地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

ヤクザの心情

2017-01-24 01:16:53 | 日記
松方弘樹さんが亡くなり、その事で「仁義なき戦い」を思い出し・・・

現実のヤクザとの関わりを思い出しました。。。
私の様に夜の街をフラフラしていた遊び人は極普通にその筋の人と付き合いを持つようになりました。

昔はヤクザが表社会で活動していて、チョット街に出れば見かける状態でした。

〔その関わりのほんの一部ですが〕
今、、、暴力団・山口組の分裂騒動の真っ最中ですが、一般の人達にとってはテレビの中の話で、その騒動の緊張感も無ければ現実味さえも有りませんね。ところが以前にあった分裂騒動は暴力団が表で活躍していた時代だったので、関わりのある人も多く、、、
「私の知り合いが分裂で迷っている・・」と話すと
「ああ、私の知り合いも・・・・」となるケースも多々有りました。

以前は山口組から出たグループが一和会を結成して、激しい抗争が始まり多くの死者も出ました。その結果生まれたのが「暴対法」で、この法律が今回の分裂騒動の成り行きに大きく影響している様子ですね。

以前なら 「自分の考えでやった・・」
これで警察や裁判所で通用した。 それどころか警察が、組員が犯罪を犯した時に組長の指示が有ったとして立件しても、裁判で指示を確定できないとして無罪になった事もありました。

ところが「暴対法」が成立後は
「自分の考えでやった」は通用しなくなった。組長の管理責任が法律で問われるようになったのです。
こうなると組長も簡単に 「行け!!!」とは言えません。

大きな組だと 「お前の所でやれ!!!」とか自主的に「自分の所がやります」と申し出があっても、簡単に 「ヨシ!!」とは言わず、仮に承諾するとしても 「お前はやるな」と一言念を押します。自分の直接の子分が逮捕されれば自分もアウトですから、出来る限り距離のある組員にやらせろと言う事です。出来れば不良外国人なんかが一番都合が良かったりします。

「暴対法」が成立する前は刑罰も今より軽かったのもあり、「手柄をあげて出世する」とか単純に「怒り」に任せて行動すしたりして、予測不能で危険な出来事も多く発生しました。

前回も今回も同じなのは、分裂したそれぞれのトップとかNO2の若頭の出身組織の組員達は先頭を切って行動しなくちゃなりません。

しかし、それ以外の組織の組員達は個々によってかなり温度差が有ります。
それは単に懲役が嫌だと言う理由だけではありません。 敵となる相手は元々仲間なので、特に親しい人とそうでない人が混在しているんです。
正式な兄弟分だと、回りも知っているので、どうするか決心もつけ易いが個人的な兄弟の存在も有ったりするのです。
一般人の親友です、、、これは迷いますねぇ~組織か個人か・・・。

一般の人から見ると、一旦組織に入ると一生同じ組織に所属する感じがありますが、現実にはそうでもなくて、事情により他の組織に移動する場合もあるんです。 その結果、同じ釜の飯を食った仲間が別の親を持つ事になってしまうのです。そういう場合に個人的な心の兄弟分が発生します。

抗争が長引くと、組織の三次・四次団体の組織の幹部クラスで、本心は実行役をしたくないと思っている人にも、周りから 「そろそろ出番だろ」と言う空気が作られてしまいます。

長引いているので今更「カラス割り」なんかじゃ意味が無いし、大物を拉致してボコボコに出来るチャンスはガードが固くて無いし、現状打破にはならない。

・・となれば、、、銃器を使った行動しかない。

その先には2~30年の懲役とか無期が待ち受ける殺人・殺人未遂をやるしかない。

そんな状態になった時に、暴対法成立後の今回だと上が止めたりするので、やりたくない人にとっては大助かりなんですが、前回のときはそれが無いので当事者はかなり迷ったと思います。

「決心して行く」 「嫌々行く」 「シャブに逃げる」 「制裁覚悟で堅気になる」
色々と有りましたが、敵側に寝返ると言うのも有りましたネ
これは出た方が元に戻るだけではなくて、分裂の時は留まったが、その後に出ると言うのも有りです。

実行犯にならない究極の方法として彼らならではと言う方法が・・・
喧嘩とか交通違反とかの微罪で逮捕される事なんです。 自分の所属している組織が抗争中だと、どんな微罪でも逮捕されますし、何かと追加で拘束は長くなり、仮に保釈されても裁判を引き伸ばすのです。 そういうマークされている人は実行役として秘密裏に行動する事は出来ないので、その候補から外れます。
一般人と違って逮捕や拘留が不名誉な事にならないので使える方法なんです。

そんな姑息な暴力団員が・・・と思う人もいてるかもしれませんが、疑わしい人はソコソコ居てますね。

分裂すると上が少なくなる訳で出世のチャンスとも言えるのですが、それは組織のトップかNO2の若頭とか舎弟頭の系列の組織に属している人達の話で、それ以外の組織の系列で三次・四次団体の組織の組員だと、かなりの事をやらなければ個人の手柄として出世の役にはたちません。

今の時代に・・・かなりの事ですよ。。。
それで逮捕されれば元も子もないし、逮捕されずに堂々と活躍できる可能性は殆ど無い。
その事を傍系の組員達は良く知っているのです。 現実的には戦いのモチベーションが上がらなくても仕方ない。それは何の組織でも言えることだと思います。

〔別の話〕
その筋の人なら全員が知っている石川裕雄・・・前の分裂抗争での事件で無期懲役で、もう30年も刑務所暮らしです(現在は旭川刑務所)。
本来なら仮釈放の時期になっているのですが、どうも仮釈放の要件を満たそうとしないらしいですね。

仮釈放を受けるには「暴力団とは縁を切ります」と誓約しなければなりませんが、生涯極道の意地を持ち続けているらしい。
(旭川刑務所から他の刑務所に移った人の話)

この石川裕雄とまだ若い時(学生)に会ったことがあります。正確には挨拶をしただけなんですけどネ
場所は伊丹空港のロビーでした。
私は貸しビル業をしている人とその彼女と北山組の組長・北山悟さんと幹部のNさんの五人で居たのですが、そこに外国に出発直前の石川裕雄が偶然現れて、当時は三代目山口組の重鎮と言われていた北山組・組長に丁寧に挨拶をしていました。
当時は20才代で北山組・組員だったと思います。
その時に北山組幹部のNさんが 「あいつはしっかりした男だ」と言っていたのを覚えています。

私のヤクザとの関わりのスタートは地元の暴力団員でしたが、この出来事はほぼその直後でしたネ
当時の北山悟と言う人が山口組で、どういう位置なのか、どれだけの組員や下部組織が有るのかも知りませんでした。

当時、礼儀知らずで生意気な自分を思い出すだけでゾッとしますネ