楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

岸田首相の言葉遣いは意味不明

2024年01月30日 | 日記

言葉というのは難しいものだと昨日(1/29)の国会予算委員会の集中審議の岸田首相の答弁を聞いていてつくづく思った。

違法な会計処理には議員も責任を負うという「連座制」、今朝の北海道新聞の一面に「首相、連座制導入を検討」と大きな見出しだが、国会中継を聞いていてそのような具体的な発言だったとは思えない。

首相のこのくだりの言葉は、「厳正な責任体制を確立する観点から自民党としても考え方を整理し、野党ともしっかり議論してゆきたい。」というもので、連座制を「やる」とも「やらない」とも言ってはいない。

プロの新聞記者がそう受け止めたのだが、一般国民にとっては何を言っているのか分からない、結局は何もしていないのが岸田首相の言葉遣いだ。

周りの意見、動向でいくらでも言い逃れ出来るように曖昧だ。
役所に頼り切っていることの現れと思う。

「連座制導入は明言せず」が見出しとして正しいのではないか。

岸田首相の言葉の読み解きにはメディアも注意を払って欲しいものだ。
特に今は通信社の配信記事で新聞、TVが染まりかねない。

これから半年の通常国会で様々な課題が議論される。
報道内容は相当比較しなければ何が本当なのか分からない時代になった。
通信社依存のメディア、政局解説者に惑わされないようにしなくては。








1月27日はモーツァルトの生誕日

2024年01月28日 | 日記
「メロンにモーツァルトを聴かせている。生育が良くなるようだ。」
「牛舎にモーツァルトを流していると牛乳の出が良い。」と語る生産者をTVで見たことがあった。

まさかと思ったが明るくて快活で心が浮き立つようなモーツァルトの曲は植物にも響くのかもしれない。
自然界のことはよくわからない。


今日(1月27日)はモーツァルトの生誕日。(1756.1.27-1791.12.5)
35年の生涯のうち、10年間は天才を見抜いていた父とのヨーロッパ修行・演奏の旅だったことは有名な話だ。

沢山の手紙が残されていて大人になってからの神童の苦悩のようなものが記されているという。

住居、衣服、食事、馬車、酒、ギャンブルなどの放蕩を繰り返し、父親からたしなめられても止めずに晩年は相当な貧乏に陥り、その中で母、父の死を迎えている。


およそモーツァルトの曲からそんな印象は受けなかったが、「誰も自分のことを悲しそうで不機嫌だと言う人はいないはずだ。」と手紙に書かれているように、内心とは別に明るく振舞っていたらしい。


〝モーツァルトの根底には悲しみが疾走している〟と評する人がいるようだ。
そう思って聴いてみると大天才も少し身近に感じる。



Mozart Piano Sonata No 8 A minor K 310 Barenboim

20歳の時の父あての手紙には「幸福は想像の中にだけある。」と書かれているという。
ピアノソナタ8番は母を無くして間もない21歳の時の作曲。

ネパール人のスープカレーラーメンは美味

2024年01月26日 | 日記



妻が用事で出掛けた昼は大好きなインスタントカレーをチンして食べる。

今日は新聞チラシに載っていたのが美味そうだったので初めて近くのネパール料理店へ出かけてみた。

皆さん日本語が上手だ。


スープカレー発祥の北海道のネパール人の「スープカレーラーメン」は鶏ガラスープにカリカリニンニクの風味が効いたスパイシーな味だった。
麺が隠れるたっぷりのスープを全部飲んでしまった。
飽きない味だ。

チャーシューの代わりに煮込んだ羊の肉が入っていて、異国情緒もたっぷり。


味噌、醤油、塩に並ぶ新しいラーメンだ。
インスタントラーメンにスープカレーの素を入れてキャンプ飯にも良さそうだ。


                  

                   鷹の爪のようなスパイス
                       

裏金事件、騙されないようにしなくては

2024年01月25日 | 日記
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件は〝政治とカネの癒着〟をどう断ち切るか、腐った政治構造をどう創り直すかという本質から〝派閥〟の存廃の問題にすり替わった。

