楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

2020年暮れに読んだ『JR上野駅公園口』

2020年12月30日 | 日記

 

 

Amazonで3週間ほど待って、一気に読んだ。

 

11月に、渋谷区のバス停に寝泊まりしていた路上生活の女性がボランティアでゴミ拾いをしていた中年の男に撲殺される事件があった。女性の所持金は8円だったという。

九州を自転車旅した時に、福岡市内でホームレスの女性を見かけたことがあった。沢山の荷物とともに、自らを日傘で覆った老女に胸が苦しくなった。

 

構想して12年、2014年に出版された小説の中に、ちよっとした簡単なことで人を社会の隅に追いやってしまう冷たい風がズーッと吹いていた。

柳美里氏は、「作家は声なき声を聞くのが仕事」と言う。コロナ失業が続く2020年の暮れに印象深い本になった。

 

 

 

 

 

 

 

 


あの委員会が“虚偽” ?? -つづき-

2020年12月28日 | 日記

“ご飯論法”命名の中央大上西充子教授が先の衆・参議院運営委員会について、次のような問題点を指摘している。

 

1.新聞各紙は、何のために設けられた場所だったを説明せず、いきなり答弁の中身に入る報じ方だった。通常の委員会開催でないし、参考人招致や証人喚問でもない。安倍氏は「答弁を訂正する発言をさせていただきたい」と衆参議長に申し出ていたことが明記されていない。

2.安倍氏は、冒頭発言で「事実に反する答弁があった」としか説明していない。これではどの部分が事実に反していて、事実はどうであったのかが分からない。質疑に入る前提条件が整っていなかった。

非常に重要な指摘だ。

 

参議院では安倍氏の冒頭発言が終了した時点で、立民会派の吉川沙織筆頭理事が委員長席に寄って行ったが何が話されたか分からなかった。

上西教授は「訂正とは言えない内容だったことを吉川議員は看過できなかったのではないか」とも記している。

 

そもそも「委員会開催根拠」、「答弁訂正内容」、「会議録の扱い」が分からないモヤモヤ感があった。

議院運営委員会をやり直す必要があるのではないか。  

 

【詳しくは】

安倍前首相は国会で答弁を「訂正」するはずではなかったのか? | ハーバー・ビジネス・オンライン (hbol.jp)

 


あの委員会が“虚偽” ??

2020年12月27日 | 日記
そもそも何を根拠に議院運営委員会を開催したのだろうか。
会議録訂正の期限はとっくに過ぎている。
 
今回の会議録はどのようものになるのだろうか。
委員会冒頭の委員長の発言が放送されていなかったので、さっぱり分からない。
 
この先、議院として、結末がどうなったのか、マスコミは報道して欲しいものだ。
 
【衆議院規則】
第十五章 会議録
第二百三条 演説した議員は、会議録配付の日の翌日の午後五時までに、その字句の訂正を求めることができる。但し、演説の趣旨を変更することはできない。
 
 
【参議院規則】
第8章 会議
第158条 発言した議員は、会議録について、各議員への提供がなされた日の翌日の午後五時までに、発言の訂正を求めることができる。ただし、訂正は字句に限るものとし、発言の趣旨を変更することができない。国務大臣、内閣官房副長官、副大臣、大臣政務官、政府特別補佐人その他会議において発言した者について、また、同様とする。
 会議録に記載した事項及び会議録の訂正に対して、議員が異議を申し立てたときは、議長は、討論を用いないで、議院に諮りこれを決する。

 

 


2020 自転車野宿旅の写真 -厚真町・大沼-

2020年12月27日 | 円 -bicycle-

◆9月19日(土)~21日(月)「厚真町・大沼ツーリング」50Km  2泊◆

 

 

「大沼」は道南の駒ヶ岳の裾野にあるのが有名だけれど、こちらの「大沼」も気に入った。畑地帯の林に隠れるようにひっそりとある。『大沼フィッシングパーク』が正式な名称だ。

畑の中の道を小さな案内表示で進む。なかなか見つけにくい(笑)。

多角形をしているようで、道南の大沼と同様に全体の姿は見通せないが昼は蓮の花、夜は月が綺麗だった。

 

 

【以前にアップしたBlog】

自転車 秋旅 -厚真町大沼- - 楕円と円 By I.SATO (goo.ne.jp)

 

何と言っても家から近くてコースは平坦。これから体力的にお決まりツーリングになりそうだ。

 

道中、千歳と安平町の境界あたりの牧場で競走馬を眺めた。遠くからどんどん近寄ってきた。この中に将来GⅠを制する名馬がいるかもしれない。

 

 

 

 


