府中市美術館へ

2006-10-20 23:38:15 | art
午後から府中へ。

また遠い。

菊名から東横線で武蔵小杉まで。南武線に乗り換えて分倍河原まで。京王線に乗り換えて東府中まで。駅からは府中の森公園をたらたら歩く。この道がいいよと教えられたので、天気というか気候もよかったので。

府中市美術館の「第3回府中ビエンナーレ 美と価値 ポストバブル世代の7人」のプレオープニングに行く。いわゆる内覧会。開会式というセレモニーがあり、館長がとてもかっこいい。スピーチの内容もかっこよかったらしいのだけれど、一般人にとっては少し不思議な物言い。

詩人の松井茂さんが出展しているのと、同時開催の公開制作で中ザワヒデキさんが参加されるということで、呼ばれましたの。

展示はみななかなか面白かったですよ。こういうところに行くと、本当にいろんなことを試みるひとがいるのだなあと、いろんなことにびっくりしますね。フィルムのかわりに球体ガラスを使って写真を焼き付けるひととか。網膜に映る映像を再現したかったとか言ってましたけど、こういうことを思いついて実行してしまうってのにまずは圧倒されますね。

松井さんの作品は、もうとにかく「詩人がなんで美術作品を?」というところからすでに反則(?)なわけで、興味津々なひとびとの注目を集めておりました。地元のFM局かなんかの取材のひとが、回文作品のミラーの数を必死で数えていたり(笑)、若い女性が「これって詩なんだってー」と連れの男性に教えていたり。
「これって詩なんだってー」という文脈は、もちろん現代詩の世界でもたえず彼の作品に浴びせられてきた言葉ではあるけれど、美術館で耳にするとまた別の味わいがありますね。ははは。

ひととおり展示を見終えて、中ザワさんの公開制作のところに行くと助手の白衣コスプレのcちゃんがいたので、しばらくそこで脳波ドローイングの見学。修行僧のような髪型(丸坊主)&服装(薄茶色のワンピース)の中ザワさんが脳波を測定されるさまを見ていたのだけれど、きょうはうまくいかなかった。

閉館となり、府中でみんなで二次会というので参加。
美術館から府中へは、「ちゅうバス」(ネズミをもじった小型バス)か普通の京王バスかタクシーで出るしかないのだけれど、どれにも乗りそびれてしばし難民状態。とても頭の悪いわたしたち。

久しぶりに会った名古屋の画廊のK冶さんから「槐さんは会うたびに若くなりますね」と言われた。「それは最初にあったときはものすごく老けていたということですか?」と答えたら、中ザワさんから「なんでそう悪い方にもっていくの?」と言われて、少し反省。歳をとるとひがみっぽくなるのかしらね。いいけないいけない。

府中の駅ビルのビアホールのような店で大人数でさんざん飲み食いし、そのあと近くの店に移動してしばらく飲んで、南武線で帰宅組のs井さんt地さんと早めに失礼する。それぞれ降り遅れそうになりながらもなんとか無事に帰宅。方向音痴のわたしが帰路は采配をふるっていた。ふ。やればできるの。

ということで、明日から12月24日まで、ご興味のある方、お近くの方はぜひ府中市美術館へ。
11月5日には松井さんのアーティスト・トークと中ザワさんの「脳波ドローイング」の公開制作があるので、再びわたしも伺う予定です。