今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

『松戸白宇宙カボチャ』のお菓子。

2015年11月17日 | 素材
2010年4月、スペースシャトルのオービタ(←宇宙船の部分である)「ディスカバリー」に搭乗し、日本人最後のスペースシャトル搭乗者となった宇宙飛行士の山崎直子さんが宇宙へ持っていった230粒の南瓜の種から何世代目かの南瓜で作られたパイ菓子を食べた。


15日間、千葉県松戸市出身の山崎さんと宇宙を旅した南瓜は「松戸白」という品種の和南瓜、
元々、日本原産の和南瓜は甘味がアッサリしている上品な品種で飾り細工でも煮崩れしヅライなど加工し易い為高級料亭等で使われ易かったという。
現在、その宇宙を旅した230粒から新たに数が増えた南瓜は「松戸白宇宙カボチャ」として、お菓子コンテスト・料理レシピコンテスト等、松戸名産のお土産として私達の手にも拡く普及している。
1部の人達だけで食べるのではなく、多くの人が口に出来て、それと同時に宇宙や宇宙開発にホンの少しでも触れる事・考える人が居る事が本当に基本的に大事な事なのだろうなとこのカボチャから教わった。

元々「松戸白」という品種の南瓜は、高橋作次郎さんという方と旧千葉大園芸学部が開発した南瓜で、松戸出身の山崎直子さんが種を持って行っていき、それが街の産業の1つとして現実的に雇用を創設して世の中を造っているという。
オテントウ様の様にホノボノと優しくて、スッと誰もが受け入れる事が出来て、多くの人が関われる、こういう発想が長い目で見て大事なんだよな。

実際の味は、日本南瓜自体が甘味にキレのある上品な味だからか、煮物の様な甘味と塩味が混ざって加熱しても、クドくなくて、やはり日本南瓜らしく上品な味に仕上がっている感じがした。
適度な水分も含まれており、これなら、ボソボソが嫌いな男性でも子供でも万人がホノボノする様な胸の奥底が温まる味だった。
又、パイの塩気やバターの濃さも日本南瓜本来の味を邪魔しない味でバランスがとれており、開発する時の、材料に対する気持ちがこもっている事が伝わってくる真面目な真剣さも感じる事が出来るので思い出や記憶にに残る味だが、決して強さやインパクトを人に強要しない味にもなっていると思う。

以前から思っていたのだが、千葉県の味って、優しい味・大人しい味が多い気がする。
人柄も大らかな人が今まで出会った中では多かったし、味と地域性は関連するのだろうかといつも感じている。(ワリと自分には合う県かなって。)

神奈川はヤンチャで、強めな味の人が多くない?、洗練されているけれど。
埼玉は清瀬周辺しかよく知らないけれど水と空気がキレイだなって(浦和が「鰻の蒲焼」発祥の地だし、アンパンマンの生みの親のやなせたかしさんがデザインした「うなこちゃん」だっけ、盗まれたの、盗んで何に使うんだ?)。

昨今、全国的に、イジメによる子供(大人も)の自殺が連続して現れている、以前児童養護施設を回った時に「見えない『死角』は必ず存在する」と教わった(『火の無い所には煙は立たない』、必ず何かある)。
だから、命を断つ前に年長者や大人、友人、上司、同僚が「孫子の兵法」の様に「一時退却する道」がある事を、自分の世界が学校や仲間内しかない年下達に教えていかなければ自殺は減らない。
・「窮鼠猫を噛む」という所までやってはいけないということも精神年齢が低いと解らない(集団や、どんな良い子ちゃんでも必ずエスカレートするから)。
・いじめ専門のソーシャルワーカーを増やす事も大切という。

多くの人々にこの『松戸白宇宙南瓜』を食べて頂いて、お日様の様な温かさを心の奥底に植え付け大切に発育させていく事が本当の育成ではないかな。その上で教育や勉強があると大人になって感じている。

昔の中学校の赤ヒゲみたいな先生(医者じゃないよ)が言っていた言葉に、「あの子はこう、この子はこう、とその人に合った接し方で伝えられるか?どうか?ではないかな」と言っていた。
その先生だけは心に残っている。
あの先生が現在を見たら、どう言われるだろう?

自分の意志で世の中に踏み出し、時を越え、この松戸白宇宙カボチャのお菓子に出会えて良かった。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« トマトの串焼き&白ワイン | トップ | フィッシュパイ »
最新の画像もっと見る

素材」カテゴリの最新記事