今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

阿茶蘭漬けは優しい酸味(鰯の手開き)

2018年02月07日 | 素材
<阿茶蘭について>

 「阿茶蘭酢」は砂糖を入れた甘い酢に唐辛子のスパイシーな風味をプラスしたもので、
ペルシャ語やインドネシア語で漬物を意味する「Achar」を語源とするとされており、
現代のインドでも「Achar」は漬物の意味として使うらしい。
暴れん坊将軍でも有名な、8代将軍、徳川吉宗の時代に外国の技術から学んだ砂糖の製造技術を全国で奨励した為、高級食材であった砂糖の使い方が民にも拡がっていったという。

<阿茶蘭酢の作り方>

酢を100ml
砂糖を大さじ4
塩を少々(のちょっと欠けるぐらい)
を全部鍋に入れ(砂糖大さじ4って結構ある!!)

火にかける(中火ぐらいで良いんじゃない?)

砂糖が溶けてジャリジャリしなくなったら(あまり沸騰させすぎると酢の酸味が飛ぶので、で注意!!)、種を抜いた赤唐辛子を1本入れる。

すぐに火を止めて冷ます。

沸いている御酢の火を止めるとブワッと酸味の湯気がキッチン中に拡がり続けるので蓋をしておいた方が様々な道具や食材に対し安全だろう。
因みに、唐辛子や阿茶蘭酢を触った手で目や粘膜を触らないようにしよう!!、泣くから

<刺身用のイワシを手開きで>

 昔は忙しい中で7つの熱源を扱いながら刺身は・・・正直、死ぬwwwって思いながらも・・・、大人達の見よう見真似でガムシャラにやっていたけれど、学び直してみるとワリと所々違う部分もあったんだなーって。
勿論、人や地域によって微妙に違う部分はあるけれど・・・

イワシの刺身用

うろこを取って(見えないけれどある!)

ヒレの横ぐらいからアタマをカット

落す。

内臓を壊さないように腹をソッと割いて

内臓をこそぎ出す。

よく洗う(血合の部分も)

水で身が痛むのでよくキッチンペーパーで拭く。(江戸時代とか布巾だったのかな・・・後が大変だよな・・・)

中の背骨を親指の腹で感じながら(写真を撮影しているが両手突っ込んで)左右に割く。

こんな感じで。

背骨をパキッと折って(別に尾側からでないやり方もある)

骨を剥ぐ

腹骨を削ぐ

片方の身と皮の間に隙間を作って両方の指を入れていき

その隙間をそのままズラしていくと皮が剥け

片方の身も一緒に外れる

もう片方は普通に向く(イワシは皮が上だが)。

尾の付け根は切っておいた方が良いな・・・

最後に外側の硬い所を切り取ったり、カタチを整えて

完成。

<包丁を使わない=汚さない方法>

左右のエラの所に指を入れて、

縦にアタマをもぎ取る。

指で強引に開いて、ちょっとキモイけれど、指で内臓を取り出す=6匹ぐらいやると慣れてくる。

中をよく洗う。

あとは普通に包丁を使う時と同じ要領で。

この方法だと、内臓を出した後に1回1回包丁を洗わないから
効率としてはこっちの方が早いような気がする。

皮を向くと結構、爪の間に青い魚の皮とかが入り込んで厄介なのな、切らないと・・・。

(因みに、※酢でシメる基本は皮は剥かないで漬けた後に剥く事


<阿茶蘭漬けの製作>

※酢でシメる基本は皮は剥かないで漬けた後に剥く事

捌いたイワシに軽く塩をふって

10分放置

お酢で余計な塩を洗い落す。

阿茶蘭酢に10分漬ける(途中1回裏返した、1回両面漬けて、身の方を下にしてそのままでも良かったかな?

10分後取り出し、酢で締めた場合は漬けた後に皮を剥くので、いつもの要領で

半身も尾を落し皮を剥く

唐辛子は細く輪切りにして(全部使わなくても良い、この唐辛子の風味がたまらなく良い、スパイシーな感じが外国チックというか・・・子供の頃に初めてタバスコをウマいと思った時の様な感じに似ている気も・・・)

イワシを食べ易く切って、唐辛子をのせて完成。

唐辛子と一緒に食べると又これが、これぞ阿茶蘭漬けという感じで美味しい。

唐辛子と一緒ではなく普通に食べると、結構、優しい感じで、現代人の酢締が安土桃山~江戸の頃に比べると現代人の方がかなり味が濃いと解った
なるほど~、ここまで違うのか~
うん、オツだね。そんな感じ。

でも新鮮な魚は、ワサビ醤油や生姜醤油で食べる方がやっぱり美味しいや。

ホースラディッシュが、意外に美味しかったのは驚いたけれど・・・ほぼなんでも合うな、ホースラディッシュは・・・!!
(まあ、イギリスのローストビーフに付ける薬味だものな)


<余った阿茶蘭酢で応用偏>

 この再利用が正しいのか?どうか?は知らないけれど(でも昔の人は食べ物や調味料を1回使って余ったから捨てるみたいに粗末にはしなかったと思う=なるべく当時の感覚で本質を~、こだわるならソコだろ)・・・軽く沸騰し直して(あまり沸騰させすぎると酢の酸味が飛ぶので、その時は酢を足す)、直ぐに火を切って冷ましておき、

特売の刺身の盛り合わせ4種類(各1枚づつ)で実験。
イワシと同じ様に塩をふって10分後、阿茶蘭酢に漬けて10分。

野菜類も阿茶蘭漬けに出来るので、大根があったから早く火が入るように薄く切って、酢を少し入れた湯で軟らかくなるまで煮る。

野菜が熱いうちに阿茶蘭酢に漬ける・・・薄いし、熱いし、柔らかいので、直ぐに味が浸み込んでいくから時間に注意(刺身10分に対し、このぐらいの厚さだったら2~3分ぐらいだった・・・)

野菜類と切った刺身類を盛って、野菜類の上に唐辛子を刻んだ物を乗せて。

野菜類も美味しいが・・・(これで野菜類の酢の物も応用出来る・・・)
ブリとサーモンが美味しい、特にブリが尋常ではなく美味しいんだ。
正直、イワシよりも美味しい。
まあ、カルパッチョと同じ原理になる訳だから、油脂分が多い魚が合うという気がする。
(イワシの他にも鯖とかコハダとか青魚を漬けるのがセオリーだが、ブリとサーモンが美味いんだから!)

油脂分の多い魚で今度、試してみよ~っと!



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