監督 ランダ・ヘインズ
出演 ウィリアム・ハート、マーリー・マトリン、パイパー・ローリイ
教師が主人公の映画で定番のオープニングである。ジェームズが学校に面接にやってくる。聾唖学校である。いろんな経験をしてきたジャームズは採用される。いさささか型破りだが良い先生だ。耳の聞こえない生徒たちにいろんなことを教える。大きな音でレコードをかけて校長に叱られたりするが、生徒たちにはしたわれる。
若い女性がトイレ掃除をしている。この学校の掃除人だ。掃除のおばちゃんというのは気の毒。きれいな掃除のねえちゃん。サラという彼女も耳が聞こえない。5才のころからこの学校にいる元生徒で卒業後も学校に残り掃除のねえちゃんをしている。頭の良い子だったが学校に残ってトイレ掃除をしている。
彼女に興味を持ったジェームズは、彼女に言葉を教えようとするが、彼女は心を閉ざし素直にならない。読唇術も覚えようとしない。
彼女は聾者ゆえにかってたえがたい経験をした。それゆえ殻に閉じこもって社会に出ず学校で掃除人をしている。
あとはジェームスがサラの心をいかに開かせるか。実に素直な純愛ドラマである。サラ役のマトリンはろう者の女優で、この映画の中で一言もセリフをいわない。手話と表情とだけで感情を表現し、セリフはなくても、心を閉じた若い女性を見事に演じていた、主演女優賞も納得のいく演技であった。