この2週間ほど、音楽を聴くことがなかった。
いつもは車を運転している時、オーディオでお気に入りの曲を楽しく聴いている。
でも、地震情報が気になるこの頃、運転している間もラジオを付けて、余震に備えていた。
吹奏楽部で活動をしている甥っ子が、定演に誘ってくれた。
本来なら市民ホールで行うコンサートだったが、地震のために学校の食堂で、プログラムも省略したものを行うのだという。
それでも、一生懸命練習してきた成果であろうから、ぜひ聴きに行かなくっちゃと張り切って出かけた。
音響も悪い高校の食堂での演奏、前日まで登校禁止だったので練習も不足している、そんなコンディションだから素晴らしい演奏は期待できない。
でも、一曲目の「空も飛べるはず」(スピッツ)が始まったとたん、涙が出てきた。
ブカブカドンドンには違いないのだが、素晴らしく日常の音なのだ。
ここのところ平和な音楽を聴いていなかったなぁと、あらためて思い当たった。
曲目の中には、夏のコンクールで金賞を取った時の曲などもあり、その辺りはさすがに聴き応えがあった。
そして、本来ならばちょっとしたお楽しみとして披露するはずだったメドレーの時の扮装として、何人かの生徒が仮装で登場。
この部の部長だという紹介で、スーパーマリオに扮した甥っ子が出てきて、みんなに挨拶してくれた。
大きくなったなぁ。
オバチャンは感激。
弟が見たら、さぞかし喜んだことだろうと思わずにはいられない。
フレッシュな高校生の演奏を満喫した。
その後、都内へ場所を移動。
夜からは、きりぎりすさんたちのコンサート。
バリトン歌手中西勝之さんと奥様、それにピアノの相内勝雪さんの手作りコンサートである。
これも、地震のせいか客の入りは少ない。
売り上げはチャリティーとして震災へ寄付をするという。
こんな環境だけれど、すてきな歌や朗読をたくさん聞かせていただいた。
私、やっぱり中西さんの声、好みです。
今回はとくに、ドンカルロからのアリアがとてもすてきでしたよ!
地震の影響をうけた2つのコンサート。
演じる人たちの心意気が感じられて、とてもすてきな時間だった。
日常の平穏があってこその音楽、でも、音楽の中には神が宿り、人の心を落ち着かせてくれる。
やっぱり音楽は良いなぁ~