ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

嗚呼。SFマガジン

2019年10月30日 | SFやで
 小生にはコレクションの趣味はない。モノを集めるということにあまり興味がない。だいいち、ウチはうさぎ小屋マンションなので置き場所がない。小生がゆいいつ集めてるモノといえば上方落語のコレクションぐらいだ。落語会に行った時に買ってきたものもあるが、ほとんどがテレビ放映された落語を録画したモノだ。DVDに収めてあるから場所は取らない。特にブルーレイになって記憶容量が大きくなったから、落語50席ぐらいは入る。
 小生の同好の士であるSFファンには本を大量に保存している人もいる。水鏡子先生のように2000万円かけて書庫を作った人もいる。小生は原則として読む本しか買わない。読んだ本で本棚がいっぱいになれば処分する。
 そんな小生でもSFマガジンは保存している。小生が初めて買ったSFマガジンは1967年9月号だ。それから増刊号も含めて最新号2019年12月号まで1号も欠かさず持っていた。本棚には入らないからボテ箱に詰め込んである。そのボテ箱が6箱ほど。このボテ箱、小生にとっては思い出がつまった箱であるが、そうでない者にとってはじゃまなだけである。そこで思い切って処分することにした。
 星群の会ホームページで「SFマガジン思い出帳」を連載している。最新で1978年9月号まで取り上げた。それ以降の号はこの連載のため読む必要がある。それ以前の号はもう読むことはない。そこで1978年9月号以前を処分することにした。知人に古書店をやっている人がいるので、その人に引き取ってもらおうと算段して、休日を1日費やして古いSFマガジンの総点検をやった。保存状態が極めて悪いことが判明。これじゃ、その古書店に持ち込んでも迷惑なだけだと判断して、古紙回収に出した。もちろん、創刊号と思い出深い1967年9月号とそのあとの10号分は残してある。思えば、これらのSFマガジンを読んでいる時が、小生の長いSFマガジン読書歴の中で最も楽しい時期であった。
 ボテ箱が1箱だけ空になった。残った5箱もいずれどうにかしなければならない。
 小生の人生の大きな区切りをつけた気分である。すっきりしたような、さみしいような、複雑な思いである。