OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

ドミニク・ヴィス&カフェ・ツィマーマン@王子ホール

2011年03月05日 | 趣味(読書・洋裁・音楽・映画)

すご~いコンサートを聴いた!

ドミニク・ヴィス&カフェ・ツィマーマン~フレンチコミック・カンタータの夕べ~というもの。

別に男声の高音が好きなわけでもないけれど、ヴィスさんの力強く突き刺さるような美しい声は聞き逃したくはない。

プログラムはこんな感じ。

ミシェル・コレット(1707~1795)
  :コミック協奏曲 第24番 「ユロンの行進」 
★フィリップ・クルボワ(1705~1730):カンタータ「ドン・キホーテ」 
マラン・マレ(1656~1728)
  :「パリ、サント・ジュヌヴィエーヴ・デュ・モンの鐘の音」 
ジャン=フィリップ・ラモー(1683~1764)
  :コンセール 第5番(コンセール用のクラヴサン曲集より)
★ニコラ・ラコ・ド・グランヴァル(1676~1753)
  :カンタータ「エフェソスの貴婦人」 
コレット:コミック協奏曲 第5番 「女は大いに面倒の種だ」 
★ピエール・ド・ラ・ガルド(1717~1792頃)
  :カンタータ「ラ・ソナート(ソナタ)」

アンコール
フィリップ・クルボワ:カンタータ「ドン・キホーテ」 より 最後のエール
(★マークがヴィスさんの歌唱があったもの)

古楽っていうとなんだか難しそうと思われるかもしれないけれど、実際はその反対。
モーツアルトの華やかなメロディや、ベートーベンの重厚な響きよりもずっと単純な音の響き。
私は、音楽的にはあんまり開発されていない人間らしく、ラフマニノフやバルトークには付いていけないし、ショパンやシューベルトも好きだけど、それよりずう~っとわかりやすい古いマドリガルなんかの方が聞きやすい。
一曲目を聞いた時に、「わ~!ドで始まって、ドで終わる曲って良いなぁ」って真面目に思ってしまった。
ヴィスさんの歌唱は、ホントに素晴らしくて、小さな木馬のような自転車で舞台を走り回ったり、ロン毛とはいえ薄い頭にベールをかぶって未亡人に扮したり、耳にも美しいが、目にもおもしろい。

一瞬も舞台から気が抜けない状態で、集中して聞いた。

 

アンコールで拍手しながら、ふと思ったのだが、コンサートの会場で拍手する人たちがこれほどまでに満面の笑顔っていうコンサートってあるかしら?

たくさんの人たちと、幸福の時間を分けあっている実感があって、そういう空間を作り上げたドミニク・ヴィス&カフェ・ツィマーマンの面々に心から感服してしまった。

 

 

というわけで、すごく楽しいひとときを過ごした後、家でちょこっとアマゾンを覗き、ワンクリック…。

来週初めには、手元に

 が届きます。

 

しばらくは、この音の余韻に浸って楽しめそう。

二週間後、龍馬さんの大音響の音に吹き飛ばされるまではね!

 

 

 


♪二人並んでスガシカオ~♪

2011年03月04日 | 家族の話題

おひな祭りも終わったので、午前中にあわててお雛様の片付け。

何といっても適齢期(死語かなぁ…?)の娘が居る我が家、縁遠くなるような障害は取り除いておくに限ります。

 

 

「今年も無事、役目を終えましたね~」

「K子さん、老けたよね~!」

「Y子ちゃんも、まるでサラリーマンのおじさんみたいですな」

と、言ったかどうか、箱に入る前しばし談笑中のお雛様方です。

 

昨晩は、長男の家でも雛祭りを祝ったらしく、画像を送ってくれた。

 

大きな雛祭りケーキを前に、ご機嫌なricoちゃん。

ママ曰く、「お雛様の歌も上手に歌えるようになりました。

『♪お内裏様とお雛様~、二人並んでスガシカオ~♪」ですが」

なんだそうで、娘と思わず吹き出した。

 

でもぜひ聞いてみたいものですね!

♪スガシカオ~♪

 

 

 


三月弥生雛祭り

2011年03月03日 | 季節の話題

三月三日、雛祭り。

お天気は、でも寒い!

「♪春は名のみの~」っていうでしょうと、母。

そうなんだけど、いったん暖かくなってからの寒さは体に応えます。

 

 

さあ、御大の登場です。

私のお雛様。

七段飾りだったけれど、持ちきれないので、お内裏様のみ残して、後はお寺に納めてしまった。

ちょっと寂しい…。

昔は、私よりずうっと大人に見えたお雛様が、今の私には「いつまでも若々しくていいわねぇ」と、感じられる。

お顔は白く美しいままだけれど、衣裳や小物には年代が現れています。

 

 

おまけの小さなお雛様。

娘が生まれた時に、娘時代のお知り合いが作ってくださったもの。

ハマグリの上に、シジミで作ったお雛様が並んでいる。

顔は、マジックで書いてあるんです。

大分傷んできたけれど、大事でなかなか捨てられません。

 

さて、雛祭り、我が家の行事食(?)もご紹介。

といっても、とくにご馳走が並んでいるわけではありません。

 

 

ハマグリの澄まし汁。

あしらいは、三つ葉の方がきれいだけれど、我が家ではウドを使う。

千切りにしたウドをアクを晒さずに汁に入れると、ハマグリの出汁とウドのアクが独特の風味を醸します。

 

 

ひどい写真!

太巻き寿司です。

節分の頃に作ったら、夫が妙に感激したので、再度作ってみた。

普通は、ちらし寿司を作るんだけどね。

 

 

これは余り雛祭りと関係ない、大根とがんもどきの胡麻煮。

栗原はるみさんのレシピで。

 

 

菜の花のお浸し。

春先の花芽の茹でたものって、本当においしいんですよね。

 

 

お茶は、ルピシアの白桃ウーロン茶を入れてみた。

 

見れば見るほど、ご馳走じゃあないわ~!

