ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

きつねうどん

2019年10月27日 | 料理したで

 きつねうどんや。これを本場大阪では「けつねうろん」というとかいうらしいが、ワシは西宮生まれで神戸育ちのねっからの関西人やが、大阪でこれを「けつねうろん」なんてゆうとる人は見たことはあらへん。ワシの知っとる範囲では、これは「きつねうどん」とゆう。どっか別の並行世界の大阪では「けつねうろん」とゆうかも知れんな。
 うどんが出てくる落語ちゅうと「時うどん」があるけど、あの落語を聞くとうどんが食べとうなりますな。出囃子「石段」で出て来はるような前座さんがようやる噺ですが、あの噺には2種類あって、きいことせいやんの二人で1杯のうどんを食いに行く。で、せいやんが先にうどんを食うわけやが、うしろでまってるきいこが、早よ食いたいから、せいやんの袖をひっぱる「ひっぱりな」があるバージョンと、うどんを食うのは一人で、そいつがうどん代ごまかすのんを物陰から見とった男、翌晩、うどん代ごまかし男のマネをする「ひっぱりな」がないバージョン。江戸落語の「時そば」は「ひっぱりな」ないバージョン。上方落語では吉朝一門の落語家さんは「ひっぱりな」ないバージョンをやらはる。桂吉朝師匠の「時うどん」が「ひっぱりな」ないバージョンや。