楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

盛り上がらない知事選挙

2023年03月31日 | 日記

明日から4月。

9日は北海道知事選の投開票日だが期日前投票の割合が前回より2割減という。

 

3月23日に告示されて1週間が経ち、地元紙には連日、関連記事が載っている。

その中に報道センターキャップの署名記事があった。

-論戦は始まったばかりだが、有権者には冷めた空気も漂う。道民にある種、政治への「諦め」が広がっているように感じられてならない。(2023.3.24)-

 

告示の翌日でこの記事である。

日頃の取材現場でそう感じるのだろう。自分もそうなのは当たり前かと納得した。

 

何故だろう。

ひとつは、野党候補の池田氏はもとより、政党や議会からの現職に対する政策の評価や実績の検証が無いということ。

これでは「どこをどうするか。」という次に向かっての選択が生まれない。

選挙は一種の祭りだ。大いに論評しあい騒ぐことも必要だ。

 

そして、従来型の〝手の内を見せない〟という選挙戦術だ。

公約の発表は現職の鈴木氏知事は告示の二日前、野党の支援を受けている池田候補も10日前だ。

あまりに遅い。これは選挙民の軽視であり、盛り上がるはずも無い。

 

告示からはもう連呼だ。「どのような北海道を創るか。」というメッセージはもっと早くから有権者に訴えて欲しいものだ。

野党は分かり切ったことなのに、いつも候補者の擁立に手間取り、それどころでない。

怠慢としか言いようがない。

 

全国の知事選で唯一の与野党対決と言われているのに、野党第一党の立憲民主党の泉代表は告示の時に来ただけで、衆参補選で忙しくてもう来ないという。

これではヤル気が疑われる。

 

もう一つは「具体策」が無いということ。

前職の高橋はるみ氏は〝お国〟という言葉を記者会見でも平然と使っていた。

何か嫌な気分になった。

 

現職の鈴木知事は同じ中央依存型で「国の事業や道外資本」頼み。

対する池田候補は「地方の維持」を基本理念にしているところがせめてもの救いだ。

しかし、どちらも公約は抽象的で政策目標や具体的な道筋が見えない。

 

あと1週間余り。

候補者には組織票を固めれば何とかなるという安易な考え方を捨てて、有権者にグサッと来る政策勝負をして欲しい。

 


自転車ヘルメット

2023年03月28日 | 日記

 

道路交通法の改正で、4月から自転車走行には全年齢でヘルメット着用が努力義務になる。

努力義務だから罰則は無い。

万が一交通事故に遭遇しても不利益は無さそうだ。

 

自転車死亡事故の約6割は頭部が致命傷で、ヘルメット非着用時の致死率は着用時に比べて3倍近くになるという。

経験的には車道ばかりでなく、歩道での歩行者との接触事故も多い気がする。

自転車は軽車両なので基本的には車道をキープレフトで走ることになるが、車道は慣れないとなかなか走れないので、市街地では歩道を走る人も多い。

 

ロードレーサーに乗って草レースに出ていた頃は主催者から安全基準に合格したヘルメットの着用が義務付けされていたので、よくある流線型の格好のいいのを被っていた。

ツール・ド・フランスなどのビッグレースでも義務化されているが、大昔は布のキップやカスクと言われるボクシングのヘッドギアを細くしたような革製の防具だった。

 

そもそも自転車のレースをしてみたいなぁと思ったのは小学校の頃の海外ニュースでツール・ド・フランスか何かのゴール前スプリントを見てカルチャーシヨックを受けたことだった。

家にあったのは紙芝居かクリーニング店で使っていたような重たくて大型のタイプのもので、自転車もこんなスにピードが出るんだ!と驚いた。

 

その時選手が被っていたのがカスクだった。

ロードレーサーからMTBに代えた時は50才台後半だったので、もう流線型のヘルメットは気恥ずかしくて何も被らずに乗っていたが、火野正平氏のTV番組を見て、そうだカスクだ!ということになって今日に至った。

 

火野正平氏も5年くらい前からカスクに似せたヘルメットにしている。

さて、4月からどうしよう。

調べてみるとヘルメットの例示は無さそうだ。

折りたためるカスクが捨てがたい。

 

 


ラジオも改編期

2023年03月26日 | 日記

 

3月はラジオ番組も改編される。

いつも録音して聴いているTBSラジオの「アシタノカレッジ」(月~金 22:00-23:55)の金曜日が「プレ金ナイト」と改題されて独立し、時間も30分短縮される。

金曜日のパーソナリティで元・出版社編集人でフリーライターの武田砂鉄氏が、月末の金曜日はいつも〝プレミアムフライデー〟のことを皮肉っぽく取り上げてきたので「プレ金ナイト」と改題されたのかもしれない。

