっています。大きめの窓ですが、座席の位置とずれているので席によっては眺めがよくありません。プリマクラスではワゴンサービスがあってソフトドリンクとお菓子が配られました。200km以上で走行しますが乗り心地は快適でした。



一方のトレニタリアのフレッチェロッサですが、赤に白いラインが特徴です。こちらも一等車にしました。座席はほとんどが向い合せの横3列でしたので予約(トレニタリアのウェブから行いました)は1席側を向い合せでとりました。シートは大きめですがイタロに比べるとやや硬めで、リクライニングは最近の飛行機でも採用されている前に押し出すタイプでした。席には折り畳み式のテーブルと電源、ドリンクホルダが備わっています。荷物置場は入口近くにありますが、広くはありません。網棚は広くスーツケースが乗るぐらい余裕がありました。イタロ同様一等車はワゴンサービスがあり、お菓子とドリンクが配られました。うれしいことにスパークリングワインもありました。トイレはイタロよりもゆったりしています。

予定が決まっているのなら早期割引で圧倒的に安いイタロのほうが経済的ですが、運行本数が多く日帰りの場合現地滞在時間が長くとれるフレッチェロッサの利便性も捨てがたいので、どちらが良いかは利用者の予定によって変わってくるのではないかと思います。