エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

消費者が参加しないスマートグリッドはスマートじゃない!

2010-08-03 06:57:34 | Weblog
 アメリカのスマートグリッドに関する論調は、単なるスマートグリッドフィーバーから、「いかにユーザ指向のスマートグリッドを構築するか」という第2段階に移りつつあります。
 以下は、アメリカのスマートグリッド関係者の関心事を優先順位に即して並べたものです。消費者の関与をいかに拡大するかが最大関心事であり、その関係で、HAN・HEMSの標準化やエネルギーの価格決定モデル、スマートグリッドとクラウドコンピューティング、プライバシーなどが課題となっていることがよくわかります。
①Engaging Energy Consumers
②Standards for HAN and Home Energy Management
③Energy Pricing Models, from DR to RTP
④Cyber Security and Information Privacy
⑤Automation and Energy Management
⑥Smart Grid and Cloud Computing
⑦Standards and Interoperability
 では、日本のスマートグリッド論は、どの段階なのでしょうか。何を目指すのか、だれのためのスマートグリッド構築なのか、国ためなのか、国民・市民のためなのか、得られる利益と費用負担という観点から考えたとき、本当にネットの利益を国民・市民の与えられるのかなどしっかりした議論がなされていないように思われます。
 単なるフィーバーの段階にあるのではないか、国のみならず自治体により投入されるであろう膨大なお金は主権者である国民のしっかりとした判断がなされた上で支出されるのか・・・・・・など、さまざまな疑問もわいてきます。早く、「スマートグリッドの本質」を議論するようになることが必要です。