監督 本多猪四郎
出演 宝田明、星由里子、小泉博、佐原健二、ザ・ピーナッツ
怪獣対決映画の最初の作品。この作品以降、ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラなどが総当たりでバトルロイヤルをくり広げることになる。
モスラもゴジラも東宝にとっては大切なドル箱スター。戦わせて、どっちかを決定的に敗北させるわけにはいけない。それにモスラは一連の東宝怪獣映画では人間の味方ベビーフェイスとなっているから、ゴジラがヒールをやれば負けるわけにはいかん。と、いうわけで、こういう結末になったわけ。
特撮はいまさらながらであるが素晴らしい。映画の冒頭は台風のシーンだが、実物の台風を撮影したニュース映像かと思われるほどリアルであった。そのリアルな台風が去ったあと海岸に巨大な卵が。この卵がファンタジックである。リアルな台風のあとファンタジックなモスラの卵。この場面転換がたいへんに良かった。その海岸に不思議な放射能を発する物体が。ゴジラ登場の伏線となる。そして海岸から、向こうの海を見るととつぜん巨大な尻尾が。ゴジラ出現となる。例によって人間の通常兵器じゃ歯が立たない。後の作品に出てくる超兵器はまだない。頼るのはモスラしかない。モスラを操る小美人に頼むが、断られる。でも、結局、モスラの成虫が出てきて、最後は幼虫がゴジラをやっつける。