竹田氏は何も知らされていなかったようで、「どのような番組にするか、何も無い。」とボソッといつもの語り口だ。

 

〝プレミアムフライデー〟は2017年に経済産業省の呼びかけで始まった〝月末の金曜日は仕事を早く切り上げて余暇を楽しみましょう〟という消費喚起キャンペーンで、今も経産省のホームページには殆ど更新されないままに残っているらしい。

「言われてみれば、そんなことあったね。」という世の中の動きを独特の語り口でしぶとく取り上げ続ける武田氏に好感を覚える。

最近は大事なことで直ぐに忘れ去られることが特に多くなった。

 

思えば、2年前に始まった「アシタノカレッジ」は、同じ時間帯にあった荻上チキ氏の「セッション21」いう番組が丸ごと夕方に移る時に金曜日だけが取り残されて?出来たという経過がある。

この時も武田氏は戸惑っていた。

TVもラジオも時として突然終了になったり、キャスターが降板したり、衣替えするのを目にしてきた。

裏で何が起きているのか。

 

「放送法」が政治の圧力で解釈変更されたことが明るみになったが、当時の担当大臣の「聞いていない。間違っている。」の水掛け論に矮小化され、いつもの如くうやむやなまま幕引きされようとしている。

「アシタノカレッジ」は新刊、話題本の紹介や各界のゲストとの洒脱で興味深いトーク、そしてTBSラジオ政治記者との鋭く厳しい政治批評をくり広げる。

 

「Session21」 →「アシタノカレッジ」→「プレ金ナイト」と変遷してきて、次は「番組自体の終了」と思ったりするのは考えすぎか。

まさかとは思うが、そのまさかが世の中で起きている。

「プレ金ナイト」、響きは軽い印象だが、武田氏の鋭い感性と忖度しない姿勢に期待したい。


エスコンスタジアムで野球はどう変わるのだろう。

2023年03月24日 | 日記

野球は奇妙なゲームと言われる。

普通、球技は攻めてる方がボールを支配しているが、野球では守っている方(投手)にボールがある。

しかも攻める側は相手と正対するわけでも無く、ベンチで汗を拭いたり、水を飲んだりしている。

得点とボールは直接の関係は無く、得点が入るのは走者がホームベースを踏んだ時だ。その時ボールは外野を転がったりしている。

 

ファウルもそうだ。

ラインの外でも捕球されればアウト。インプレーになる。

そして、そのエリアはアメリカでは左右が非対象というのが当たり前という。

 

昨年の秋に日本ハムファイターズの本拠地球場であるエスコンフィールドのファウルゾーンが規則より狭いのではないかと問題になった。

球場は出来上がっていて、今から直せるの?と心配したが、日ハムが野球の振興のための基金にお金を拠出することで決着した。

 

アメリカの規則を日本の規則に準用する時に違いがあったらしい。

「・・・が望ましい」と「・・・でなければならない」。

アメリカ人と日本人の気質の違いか。。。

 

先日、エスコンフィールドを見学したが、確かにファウルゾーンは1塁側と3塁側とで形も広さも違うように見えた。

フェンスもスタンドも左右非対象で形状が異なる。

 

扇形の端正な形をしている日本の球場と比べると日米の野球観、気質の違いが出ているようで面白い。

エスコンフィールドではファウルフライによるアウトはぐんと減り、インフィールドでのプレーが増えて〝野球は打つゲーム〟という醍醐味がさらに増すのではないか。

 

WBCも制覇した。

アメリカ型の球場の登場で日本の野球がどのように変化、進化してゆくのか興味深い。

スタジアムを改築しなかったのはまさにヒットだった。

 

 

この曲は 野球の試合に 一度も行ったことのない男性二人が 1908年に作詞作曲した。アメリカ 大ーリーグの試合で、7回裏の開始前にスタンドの観客が立ち上がって歌う野球愛唱歌となっている。

この歌ができた頃は、球場で応援する女性の姿は まず無く、また そういった姿は 完全に受け入れられていなかった。

しかし ケイティ・ケーシーという 野球の熱狂的ファンである女性は、球場で 応援する観衆の一部になりたいという願望があった。

ある日 彼女のボーイフレンドは ショーに行こうと 彼女をデートに誘うが、ケイティは 野球の試合に連れてってくれる場合のみ、デートを受け入れると答える。

(解説より)

 


エスコンフィールドに行ってみた。

2023年03月21日 | 日記

2023.3.20

 

 

