楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

下北半島の原発施設

2023年08月30日 | 『私の自転車旅物語』

走行距離 240Km

 

今回の自転車旅の楽しみに下北半島の太平洋側の海岸景色を眺めることがあったが、八戸フェリーターミナルから大間崎を目指して北上するコースは殆どが山の中で少々期待外れだった。

しかし、2017年の大間崎から日本海側の仏ヶ浦海岸を南下する時には考えなかった〝大間は原発半島〟を認識することになった。

私は青森県のことを忘れていた。

 

青森県のHpより

 

今回走ったルートには原発関連の様々な施設が連なるように設置されている。

福島原発の事故の影響で稼働停止・建設停止、審査待ちのものもあるが、

調べてみると、

・本州北端の大間町にMOX炉の原発(2008着工・再審査により停止中、運転開始未定)

・南東に下がって、東通村に東北電力の軽水炉(2005運転開始・東北震災により停止中)及び東京電力の軽水炉(2017運転開始・東北震災と福島原発事故で停止中)

・その南の六ヶ所村に日本原燃のウラン濃縮工場(1992操業開始)、低レベル放射性廃棄物埋設センター(1992受入開始)、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(1992操業開始)、使用済み核燃料再処理工場-Mox燃料-(1993着工・完成時期は26回延期され審査めど立たず)

・東通村の隣のむつ市に、使用済み核燃料の中間貯蔵施設(2023事業開始 暫定)

といった具合だ。

これだけ工事と運転の〝停止中〟が多いということは、原子力発電の技術が安全面で確立されていないことを示している。

 

・原発は他の地域にもあるが、原発の材料(ウラン濃縮工場)→東通原発→使用済み核燃料の中間貯蔵→廃棄物処理(放射性廃棄物埋設・貯蔵管理センター)

・使用済み核燃料の再処理(再処理工場)→取り出されたMox燃料で再度発電(大間原発)

という核燃サイクルの一連の施設が全て揃っているのは下北半島だけであり、日本全国の使用済み核燃料を受け入れているのが青森県ということになる。

 

背景には高度の放射線を発する使用済み核燃料は全て再処理して再びエネルギー源(Mox燃料)として使用するという国の政策があったが、このサイクルは頓挫し、今ではエネルギー政策に原発が位置づけられ、その運転期間も延長される等、形骸化している。

 

今回走ったコースで畑作物を殆ど見ることは無く、所々の水田には雑草が多く管理が不十分のように思われた。

 

かつて、この地域には1960年代に青森県が出資する会社が大規模工業地帯の誘致を計画したことがあったが、一次、二次の石油ショックで破綻している。

この時の莫大な土地買収資金が会社に債務として残ったことが、〝背に腹は代えられぬ〟で青森県が原発施設を受け入た要因であろう。

立派な新築住宅が目に付いた。

 

 

 

六ヶ所村の「周辺監視区域」に張り巡らされているコンクリート製の柵

 

東通村

 

六ヶ所村と東通村では道路横に監視カメラの付いた頑丈なコンクリート柵とバラ線が延々と回されている。

貼られた「周辺監視区域」というプレートの監視対象は放射線なのか、人なのか。。。

 

10年前、民主党政権は「2030年代に原発、再処理施設をゼロ」を閣議決定したが、アメリカから「核兵器の原料となるプルトニウムを溜め続けるつもりか。」と言われて結局、取り下げた。

 

原発政策を見直すには政権交代しかないだろう。

沖縄の基地問題にも通じる深刻な問題を新たな政権で根本的に議論しなくてはならない。

 

目先の発電コストでは無い。

フクイチの次に何処かで原発事故が起きたらこの国は持たない。

その議論がどこかへ行っていることを強く感じた旅だった。

 

原発PRセンター 東通村  2023.8.21

 

大間崎に近くなって見える北海道。

「島」であることを感じさせる。

 

(追記)

東通村の通過が夕方だったので旅館を探したが3軒に断られた。

理由は「観光の人は泊めない。」というものだった。

頼み込んでやっと見つけた旅館は20名の工事関係者で埋まっていた。

 


大間のマグロ

2023年08月27日 | 『私の自転車旅物語』

下北半島の大間崎のキャンプ場でテントを畳んでいたら年配の女性が近づいてきて、「大間のマグロを食べたいのですが、何処か良い店を知っていたら教えていただけませんか。」と尋ねられた。

2017年に自転車旅で大間崎に寄った時に泊まった民宿のおばさんは「大間に大間のマグロ

いませんよ。東京に行ってしまうから。」と聞かされていたので、その時も今回も〝大間のマグロ〟は食べていなかった。

 