新聞も「派閥」、「派閥」の見出しを躍らせ、派閥にぷかぷか浮かんできた岸田文雄首相が溺れそうになっていると書き立てるばかりだ。

ちよっと待てよと思う。
派閥政治が蔓延った責任は有権者にもあるし、メディアにもあるのではないか。


どの先生に貢げば要望が実現するか、どの派閥が一番権力を握っているかに敏感に行動してきたのは利益誘導を図ろうとする有力企業と一部の個人であったことはこれまでの政界汚職事件で明らかになっている。

メディアにしても特に政治部は政局の節目節目で自民党の派閥を下敷きにした報道を繰り返し、内閣改造に至っては「派閥のバランスに配慮したよく出来た布陣」とまで論評する新聞が殆どだったのではないか。

半ば派閥を生活の知恵として肯定していたのである。


政局解説者のスシロー先生は「派閥は組織内の意思伝達機関」の役割もあると仰るが、党内には議員総会はあるし、総務会も政調会も各部会だってある。
現に無派閥議員は衆院で60名近くいて(23年12月)何ら支障は無さそうだ。
スシロー先生の意思伝達は〝夜の闇会談〟のことではないのか。


30年前に自民党政治改革大綱なるものがあったとは知らなかった。
その通りに進まなかったのかの検証は今回の事件で設置した自民党の刷新本部の中間報告には無い。
裏を見せることになるから出来ないというのが正確なところだろう。

政党助成金創設の趣旨に沿って、少なくとも企業・団体献金を廃止しなければ「政策集団に衣替えする。」「人事には介入させない。」と言ってもやがて形骸化する。


民度に応じた政治しか得られないとは古来言われてきたことだが、今回ほど大がかりな政治家の不正は無かったからそのことを感じる。

カネに群がる腐った政治構造を創り直すには有権者が選挙で騙されないようにするだけだ。






エッセイ『旅をする木』より「生まれもった川」

2024年01月22日 | 日記
今年75歳になる。
歌にもあったが、思えば遠くに来たもんだ。

高校・大学同期の連中や同じ年頃の有名人の訃報に接することが多くなった。
いずれは閉じる命と思いつつ、大きな病もせずに来たことに感謝する。
人生は分岐の連続集合体、これからも流れに身を任せて行こうと思う。


別に何かを成し遂げたとか、何かの肩書があるわけでもないビル・フラー(75歳)はカナダのフェアバンクスという街に住み、60才代後半になって日本語を学び始め、自転車で北海道から九州まで旅をした。

エッセー『旅する木』(星野道夫著)の「生まれもった川」に登場する。
生来、寒さに強いらしく、マイナス20℃でも素足にサンダル、マイナス30℃になっても「タイヤが道路にくっ付きやすくなるんだよ。」と気にもせず足代わりの自転車に乗る。


1919年生まれ。
今、ご存命とすれば105歳になる。

さまざまな人生を歩んだ。
年齢がどうだからと考えることは無しに、商船、航空機のクルー、サトウキビ農民、ヨットの帆織職人で生きた。
何のためとかではなくスペイン語を学び、カリフォルニア大で植物病理学の修士号を取得している。


