今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

遠山玉子で寄せ玉子

2020年11月18日 | グルメ
切り昆布が大量に手に入ったので佃煮を作る前に出汁を取った(後で濾した)。

昆布はやや塩気少な目の佃煮にし常備菜に。
(お手製の佃煮は納豆やTKGに入れる醤油替わりにしても良い)

出汁は粗熱が取れたら冷蔵庫で冷ましておき、遠山玉子の寄せ玉子に取り掛かろう。
 ↓
 寄せ玉子に入れる材料として本来貝柱等を使うらしいのだが無いので、シーフードミックスのイカとエビを拾い出して軽く解凍し貝柱程度に切る。
エビは味が強いのでやや少な目にする)

サッと茹でて火を通す。

水気を切って冷ましておく。

(熱いと玉子が固まってしまうので先にこの作業をしておく事がオススメ)

 遠山玉子は、ほうれん草、小松菜、等の緑の野菜をすり潰して出汁と合わせ、出汁巻き卵を緑色にする卵焼きの事。
これを作った時期的に良いホウレン草や小松菜が無かったので、大葉で作ることにした。
(サッと洗って水を切っておく)

小松菜とか菜っ葉類だと茎もフードプロセッサー(なければ擂鉢)にかけられるそうだが、うちのフードプロセッサーは粗いので口当たりを良くする為になるべく葉の部分だけを使うことにした。
(田舎から送られてきたモノだから、茎が硬かったし、←そこは臨機応変に)

大葉をカップに入れ、そこに昆布出汁(←カツオ出汁や一番出汁でも可)をお玉一杯弱程度野菜ジュースよりも気持ち少な目に入れる。
スパゲティ・バジリコを作る要領だな

セットして回す。

1度器に移して(ソッと入れると下の液体だけ入るんだが大葉の粒子がまだカップに残っているので全部入れる)

上の泡をスプーンで取り除いてカップに戻す。

これでペーストの完成。

泡の入ったカップは六本木「キャンティ」の様に、シーフードとニンニクとオリーブオイルで大葉のパスタにしても(←和風出汁だけれど)。

パルミジャーノ・レッジャーノが無かったのでチーズを省いたが昆布の出汁が凄かったからか、もの凄いコク(や旨味)が後味として余韻に残っていつつ、急にストンと消える感じ。
これはこれで凄かった!!

オムレツで学んだように玉子の白身を切るように溶く。

そこに冷ましておいたシーフードミックスの切り身を入れるのが寄せ玉子。

そこに更にさっき作った大葉ペーストを入れる(少な目でいいのかもしれないが、全体が本当に少なかったので全部入れた)

少し緩いが固まるかな?と危惧をする・・・

これで準備は万端

ここからはスピード勝負なので、出汁を沸かしている間に、限りなく洗い物や整理整頓・器具の準備等を完全に済ませておく。
(写真を撮りながら出来るかな・・・)

余っていた昆布出汁を鍋に入れて作るのだが

足りないし、少し出汁が濃過ぎるので水で薄める。

沸かして(灰汁が出ていたら取る)、塩と酢を入れる。
(塩は大匙2ぐらいでよかったかも、酢は大匙1半入れた、酸味は熱で飛ぶし、酸を加える事によって玉子のタンパク質が凝固し易くなる)

ボウルにザルをしいて、その上にサラシを敷く。

本来平たいザルのような盆ザルにサラシを敷くのだが無いので大き目なボウル型のザルで。

(※上にも書いたが沸かしながらシンクや、まな板・作業台をキレイにしたり、作業の準備を全部済ませてしまうと良いだろう)

沸騰している出汁に

遠山玉子を一気に入れる!!!

すぐ浮いてくるので

瞬間置いて穴あきお玉で汁気を落としながら手早くすくい、

サラシで水分を濾していく(うぉー、写真撮影をしながらはキツいー)。

全部すくい終わったら、サラシをまな板に移動させ

包丁の背で(4面を)やや長方形に調える。
(急がないと固まるが、でもそこまで焦らなくても形作れるので冷静に)

海苔巻きとかで使う「巻きす」にサラシを移動させ

先にサラシごと海苔巻きのように巻いて1度形を作り

今度は「巻きす」に転がして

今度は本格的に巻く。

左右の形を整える為、両端の穴に綿棒や「すりこぎ」を壊れないようにでも力を抜かず差し込んで、なるべく均等に側面を均す。
穴から覗くと解かる

何本かの輪ゴムで形を固定し

※少しカッチリ(壊れないようにだけれど)握って形を整えると、中の気泡が少なくなって切った時の断面がキレイ(だと思う・・・って事に気付いた)
※これがコツかな・・・

