エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

「スマートグリッド革命」(シリーズ;米国カリフォルニア州におけるEV普及のためのインフラ整備)

2011-02-03 06:59:07 | Weblog
シリコンバレーでは、プラグインハイブリッド車や電気自動車の普及のためのインフラ整備も進んでいます。例えば、07年にシリコンバレーで創立されたクーロン・テクノロジーは、09年の1月にはドイツのベンチャー・キャピタル会社エスタッグ・キャピタル(Estag Capital AG)などから350万ドルの資金調達を受け、チャージポイント・ネットワーク(ChargePoint Nework)というプラグイン車のためのチャージステーションのインフラの提供を開始しています。
すでにサンフランシスコ市は、一部でこのインフラを採用し始めています。このインフラはプラグイン車のユーザに対して、空いているチャージステーションへのナビゲーションなどの利便性を提供し、今後のEVの購入者の増加に寄与すると期待されています。

クーロン・テクノロジー社に対して、全く別考え方で電気自動車のインフラを提供しようとしているベンチャー企業がベタープレイスです。ベンチャー企業といっても、この会社はイスラエルのベンチャー・キャピタル、イスラエル・グリーンテック・ベンチャーズ(Israel Cleantech Ventures)、イスラエル・コープ(Israel Corp)、モーガンスタンレー(Morgan Stanley)などから2億ドルもの資金を得て07年に創業しました。

創業者はSAPの次期CEOと目されていたシャイ・アガシです。アガシの構想は、電気自動車のバッテリをリースで扱い、全自動で交換できるステーションを開発するというものです。開発競争が激しく最もコスト高のバッテリをリースにすることで電気自動車価格を下げ、ガソリンを買う代わりに充電されたバッテリを交換ステーションで入れ替えます。旧式となったバッテリは家庭用の電力貯蔵装置に使うという想定です。アガシの電気自動車に関する基本的な考え方は、100マイル未満の走行に対してはチャージステーション、100マイル以上に対してはバッテリの交換ステーションを設置しようというものです。