B面でかせごう!

京都なまりのフランス語通訳
*人見有羽子のポップでキュート*

猛暑は映画館へ。

2024-08-14 14:52:26 | シネマ&芝居

涼を求めて映画館へいらっしゃ〜い、という掛け声は、映画業界の人間ならついかけたくなるものですが、パリ・オリンピックも終わり、パラリンピックまではあと二週間ほどありますので、ぜひ『ボレロ 永遠の旋律』を映画館で!

監督はアンヌ・フォンテーヌ。1980年代後半にちょっとした因縁でパリで出会い、ときどきフランス映画祭でお見かけしてもつかず離れず、「あら、ユーコ」「あら、アンヌ」と声を掛け合うくらいの関係ですが、このたびようやく彼女のオンライン取材の通訳で画面越しに再会。

取材がすべて終わってから「C'est moi, c'est Yuko !/わたしです、ユーコです」と正体をばらして気づいてもらったくらいで、きっと彼女の目に、わたし自身が変わっていたのかな。

仕事で再会は感慨深いものがあります。パリでの出会いは完全なプライベートでしたからね。

それはさておき、アンヌの作品は日本で公開されたものはほぼ全てみていますが、今回『ボレロ 永遠の旋律』は、オルガン奏者を父に持つ彼女にとって満を持してのテーマと言えるのではないでしょうか。

個人的に、ボレロの作曲家モーリス・ラヴェルには非常に興味がありましたので、へ〜という発見がありましたですよ。彼の暮らしたモンフォール・ラモリーの家(=そのまま保存されている。ボレロ創作もこの住まい)も訪れたことがありますが、人物像については全くの無知でしたので、意外や意外のキャラクターに好感度アップ。

主演のラファエル・ペルソナ氏が、おそらくは心の奥底に秘密を抱えたラヴェルの複雑さを品良く演じられています。品良く、つまり、ちょっとはかなげなラヴェルの周囲には、ジャンヌ・バリバール演じるイダ・ルビンシュタインや、包容力のある友人ピアニスト(エマニュエル・ドゥヴォス)など女性陣のキャラが立っていて、良いあんばいです。当時のパリ社交界の華ミシアを演じたドリア・ティリエもあまり見かけない女優さんだけにラヴェルとのもどかしい、切ない関係にもちょっと感情移入いたしました。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« うだる京都の夏 | トップ |   

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

シネマ&芝居」カテゴリの最新記事