今回も老獪さに負けた

2020年12月26日 | 日記

公開の予算委員会を避けるために、「事実と異なる答弁を訂正したい」との申し出を安倍前首相から衆参両院議長あてに書面提出させ、扱いを国会運営を協議する非公開の「議院運営委員会」に付託するというシナリオは誰の知恵なのか。

読売新聞に「ホテル領収書の存在」を抜かせて、NHKがもっともらしく追い、「私は知らなかった」という弁明で「不起訴」に着地させるというシナリオは誰の知恵なのか。

最近顔を見せなくなったNHKの岩田明子記者に解説を大いに期待したが無かった。自民党は政権に長いだけあってその老獪さに弱小野党が対抗するのは容易ではないことを25日の記者会見、26日の国会で再確認した。

 

当初から出来レースの予感があったが、立民の安住国会対策委員長の「“TV公開されれば”どこの委員会でも良い」という早々の妥協は甘かったのではないか。来年の通常国会冒頭の審議入り拒否を伝えて「予算委員会」での審議継続を求め続けるべきだった。

 

聞いたことが無い「答弁議事録の訂正」の申し出だったが、「何処がどう事実と異なっていたのか」という議論は「安倍事務所が経費補填」をしていたという部分だけで、「何故、隠そうとしたのか」「補填の原資は」という核心の疑惑はそのままに終わった。

各院質疑1時間で出来るはずもないことは分かっているわけで、この後、野党が「予算委員会開催」「証人喚問」を要求しても実現の可能性は低い。

書面による質問主意書なんかを出せば「待ってました」とばかりに、答弁書で「総理大臣の虚偽答弁は無かった」ことに確定されてしまうだろう。

 

残るは「検察審査会」に向けた世論の後押しだけだが、真実は政権が交代しない限り明らかにならないだろう。北海道2区の衆院補選で野党は大同団結すべし。


菅義偉論 -値下げおじさん-

2020年12月23日 | 日記

よくよく聞いてみても何を言っているんだか分からないのが安倍前首相だったが、明らかな嘘を細心の注意を払って積み重ねてゆく稀代の詭弁家であった。

後を継いだ菅首相は言葉を持たない。会話そのものを拒否しているように見える。「政治家は言葉が全て」と言われているが、苦手なのか。凡そ民主主義政治のトップに相応しくない人がなってしまった。

 

保守思想誌『表現者クライテリオン』が『菅義偉論』を特集している。佐藤勝、古賀誠、亀井静香、森田実、佐高信、中島岳志ら論客と編集者が「菅義偉は改革者か、破壊者か」という切り口で対談、寄稿している。

 

菅改革は保守たりえるのか、

自ら光を出せない“月の政治家”、

欠陥だらけの“半グレ”政権、

故郷喪失者の“ルサンチマン“(怨恨・憎悪)、

“マキャベリスト“(目的のためには手段を選ばず)、

原点はエリートへの反発、

中抜きの宰相、

保守の友にできない、

 

等々、官房長官時代から抱いていた人物像がズバリ言葉になっていた。

 

人間何かひとつくらい褒められそうなものだが、これほどにこき下ろされる宰相も珍しい。意中の親分を担ぐために派閥を渡り歩いてきた経歴や学術会議の問題に端的に現れた問答無用の強権的な政治姿勢がナルホドと腑に落ちる。

 

それにしても竹中平蔵氏があちこち登場する。「強者の論理」「己を育てた共同体から抜け出してきた孤独なよそ者」「見えざる支配階層と官僚の中抜き」が通底するのだという。〝竹中内閣〟との見方もあった。

 

『クライテリオン』は以前に、〝安倍晋三、その空虚な器論〟を展開し、雑多な利害が放り込まれて考えの統一性を欠くアベ政治を論じた。

スガ政治は光さえ閉じ込めてしまうブラックホールのように、何のために政治を志しているのか、「自助、公助、共助」という防災用語ではなく、根源をなす考え方が心に閉ざされているように感じる。そのエネルギーが間違った方向に暴発したら・・・。恐ろしい。

大衆の欲望に敏感な「値下げおじさん」(中島岳志)に惑わされないようにしなければ。

 

 

 

 

 

 

 


暫くぶりのオーケストラ

2020年12月21日 | 日記

 

豪雪に見舞われた岩見沢へ札響を聴きに行った。雪は小降りになっていて、帰りは月を見ることが出来た。

岩見沢には40年ほど前と30年程前の2回、仕事で住んでいたことがあるので、ニュースを見ては音も無く延々と降り続く夜を思い出していた。

アパートでは玄関毎に除雪当番が決まっていて、週末は朝、昼、晩と1日3回の除雪も珍しくなかった。今回も街中の道路、国道までが一車線状態に狭まっていた。

 

