すご~いコンサートを聴いた!
ドミニク・ヴィス&カフェ・ツィマーマン~フレンチコミック・カンタータの夕べ~というもの。
別に男声の高音が好きなわけでもないけれど、ヴィスさんの力強く突き刺さるような美しい声は聞き逃したくはない。
プログラムはこんな感じ。
ミシェル・コレット(1707~1795)
:コミック協奏曲 第24番 「ユロンの行進」
★フィリップ・クルボワ(1705~1730):カンタータ「ドン・キホーテ」
マラン・マレ(1656~1728)
:「パリ、サント・ジュヌヴィエーヴ・デュ・モンの鐘の音」
ジャン=フィリップ・ラモー(1683~1764)
:コンセール 第5番(コンセール用のクラヴサン曲集より)
★ニコラ・ラコ・ド・グランヴァル(1676~1753)
:カンタータ「エフェソスの貴婦人」
コレット:コミック協奏曲 第5番 「女は大いに面倒の種だ」
★ピエール・ド・ラ・ガルド(1717~1792頃)
:カンタータ「ラ・ソナート(ソナタ)」
アンコール
★フィリップ・クルボワ:カンタータ「ドン・キホーテ」 より 最後のエール
(★マークがヴィスさんの歌唱があったもの)
古楽っていうとなんだか難しそうと思われるかもしれないけれど、実際はその反対。
モーツアルトの華やかなメロディや、ベートーベンの重厚な響きよりもずっと単純な音の響き。
私は、音楽的にはあんまり開発されていない人間らしく、ラフマニノフやバルトークには付いていけないし、ショパンやシューベルトも好きだけど、それよりずう~っとわかりやすい古いマドリガルなんかの方が聞きやすい。
一曲目を聞いた時に、「わ~!ドで始まって、ドで終わる曲って良いなぁ」って真面目に思ってしまった。
ヴィスさんの歌唱は、ホントに素晴らしくて、小さな木馬のような自転車で舞台を走り回ったり、ロン毛とはいえ薄い頭にベールをかぶって未亡人に扮したり、耳にも美しいが、目にもおもしろい。
一瞬も舞台から気が抜けない状態で、集中して聞いた。
アンコールで拍手しながら、ふと思ったのだが、コンサートの会場で拍手する人たちがこれほどまでに満面の笑顔っていうコンサートってあるかしら?
たくさんの人たちと、幸福の時間を分けあっている実感があって、そういう空間を作り上げたドミニク・ヴィス&カフェ・ツィマーマンの面々に心から感服してしまった。
というわけで、すごく楽しいひとときを過ごした後、家でちょこっとアマゾンを覗き、ワンクリック…。
来週初めには、手元に
が届きます。
しばらくは、この音の余韻に浸って楽しめそう。
二週間後、龍馬さんの大音響の音に吹き飛ばされるまではね!