楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

『オーケストラの日』に思う。

2020年04月01日 | 日記

「この1~2週間」がどれだけ延びるのか分からなくなってきたが、延期されたオリンピックの日程だけは海外メディアに「この時期に非常識。」と書かれるくらい異常な早さで決まった。

国内外を問わず、選手が感染すると本人はもとより、団体競技の場合はチームメートさらにはトレーニング施設等々に影響が及び、まともな練習が続けられるはずもない。

日本のオリンピック関係者は選手の健康を度外視し、リスクの高い賭けに出たとしか思えない。同時に、「日本が収まれば」という風潮に同意出来ない。

一方、コロナ対策のスピード感の無さには呆れる。未だに検討中であり、断片的に出てくる内容は霞ヶ関のルーティンの延長レベルだ。

安倍首相は「税金で休業による損失補償は出来ない。」の一点張りであり、そこに「政治」は無い。

昨日、3月31日は「耳に一番!」の語呂合わせで「オーケストラの日」だった。

オーケストラにもっと親しんで、楽しんで頂こうと全国のプロフェッショナル・オーケストラがそれぞれの地域で工夫を凝らした取り組みをしてきている。今年は中止となった。

通常の公演自体も中止・延期が続いている。息子の修業時代を見てきたが、オーケストラに限らずクラッシック音楽はフリーランスの演奏家が多い。

コロナ禍で仕事が途絶え、厳しい経済状況に追い込まれているが、その対策は無いに等しい。フリーランスそのものがあまり理解されていない。

イベントのチケット販売を扱っている『ピア』によると、3月24日現在で中止・延期は8万1,000件、1,750億円。このまま推移すると市場規模9,000億円の4割近い3,300億円に達するのではないかという。

世の中が厳しい局面にある時こそ気持ちを落ち着かせ、活力を取り戻す芸術、演劇、芸能、スポーツの重要性が増すはずだ。ドイツは文化・芸術に対する7兆円規模の対策を即座に打ち出している。組織と個人に対する国の休業補償が是非とも必要だ。