久し振りに昔の職場の先輩と3人で近くの焼き鳥屋で飲むことになった。

その前に隣の北広島市の温泉に浸かり、エスコンスタジアムに行ってみることになった。

 

車で外周を走るだけのつもりだったが、「コカコーラ・ゲート」から外野スタンドに入ることが出来た。

試合のない日はいつも開放しているとのこと。

 

球場の周りにはバンガロー、池、遊園地などが配置され、農園も開設するらしい。

これからの季節、ピクニックを兼ねて相当賑わいそうだ。

 

評判どおり、中に入ると直ぐにスタンドが左右非対称の球場が目に飛び込んでくる。

早く座席へ、と急ぐ必要は無さそうだ。

写真で見るよりグラウンドがずっと近い。臨場感バツグンだ。

 

天然芝もしっかり根付き、開幕を待っている。

外野フェンスが滑らかな扇形ではなく、平面が繋がった形状なので、選手は慣れるまで衝突しないかと余計な心配をしたが、プロだから無いだろう。

チケットはドームの時より高くなったが、比較的安い3階スタンドでも外野のポール際でも十分楽しめそうだ。

 

いつもの焼き鳥と高清水で爆睡。

今朝はエスコンスフィールドとフロリダの球場を比較しながらWBCを見ていた。

日本のプロ野球史に残るであろう見せ場満載の劇的な逆転サヨナラ試合だった。

野球中継を最後までずっと見たのは久し振りのことだった。

 

日本代表の勝利でスタンド、ベンチが湧いている時に携帯のNNNのニュース速報が入った。

極秘の岸田首相のキーウ訪問を伝えていた。

 

NNNの映像はインドからのチャーター機がポーランドとウクライナの国境付近の空港に着陸し、車列がキーウ行きの列車に横付けされ、岸田首相が乗り込むまでを捉えていた。

これ、記者が先回りしていたわけで、情報が漏れているということでは。

日本のインテリジェンス、大丈夫?

 

12:00のNHKニュースは独自に捉えたように30分近く繰り返し報道していた。

空港、車列の映像は無かった。

 

 

ポーランドの空港?から伝えるNNN記者 速報時刻は 11:31とある。

 

      

チャーター機らしき着陸機影           車列

 

 

 


井上道義/ショスタコービッチ12番

2023年03月19日 | 日記

先週の3月15日は珍しくいろいろ重なった。

夕方から在札のRugbyOB仲間6名で飲み会があり、飲んでいる時間に19:00から息子が所属する九州交響楽団の定期演奏会の動画配信があり、22:00からはTVドラマ『リバーサルオーケストラ』の最終回だった。

九響の動画配信は翌日に配信チケット2,000円を買って見ることにし、TVドラマが始まる22:00迄には家に帰ろうと飲み会に出掛けた。

 

飲み会の会場はいつもの札幌から新札幌に移し、〝鮮魚と地酒〟が売りのような店名の居酒屋にしたが、「揚げ物ばかりでいつ魚が出てくるんだぁ。」と燗司の当方にブーイング。

年金生活者のセット料金ではこの節なかなか難しいことだろう。

一同納得。したかどうか。。。

たしかに、いつまでも昔のつもりで油を使った料理でもない。

 

22:00前に帰宅して、『リバーサルオーケストラ』を見た。

予想通りのハッピーエンドでめでたし、めでたし。

オーケストラのコンクールという実際には無いストーリーだったが、番組協力していた神奈川フィルでソロコンサートマスターを務める石田泰尚さんがいつもの一見ヤクザ風の趣で審査員席にチラッと座っていたのがネットで話題になった。

 

九響公演は井上道義さん指揮のオール・ショスタコービッチ・プログラムだった。

井上さんは旧ソ連のスターリン圧政の狭間で作曲活動をしたショスタコービッチの作品をライフワークにしていた。

 

本人曰く〝長いこと付き合ってきた交響曲第12番〟はこの日が最後の演奏だった。

来年末に引退することを表明している。

 

11番と12番はロシア革命を音楽にしたもの。

井上さんは、「革命は成功した。さて、どんな国を作るか、というところで終わるのがこの曲の面白いところ。若い人に聴いて欲しい。」と語っている。

共産主義ソ連は失敗したが、今、プーチンは革命前のロシア帝国に先祖返りしているように見える。

 

この演奏中に〝携帯音事故〟が発生した。

当事者が咄嗟のことで狼狽し、前席の人が切ってあげるまでに1分近くかかったそう。

動画配信の音には入っていないように聞こえるが耳が遠くなったのか。笑

 

井上さんは30年前にも〝携帯事件〟があり、その時は「すっ転んで最初から演奏し直したが、15日は曲の終盤だったのでそれは止めた。」と公式Webに書いている。

これは有名な話しらしい。

 