サラシを取った先程のボウルの上にでも置いて水気をより切っておく。

10分ぐらいで出来るのだが、不安だったので15分~20分ぐらいにした。

(なってしまった↓)

人参を薄く切って型で抜く。
(太いまま型抜きは昔1回怪我をしたのでやらなかった・・・、今回は星と松)

和風の野菜がこれを作った時期的に高かったので、ズッキーニを適度に皮を剥いて(←剥かなくてもよかったな)角切りにして

出汁で火を通し、塩と醤油(←本来は薄口醤油)で味を調え、感じるか感じないか程度に気持ち濃いお吸い物を作る。

遠山玉子の寄せ玉子を伊達巻の様に切って

椀に入れ(本来は2つだがサービスで3つ入れた)、汁をはる。

おおっ、おお、なるほど、決して不味くはないのだが、そんなに美味しいものではないのかもしれない、昆布出汁に塩気を足してもう少し味を付ければ多少は蒲鉾とか伊達巻っぽい塩気になったのかな?(美味しいかどうかは別として)吸い物だけでは味が付かん(鍋とかだったら良いのかもしれないが)。
(あとは砂糖を足すとか?、どうかな?)

※ただ、お吸い物でズッキーニが素晴らしい仕事をしている、癖の少ないズッキーニがかなり出汁を吸って合う。

※イカとエビが良い食感になっている、大葉も僅かにサポートをしている感じ(バジリコ・スパゲティと違ってワリと香りが飛ぶんだな)。
ホウレン草や小松菜だけでなく大葉で出来る事が解かったのは収穫だった。

※これは見せ料理なのかもしれない・・・
、(いや元々、遠山玉子と寄せ玉子の2種類の要素を取り入れたハイブリットな料理だから、本当は多分この世に存在をしない料理だし)。
、でも作りたかった

遠山玉子や寄せ玉子は、和を以て貴しとなす国の、美麗な技術を見ることが出来た感じがした。


オマケ

全部は食べきれないので、冷蔵庫へ入れて

レンチンをしてもボロボロになるだけだし

※夏場は冷やして、吸い物の汁を「餡かけ」
(↓ちょっと味がボヤけたかな、山葵が黒胡椒でアクセントにしても???)

や、型に入れてゼラチンで固めた
湯煎をして取り出す事が難しかった、&型に入れる時、遠山玉子の寄せ玉子の皿の底にくる側を上にした方がひっくり返した時に一手間減らす事が出来る)

「ゼリー寄せ」にしても良いかもしれない。
(↓ゼラチンの量が解からなかったが、滅茶苦茶に美味しかった!!

※ヤハリ、ズッキーニが良い仕事をしている、冬瓜とかと比べてクセも少ないし。

それ以前に創作料理はキライなのだが・・・

遠山玉子や寄せ玉子はちょっとだけフレンチっぽいけれど和食って楽しいかも。

トロミが無くなって余った餡かけと、大切に残していた遠山玉子の寄せ玉子をどうするか?考えて、やはり美味しかったゼリー寄せにする事に決めたのだが、今回は遠山玉子の寄せ玉子をサイコロ状に切って、出汁の中に散らし、ゼリーで固めてみた。

ゼリーから外す時は、弱火にかけながら、布巾を敷いて、湯煎の加減を観ながら早目に取り出すと良いだろう、もし溶かし過ぎてしまったら冷蔵庫で固め直すと、※数回ならゼリーが耐えられる)

出汁が片栗粉でトロミを付けた余りなので少し(味の)キレがボケているからか、サイコロ状に遠山玉子の寄せ玉子を切ったからか、大葉の風味がこれでもかと1番立っていた
これでこそ大葉の遠山玉子にした意味があるってものよ。
普通のゼリー寄せが1番品が良かったが、フレンチだとゼリー寄せは嫌いなのに、和風の出汁だと「煮凝り」と違って合う気がしたんだ)
※あと和食って飽きない気がした!!


結構、鍋底に遠山玉子(の寄せ玉子)がくっ付くいて洗う時、苦労した(もっと深い鍋でやれば良かったのか?)

側面にも結構付着している・・・

あとサラシにかなり遠山玉子(の寄せ玉子)が付着をしていて、洗うのがスゲー、大変だった。

とりあえず洗濯機にかけるまでキレイにして干しておこう・・・
シンクにも遠山玉子の寄せ玉子の糟が・・・

(作る料理は)後片付けの事を想定して、何を作ろうか?ある程度の選択をした方が良いのかもな・・・

それはつくづく学んだ。




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