水道の無い小さな家に奥さんと二人で住み、「人間はこれだけ何も持たなくてもよいのだよ。」と星野氏に語りかける。

あるがままの人生をビルは言う。
「誰だってはじめはそうやって生きてゆくんだと思う。ただ皆な、驚くほど早い年齢でその流れを捨て、岸にたどり着こうとしてしまう。」

75歳にもなると人は守りに入るのに深い言葉だ。

迷いながら、その気があるのならと今年の元旦も夜明け前にランニング&ウォークで初詣した。

ビルさんの生き方に触れると、人生に第一も第二も無く、あるのは一つとのかねてからの思いを強くする。


 連作交響詩「我が祖国」より モルダウ(ブルタバ)  F.スメタナ 
 小林健一郎/洗足学園音楽大学オーケストラ/前田ホール 2014.11

チェコ・ボヘミアの水を集め、北海へと注ぐモルダウ川(チェコ語でブルタバ)
学生の演奏が若々しい。



星野道夫のエッセイ集『旅をする木』を捲る

2024年01月19日 | 日記
暮れに通信事業者を変えたのでメールのプロバイダも変わり、銀行系、通販系、交通系など、必要最小限のアドレス変更を行った。

そのせいか、今のところ迷惑メール、これまで配信希望をしていたお知らせ系メールはゼロでスッキリだ。

日頃、自分にとってはどうでもいいような情報に埋もれていることが分かって、これはパソコンの〝断捨離〟なのかもしれないと思った。


自転車旅がオフの冬は写真家の星野道夫(1952-1996)のエッセイ集『旅をする木』を捲る。

氏はアラスカで動物写真を撮影中に熊に襲われて44歳の若さで亡くなった。
夏、冬、トナカイの群れを追った写真は大地の生命力に満ちている。


「リツヤ・ベイ」は、人の住まない300Kmにも及ぶアラスカ海岸の入り江の名前に由来する一遍で、今でいうところの〝ポツンと一軒家〟の住人を描いている。

ジム・ハスクロフは三度、大きな富を得たが、その後事業に失敗して全てを失ったこと以外は何も分からない実在の人物である。


静かな入り江「リツヤ・ベイ」の島にボートで辿り着き、農園の作物で自給自足しながら1939年に亡くなるまでたった一人で22年間暮らした。

この島に向かい合って聳えるフェアウェーザー山脈の調査をしていた著名な地理学者が「私が出会った最も温かい人間だった。」と碑に刻みリツヤベイの小島の岩に埋めた。

ただそれだけの話なのだけれど星野道夫は一人の男が22年間見続けた風景を自分も見てみたいと訪ねる。

青い海と氷河を抱えて聳える5,000mのフェアウェザー山脈はため息のでるような美しさらしい。


「リツヤ・ベイ」にはジム・ハスクロフの人柄をしのばせるエピソードがいくつか書かれている。

年に一度、200Km離れたジュノーという街に出て、銀狐の毛皮を売り、塩漬けのサバをひと樽買い、頼んでおいた新聞1年分を貰って帰る。

島に帰ってから毎朝、ちょうど1年前の新聞を読むのだけれど、ただの一度も続けて読んでしまうことは無かったらしい。


情報の海で溺れそうになったら「リツヤ・ベイ」を読んでいる自分がいる。




600億Kmから見た地球 (ボイジャー撮影)
針の先ほどの星で民族戦争、環境破壊、情報洪水が起きている。









これからだ

2024年01月15日 | 日記
自民党の裏金事件は東京地検特捜部が全国から検事を集めて捜査したが、結果は肩透かしに終わりそうだ。

事前に流れている処分内容は、毎日新聞が抜いたのではなく、検察が朝日新聞とのバランスを取ったのだろう。


そもそもこの事件の捜査は新聞赤旗日曜版がスクープし、大学の先生が丹念に調べて告訴したことから始まった。

大手新聞にはメンツがあったのだろう、検察が本格的に捜査を始めるまでは殆ど取り上げていなかった。TV然り。

世論を喚起する報道も無く、単に検察情報の垂れ流しをしていたに過ぎなかった。


しかし、検察は今、組織の存亡がかかっていて悩んでいると思う。
一線の検事の心境はどのようなものなのだろうか。

ここで突き放すのは簡単だ。
検察審査会という道がまだある。
最終的には検察官役の弁護士が起訴に持ち込むケースがあり得る。

そこに辿り着くまでが取り敢えず今回の結末を忘れてはならない時間になる。
ことの本質である〝上から下までカネに群がる政治〟を正すのは野党であり、メディアであり、背中を押すのは国民だ。

 


検察は汚れた政治構造を暴けるか

2024年01月13日 | 日記
「政治にはカネがかかる。」というけれど、選挙区の自民党議員の活動レポートを見たことが無い。
選挙の時に三つ折りのパンフが投げ込まれる程度だ。

立憲民主党議員の活動報告レポートは年に1~2回あるかないか。
市議会になると共産党以外は活動報告らしきものを見たこと無い。

どの党も選挙になると「お願いします。」と電話がかかって来るだけで普段何をやっているのかサッパリ分からない。

選挙カー、ポスターに経費がかかるとしても裏金まで作って何に使っているのだろうか。


自民党の〝裏金〟は大半が選挙費用の裏金になっているのではないか。
表に出せない選挙費用と言えば選挙違反に関わるカネ、〝買収資金〟と考えるのが自然だ。
参議院選挙の年は派閥にプールされる裏金が増えているという。