「ネットは騒ぎ過ぎ。何事も機転が大事。今日のブラボーは前席の人に送りたい。」といつもの軽妙さが光っている。

 

いろいろあった3月15日だった。

小雨が降って、雪もすっかり融けた。

 

 

 


体幹に「臥梁」

2023年03月16日 | 円 -bicycle-

冬にする自転車旅のトレーニングを今年は少しだけ強化している。

きっかけは「臥梁」(がりょう)という昔の職場の建築専門家から教えられた言葉をふと思い出したから。

 

建物の強度を上げるために、壁の頂部を鉄筋コンクリートで固めたりするものが「臥梁」で、今はもう無くなったブロックやコンクリートのサイロには中間部分にリングのようにはめ込まれた。

年齢とともに体力は落ちる一方なので自転車を室内ローラーを使って漕ぐことで補ってきたけれど、70才台半ばにさしかかって、体幹に「臥梁」を回すようなことをするのは年齢的に今が限度かもしれない。

 

メニューとしては、毎日の室内ローラーにプラスして、下肢、腹背筋、胸筋・上腕に軽い負荷を掛ける筋トレを週1~2回、45分程度やるくらいで〝やわ〟であるが、学生時代以来のことで気分はいい。

車で5分のところに小さな体育館があり、ランニングローラーとともに器具が1セットあるが、何度か行っていつも一人なのは勿体ないことだ。

 

先日はランニングローラーで歩きながら90才になった三浦雄一郎氏のラジオインタビュー録音を聴いていて、益々、臥梁のことを思った。

昨年、脊髄から出血する100万人に一人の病気になって手術。

8ヶ月入院し、車椅子から杖をついて歩けるようになり、最近は息子の豪太さんに補助されてスキーに乗れるまでになったという。

助けられながら藻岩山にも登り始めて、秋には富士山登山を目指している。

 

人は「夢」を持つとそれが「希望」に変わり、実現するために「準備」を始めるというのが冒険スキーヤーで登山家の経験的人生訓だった。

 

図鑑より。

 

昨日の帰りに、体育館の前の松の木からギャーギャーという聞き慣れぬ鳥の声。

小さなカラスくらいの大きさで白黒のツートンカラーの「カササギ」だった。以前に別の処で見かけてBlogにアップしたら教えてくれた人がいて図鑑で調べたことがあった。

 

中国には『鵲喜(じゃっき)』(良いことが起こる前兆)という語があり、カササギの鳴き声は吉事の前兆とされているとのこと。

自転車旅を少しでも長く続けられるといいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 


ジャーナリズムの権力監視

2023年03月15日 | 日記

何となく15日付け朝刊の首相動静欄に目をやり、随分長いので一番後ろを見ると〝政治ジャーナリストの田崎史郎氏と会食〟とあった。

相変わらずやってるなぁ、と思いながらその前を見てびっくりした。

 

日比谷のフランス店に毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞、NHK、日本テレビのお歴々が出掛けている。

これでは筆が鈍り、放送が政府広報になるはずだ。

 

安倍政権の頃から半ば定期的になったこの悪習は止めるべきではないか。

政治権力の報道への介入があったのではないかと国会で問題になっている時に何と無神経な人々かと思う。

 

昨晩のBS放送でも何か腑に落ちないものがあった。

2015年の放送法の解釈変更を巡る動きを記録した公文書に関しての政治学者と新聞記者の討論のはずだったが意図的か、論点が散漫だった。

 

文書は当時の高市総務大臣のそれまでの法解釈から一歩踏み込んだ報道規制に触れる国会答弁がどのようにして行われたのかを記したものだが、表現の自由に対する権力の介入が、いち総理補佐官と総務省の担当部局との間で密かに画策されていたという重大な事実を含んでいるところが論点のはずだ。

 

高市大臣がやり込められる〝活劇〟を楽しむ様相、と茶化したような発言、

「公文書管理のあり方」という一気に飛躍した議論、

「いつまでやってるの」という世論が出てくるといういつもの流れ、

 

合併した総務省内部の〝旧自治省と旧郵政省の内紛〟の匂いもして、岸田首相にしてみれば痛くも痒くも無い状況という矮小化した見方まで披瀝された。

 

安保法制や敵基地攻撃と共通した政権の民主主義を逸脱した強引な進め方にもっと警鐘をならすべきではなかったか。

 

国際的なジャーナリストの団体が評価している日本の報道の自由度は世界で130ヵ国中、71番目で先進国で最低だ。

 

ジャーナリズムが権力の監視を弱めてきていることが恐ろしい。