『リアルのゆくえ』

2008-10-30 23:57:17 | books
『リアルのゆくえ――おたく/オタクはどう生きるか』(大塚英志+東浩紀/講談社現代新書)を数日前、やっと読み終わりました。電車のなかで笑いそうになりながら読んでいたのはこの本です。とにかく大塚さんが東さんに苛立って噛み付いていて、わたしは世代的には大塚さんのほうが近いのだけれど、少し東さんに同情してしまいましたよ。
そしてあとがき読んで唖然……という感じでしたが、いろいろ得るものは多かったのです。
読んでいて、唐突に「短歌」という語が出てきたので驚いたのね。ライトノベルについて語られているところなんですけど、「受け手と作り手が共通のデータベースを持っていないといけないわけだから、仲間うちだけの閉じた作品になる可能性は高い。それはそうなんだけど、他方では短歌のような古い伝統とも結びついた方法だと思う。この場合、いい小説とは、できるだけ多様な感情をできるだけ効率よく圧縮したものということになるでしょうね。つまり、適度な量で物語も平凡だけど、感情を喚起するポイントがとにかく満載されているもの」(東浩紀)というように。「短歌のように古い伝統」とか言われていますが、たしかに短歌ってものすごい量のデータベースの上に成り立っているんですよね。そして、どこかで聞いた「圧縮」なんてことまで出てきてしまうと、いろいろ頷いてしまうわけです。


きょうは終日、お金にならない原稿書いたり、お金になる原稿のための資料を読み込んだり。

友人に借りていた本を返すのに、佐川急便の袋に入れてヤマト運輸の伝票を貼ってしまった。家にあった伝票がたまたまヤマトのだったということに気づかなかった。ふだんは佐川くんを使っているので、とても後ろめたい気分に(ヤマトのお兄さんは笑って「かまいませんよ~」と言ってくれたが)。

二日くらい前に仕込んだ塩豚で茹で豚を作る。スープももちろん使って若布スープに。
少し残ったので、明日のお昼は焼きそばに決定。