その一端と思われるのが、昨年の河合克行元法相と妻の杏里元参議院議員の公職選挙法違反による逮捕だ。

極めて大がかりな買収が行われ、自宅から「総理2800 すがっち500  幹事長3300 甘利100」と克之氏が手書きしたメモが押収されたという。(9/8 付け中国新聞)

政党支部には二人併せて1億5千万円の政党交付金が流れていて、さらに6,700万円もの裏金らしきものが流れている。
しかし、この件は大手メディアは報道しなかったし、検察は動いていない。



今回の捜査で河合夫婦の買収選挙まで遡れるか期待したが検察もやはり行政組織である。

メディアに巧みに情報を流しながら世論を見極め、官邸と擦り合わせて処理を決めたのだろう。

裏金の使途までは辿り着かなかった。大山鳴動して・・・で終わりそうだ。

元特捜の検事で国会議員の経験もある若狭弁護士の見立てのとおり〝検察の敗北〟で幕が引かれそうなのは残念なことだ。


メディアは「どこまで捕まえるか、政治資金規正法のどこを変えるか。」という点に力が入っていたが、本質はこの国の汚い政治構造をどのように変えるかということだと思う。

立憲、れいわ、社民、共産による時限の〝政治刷新内閣〟に政権交代するしか方法は無いのではないか。
選挙になれば連合票もかなり流れるだろう。


通信事業者の変更で悪戦苦闘

2024年01月11日 | 日記
暮れに通信事業者変更の申し込みをし、今日は朝からPCのインターネット接続設定や新事業者のBIGLOBEに関わる携帯、PCの登録手続きで悪戦苦闘した。
 
NTTドコモとBIGLOBEからドッサリ書類が送られてきて、小さな文字の説明書きを見ながら行ったり来たり。
こうした作業が出来るのも、するのもあと数年か・・・。
 
これからの本格的な高齢化時代に社会は我々〝団塊の世代〟にうまく適合してくれるのだろうか不安になる。
  
インターネット接続設定はこれまでの設定を念のため明日まで残すことにして2本立てにしてあるせいか?
(インターネット接続とはあまり関係なさそうなのだけれど。)
gooblogの文章入力がこれまでの「旧バージョン」で出来なくなって、「スマートエディタ」なるものに切り替えて作成している。
 
慣れるまで少しかかりそうだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

泊原発は危険 -つづき-

2024年01月08日 | 日記

昨日のBlog『泊原発は危険』で、「能登半島地震が発生してからの志賀原発に関するニュース報道は少ないように思う。」と書いたが、思想家の内田樹氏がX(12/8)に次のように投稿している。

 

二つの投稿を要約すると、

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・地震は天災ですが、被害者の救援活動の適否は行政の責任です。おそらくは「被害を過小評価したいという心理傾向」が行政の取り組みを遅らせている。それはそこに原発があるからです。

・施知事の「緊急事態宣言」の発令は地震発生後6日目、法的拘束力の無い「決意表明」をなぜ1月2日に発令しなかったのか。

・どこかにお伺いを立てたら、「止めておけ。話を大きくするな。」と言われたのでしょうか。

・被害の規模が大きくなるにつれ、やむなく「緊急事態」を宣言した。問題は「決意表明」するのにどうしてこれだけ遅れたのかということです。

おそらく誰かが「止めろと命じたのでしょう。」上の方が。

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同感である。

たしか、施知事は地震発生の元旦は都内にいて、政府の危機管理センターで地元と対策に当たっていたと記憶している。

 

変圧器から漏れた油のこと以外にまだ伏せられていることがあるような気がしている。

例えば、海岸線の隆起によって原発の建屋がどうなっているのかだ。

運転休止中であるが、影響があったのであれば他の原発と情報共有し、公表すべきである。

 

国土地理院は輪島半島北西部の海岸で85km(暫定)に亘って大きな地殻変動を観測したと発表している。

解析の結果は今後変更される可能性があるとしているが、震源に近い輪島市で最大約4メートルの地表の隆起を観測したという。

 

志賀原発周辺の海岸だけ何も無かったとは考えにくい。

もし政権の意向で発表、報道がコントロールされているとしたら、背筋が寒くなる。