今年は生誕250年のベートーベンイヤーだったが、コロナウイルスの感染拡大で年末恒例の「第九」は多人数の合唱付きのため、どこのオーケストラも中止のようだ。

チケット半券とともに入場カードを入れ、検温し、手を消毒、パンフを受け取って会場へ。座席は一席おきだ。

「まなみーる」(市民会館)での演奏会は曲目が多彩で年の暮れのひとときを楽しむことが出来た。

特に最後の“ベトシチ“ことベートーベンの「第7交響曲」に第九に劣らない熱量を感じたのは年末だからだろうか。

 

アンコールで“ダニーボーイ“でも有名な「ロンドンデリーの歌」が演奏された。オーケストラで聴くのは初めてだった。

心を包み込むような優しさがあり、曲の素晴らしさを再発見した思いだった。調べてみると、「アイルランドの民謡の一つで、北アイルランドでは事実上の国歌としての扱いを受け、アイルランド移民の間でも人気が高い」とある。

間もなく コロナに翻弄されている今年も終わる。

 

 

【演奏曲目(指揮:円光寺雅彦)】

・モーツァルト 交響曲第25番 -映画『アマデウス』-

・モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 -岩見沢出身 木村友梨香-

・モーツァルト オーボエ協奏曲より第1楽章 -札響首席奏者 関 美矢子-

・ベートーベン 交響曲第7番 -TV『のだめかんたーびれ』-

 

 
 

 


世論調査

2020年12月18日 | 日記

「令和おじさん」「かわいい」「優しそう」「パンケーキ」。

菅首相の就任3ヵ月のTVインタビューで、東京の20歳前後と思しき若き女性数人が管首相の印象にこう答えていた。これに「たたき上げ」「苦労人」が加わればタレ流し情報のオウム返しとなる。

今更ながら報道の影響力は凄いと思った。菅内閣を支持している年齢層は20才~30才台で高いのも頷ける

 

平均年齢78才の8人の「ステーキ忘年会」が明るみになった。このことをどう思うか、TVインタビューが流れていた。相手は中高年のサラリーマンと思しき男ばかりだったので予想どおり、「リーダーとして如何なものか」という返答だった。

ふと思った。同じ問いを件の女性にすればどんな答えが返ってきただろうか。

「忘年会、いいんじゃない。」的な返答か。

「分からない」的な無関心か。

勝手な推測である。

 

いつも思う。報道各社の『世論調査』は結果とともに、集計対象者の年齢階層を明らかにして欲しい。その偏りによって結果がかなり左右されると思うからだ。

官邸は支持率17パーセントの下落をどう戻すか、作戦を練っていることだろう。菅首相の“響くひと言”が報道で増幅されて数字は大きく振れるだろうが、評価は定まったのではないか。

 

 

 

 

 


2020 自転車野宿旅の写真 -洞爺湖-

2020年12月17日 | 円 -bicycle-

◆9月6日(日)~9日(水)「洞爺ツーリング」90Km  3泊◆

 

 

洞爺湖手前の壮瞥町「盤渓温泉」に1泊。沙流川の流れる山間にある。“奥洞爺”とも呼ばれる温泉街もかつての6軒が今は2軒だけ。鉄道の廃止と共に消えたという。

いつも泊まる宿も昨年高齢を理由に廃業したので、向かいの『蟠岳荘』に泊まってみた。お女将さんの小竹正代さん(77才)が「娘が帰ってくる家があるように」と頑張っている。

お湯も料理も素晴らしい。2食付で6,500円は申し訳ない気がした。

 

 

コロナウイルス感染防止対策で、洞爺湖周辺は殆どがキャンプ禁止され、“定位置”もこのとおりだった。

 

 

 

唯一キャンプが出来た「財田オートキャンプ場」からの中島の朝靄。


2020 自転車野宿旅の写真 -十勝岳-

2020年12月14日 | 円 -bicycle-

◆8月17日(月)~21日(金)旭川駅から「十勝岳白銀荘野営場」60Km  4泊◆

 

 

上富良野町「日の出公園キャンプ場」から十勝岳方面を撮した1枚。

左端が十勝岳、中央が富良野岳、右端奥が下ホロカメトック山と思われる。いつも出発の時に、さぁあそこまで行くかぁと気合いを入れる。

今年は上富良野町からではなく、旭川からの逆周りにしたので十勝岳から下ってきて野営した。あいにくの小雨の中。コロナの影響か、バイクライダーがいつもより少なかった。

 

 

 

旭川から美瑛を通って、十勝岳望岳台の手前にある「白金野営場」から見た富良野岳。この日の朝は快晴だった。

 

 

 

1,000mの「十勝岳白銀荘野営場」に到着。傍に野趣溢れる50℃~60℃の“吹き上げ露天風呂”がある。登りがキツイ時に思い浮かべると元気が出る。