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今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

「失敗」フレジェとテンパリングをやってみたかった

2016年11月13日 | スイーツ
お菓子の辞典をパラパラめくっていて、フレジェという普通温度でダレてしまう黄色いクリームが層になって固まって立っている画を見付けて、なんだ、美味しそうだなーと、ずっと憧れを頂いてきたのだが、この為だけに材料のタイミングが揃わなかったり、時間が無かったり、有名な所へ行って食べてみてもなんかイマイチだったりして、そこまでの気力が無かったりしたのだが、絶対作ってみたい!!と、作り事にした。

材料が無いので、本来はイチゴだけれど練習だし、高い。そう思ってリンゴが余っていたので、バターと砂糖・余っていた料理用の無添加白ワイン・余っていたシナモンスティック少々(シナモンは嫌いだけれど少量ならリンゴにはシナモンだろうーって、パウダーでは無いしちょっと風味付けなら良いのかも)と炒めてカタチを保ったまま軟らかくした、

そしたら、これだけで、美味しいのなんのって。

こんなもんかな?と思って作ったのが美味しい時って皆、あると思うんだ、で、次作ると同じにはならないという・・・
でも1つ勉強になった。

カスタードクリームを量り、

そこにバターを、1/2の重さを量って

常温でクリーム状に練ったものを少しづつ加えて「クレーム・パテェシエール」(カスタード)を「クレーム・ムースリーヌ」(バタークリーム)にしていく、もう少しトロトロと軟らかい「クレーム・ムース・ブール・ア・ラ・ボンブ」とは材料も作り方も少し違う(=もうこの時点で何を言っているんだ?闇の組織やスパイの暗号か?)。

(この時、1度カスタードを湯煎して温めるとバターが固まるのを防ぐ効果があったのだが、辞典にも出ていなくて知らなくて固まってしまった、濾したけれどダメだった、ああ~、もう失敗か・・・)

クリームを冷やしている間、
本当は「パートダマンドクリュ」(アーモンドの粉と砂糖を卵白で溶いた生地)を卵で伸ばして乳化剤で泡立て、パータ・ジェノワーズ(卵白と卵黄を分けないで泡立てるスポンジケーキ生地でキメが細かくなるソフトな食感のスポンジケーキ)の要領で焼く「ジェノワーズ・オ・ザマンド」(=新しいIT言語か?=)を作るのだが、そんなものは1日で作っていられないし、乳化剤も怖いから使いたくない(普通手に売っていないし)、料理ばかり作ってられん。

なので、予め焼いておいたスポンジケーキ(一応ジェノワーズ・オ・ザマンド、簡単だから)をの下に箸を置いて薄く切り、

型で2枚くり抜いて(本当は四角い型を使って焼くのだが、この為に製菓雑貨屋さんまで買いにいきたくはないので、きっと四角いだけなのに高いと思うし、丸なのにハ○ズだって高かったわ、100均にすれば良かったと後で後悔・・・)

予め作っておいたシロップを塗り(もう失敗だから上に全部の材料を書くこと無いよね)、

リンゴを並べて、

本当はここでバタークリームを搾り入れるのだが搾り袋が無かったともうこの時点で疲れていたので、そのままクレーム・ムースリーヌを頑張って詰める。
バタークリームだと冷やした時にしっかり固まって中を立体的に支えてくれる

もう一枚のスポンジを乗せてシロップを塗り、

クリームを目一杯詰める。

でもこれで出来上がりではなくて、

今度はクーベルチュール(製菓用の溶かして使うチョコ)をそのまま溶かして使うと歯触りが悪いので、1度溶かす段階で結晶の大きさを均等にし舌触りを滑らかにするテンパリングという作業を行わなければならないのだが、これを書いていて思ったのは、先に書くと丁度家に昔買ったクーベルチュールを使おうとしたら、あまりにも古くなっていたので流石にダメで普通のダーク・チョコレートを買ってきたのだった(ダースとか明治とかああいう奴だと思う)、つまり、既にテンパリングをしてあるのでは?と、それを更にやったら出来ないわな・・・。

でも一応、自分の為に書いておこう。

チョコを湯煎やレンジで40度~50度に溶かし(50度を超えると風味が損なわれ、焦げる)、

全体の3/4の量を大理石の上に出して伸ばすのだが、当然大理石の作業台がある訳も無く、かといって木のまな板では染み込んでしまいそうで滑らかでは無いので、皿の上に出して、皿が深いからパレットナイフが使えないのでスプーンでひたすら手早く拡げて伸ばしたり集めたりして28度まで下がったら、

この時点ではまだ結晶が荒いので残しておいた温かいチョコレートに戻し入れ(ああ~皿に付いた分が勿体無い)、

まだ荒い結晶が再び溶ける30度~32度まで上げていく

33度以上になると滑らかになった結晶が再び壊れてしまうので、上がり過ぎそうだったから氷水で冷煎して温度を止めたが、多分間違っているよな、1人でやり直す気力は無かった。

確かに多少、滑らかにはなっているが、ボール紙とかに乗せてしばらくすると、キチンとテンパリング出来ているものは触って厚紙から剥がれるが、テンパリング出来ていないと触ったら溶けて厚紙から剥がれない。

これだと当然、剥がれない訳で・・・、

※45度~50度に溶かしたクーベルチュールに細かくしたクーベルチュールのフレークを混ぜて温度を下げていくフレーク法にすれば良かったかなと。
というか、クーベルチュールでやれよって話だけれど。


チョコが温かいうちに、先程の型の周りをお湯に漬けて温めた布巾で巻いて周囲を溶かし、

鉄の型をズラして、その下に四角い型なら串を入れて型がずり落ちてこないようにするのだが、ちょっと丸だと串では意外に不安定だったので箸にし、

型だけが上に上がって、まだ上面に乗せる隙間が出来るので、本当はここで温かいゼリーを流し込むのだが(冷やすとゼリーが固まる仕組み)、自分はゼリーが嫌いなのでその温めたチョコを流し込んだ。

これをやりたかったんだ!!

で、冷やし固めてから再び温めた布巾などで周囲を温めたりして型を抜くのだが、冷やすのを待ち切れなくて、けっこう直ぐに抜いてしまったら、こんなザマ、↓

型にチョコがかかってカチンカチンに固まってしまったのもあって、型を下から出したのもいけなかった。

味は、尋常じゃなく良かったのだけれど、やはりリンゴとカスタード系とバターは合う訳で。

でもこれじゃ夢が無い。

これが今の限界か・・・。それを知れた瞬間だった。










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