でも、満足しておいしくいただきました。

 

 


宮本益光の王子な午後10@王子ホール

2011年03月02日 | 趣味(読書・洋裁・音楽・映画)

毎回(チケットさえ取れれば!)楽しみに聴きに行くバリトン歌手宮本益光さんのアフタヌーンコンサート。

今回は記念すべき(ご本人が強調していらした!)10回目。

確かに、同じホールで年2回ずつ、ホール一杯のお客様を集めてのコンサートを行うのは、本当にたいへんなことだろう。

毎回テーマも変えて、楽しませてくださるし。

 

で、今回は過去9回のコンサートで歌われた曲からチョイスされたもの。

プログラムはこんな感じ。

第1回 愛  初恋→片恋1→誘惑→片恋2→求婚→結婚→愛願→愛詩 
ビゼー:「カルメン」より 闘牛士の歌

第2回 人生処方歌集・・・叙情的家庭薬局 
中田喜直/寺山修司:悲しくなったときは     

第3回 お料理の歌 

伊藤康英/林 望:あんこまパン

加藤昌則/宮本益光:チョコマ茶漬け

第4回 子供の歌 
石桁真礼生/サトウ・ハチロー:「子供のうた」より あんぱんポンポン

第5回 Shall we Dance? 
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」より シャンパンの歌

第6回 女性の詩(うた) 
マーラー/リュッケルト:美しさゆえに愛するなら

第7回 童謡にしようか、唱歌はどうよ 
岡野貞一/高野辰之:故郷 
加藤昌則/宮本益光:桜つぼみ

第8回 合唱の名歌をうたう 
瀧 廉太郎:花

第9回 歌のうた 
バーンスタイン:「ミサ」より 簡素な歌 
加藤昌則/宮本益光:そこにある歌

アンコール
加藤昌則/宮本益光:桜の背丈を追い越して
私は10回のうち1回めと8回目を除く8回を拝聴。
耳覚えのある懐かしい歌もあり、宮本さんの歌と解説で好きになってYouTubeであちこち探して聴いた曲もあり、いつもに増して楽しい時間となった。
それにしても10回目、お二人ともリキが入っていたと見え、新調の白のタキシード、白のエナメル靴。
最初に舞台に出ていらした時には、客席がざわめき、ため息が漏れた。
「してやったり」と内心ガッツポーズをなさったところが目に見えるよう。
このけれん味たっぷりなところが、宮本さんらしい。
相変わらず歌っている時が一番ハンサムですよ!
10年後には…なんてお話しも出ていたが、こうなったら、体を大事に10年だって、20年だって、とことん付き合ってみたいような気もしてきた。
今月は、なぜかコンサートの多い月。
体調に気を付けて、めいっぱい楽しまなくっちゃね!
おまけ
紙のお雛様。
ポップアップでコンパクトなのに、とても雰囲気が良い。
これも、購入してから10年くらい経っているけれど、まだ色鮮やかです。
明日は、お雛様本番ですね!
明日は御大に登場していただきます!


投薬は適当か?

2011年03月01日 | 母のこと

ここのところずうっと気になっていた母の服用している薬について、医師と面談。

 

母が事故以来、認知症であることは疑いようもない。

OT園に入園当初に、「アルツハイマー型認知症である」との診断を受けた。

そのため、アリセプトという現在認可されている唯一の認知症治療薬を服薬している。

 

ただ、このアルツハイマー型認知症であるという診断はちょっと疑わしいと思っている。

なぜなら、認知症が全く進まないのだ。

アルツハイマーの特長はかなり進度が速いことというが、母の場合は多少の変化はあるものの、認知症がそれほど進んでいるようには思えないのだ。

例えば、テレビを見て、「真央ちゃんかわいいわね~」と浅田真央ちゃんのことを指差したり、「この部屋はこっちが東で、こっちが西」というふうに正確に方向を指し示したりもする。

6年前に「アルツハイマー」と診断を受けたにもかかわらず、現在、動作も、言葉もほとんど衰えがないのだ。

アルツハイマーにしては、ちょっとね…。

 

事故の時、頭部に外傷を受けているので、その影響で高次脳機能障害による認知症ではないかと疑っている。

そうだった場合、こんなにも長くアリセプトを服用するのは正しいことなのだろうか。

母は現在、かなりテンションが高い。

これは薬の所為なのかもしれない。

それを放って置いていいものだろうか?

 

そう思って、今回主治医が変更になったのを期に、医師に心配していることを相談した。

 

結果は、こんな感じ。

事故による脳損傷で認知症を発症したとしても、アリセプトの服用は間違いではなかった。

事故後、無気力になると体の機能回復が困難だったが、アリセプトの服用で神経物質の受動がスムースになったことで、気力が増して現在のような回復を得たと思われる。

アリセプトを中断すると、多くの場合、気力の低下や運動能力の衰えが見られる。

そして、いったん低下したものは、投薬を再開しても、もとのレベルに戻ることはない。

現在、多少ハイな状態であっても、無気力になるよりはずっとQOLが保たれるので、アリセプトの服用は続けた方が良いだろう。

 

ふ~~~ん、そうなんだ~。

しっかり説明してもらえたおかげで、納得がいき、アリセプトに対しての心配が無くなった。

そして、母が時々見せる異常なハイテンションも、無気力よりは確かに良い。

誰に対しても、パーフェクトを望むことはできない。

ましてや母においておや…である。

母の高笑いにも、ニコニコ笑って、末永くお付き合いすることにしましょうか。