大間崎には数件の出店と食堂があるが、食べなかったのは値段がかなり高いこともあった。

件の女性にそのようなことを伝えると、「分かりました。」と帰って行った。

 

フェリー乗り場に向かう途中に寿司屋があった。

もう大間に来ることも無い。

そう考えると、昼前の寿司屋を通り越すことが出来ず、暖簾を潜った。

 

清水の舞台から飛び降りるようなつもりで?一番安い「特上にぎり 3,080円」を注文した。

出来上がるのを待っていると老夫婦が入ってきてカウンターの横に座った。

 

値段が高いからだろう、二人で小声で相談しながら暫く品書きを見ていたので、店主が「早く決めてもらえば座敷より先に握るから。」と急がすような言い方をした。

急ぐあまり、老夫婦は注文が二転三転した。

「特上にぎり」、「マグロ丼のトロと赤み」「マグロ丼のトロふたつ」

 

その都度、店主は奥の方へ変更を伝えるものだから老夫婦のあせりが横にいて伝わってきた。

店主が言うには、丼のご飯の量が違うので、奥の方へ伝えるのだという。

値段が3,080円から6,000円位にまでハネ上がった。

何度も謝りながら・・・。

 

折角の〝大間のマグロ〟はどんな味と想い出を老夫婦に残したのだろうか。

あのキャンプ場で出会ったご婦人はどうしたのだろうか。

食べたのだろうか。

 

注文した「特上にぎり」の〝大間のまぐろ〟は確かにクリーミィな舌触りと濃厚な風味があった。

1個しか付いていなかったけれど、老夫婦の様子に何だか胸が詰まって、私の〝大間のマグロ〟の想い出はそれで十分だった。

 


2023下北自転車旅 2023.8.25

2023年08月25日 | 『私の自転車旅物語』

 

大間崎が30℃になるのは年に1回くらいのものだったが•••土産屋のオヤジさんがご多分に漏れない猛暑に顔を拭った。

マグロは言われるほど上がらないないそうだ。

寿司、定食には手が出ない。

「これからは宗谷岬だ。」と笑った。

 

かつて、ニシンが道南の江差から小樽、留萌、利尻と北上したが冷たい海水を求めてのものだった。

マグロも温暖化の影響を受ける時代になるかもしれない。

 

大間崎が昆布の採れるところとは知らなかた。

朝、岬のキャンプ場から散歩に出ると、出汁用の立派な真昆布を干している最中だった。

まだ涼しいのに汗びっしょりだ。

昆布干しは重労働だ。

 

ここには

自転車で岬巡りをしている神戸の大学生が隣にいた。

根室のノサップ岬、宗谷岬、大間崎、ゴールは鹿児島の佐多岬。

1カ月半で縦断するというから若さには敵わない。

 

そして、何と北海道の女子学生で、これから恐山を登って秋田方面に行くという二人連れが。

沢山の若者チャリダーに出会えた旅だった。

なかなかやるなぁ。

 

この旅もほぼ終えて、午後のフェリーで向かいに見える北海道に帰る。

 

 

 

 

 


2023下北自転車旅 2023.8.23

2023年08月23日 | 『私の自転車旅物語』

6〜7年前に、下北半島を自転車で巡った。

むつ市側から恐山に登り、下った麓の森林の中に薬研温泉があり、すっかり気に入った。

 

 

今朝は薬研温泉キャンプ場で目を覚ました。

 

 

 

朝5時の無料の温泉「河童の湯」は〝貸し切り〟

温泉の横の薬研渓谷に昔のままに川が流れている。

 

以前にノサップ岬で知り合った神奈川県のOさんが3泊目で先着していた。

自転車とバイク、お互いに元気で再会出来たのは嬉しい。

 

モツ鍋にビール、ワイン。

話しが尽きない。

かぁちゃんに感謝!で一致。

 

道東から車旅をしているご夫婦と話しをした。

同じ74才、元農家で経営移譲して、今まで出来なかった車旅しているとのこと。

限られた時間、やりたい事をやる。

意見がドンピシャ一致した。

 

 

ここにも埼玉の大学サイクリング部6名がいた。

今朝、恐山に向かった。

再び何だかホッとした。

 

 


2023 下北自転車旅 2023.8.21

2023年08月22日 | 日記

小河原湖キャンプ場から六ヶ所村を通って、陸奥湾の陸奥横浜に出る予定だったが、六ヶ所村辺りで標識を見落としたらしい。

スマホの地図情報を見ると、下北半島の太平洋側をずっと北上していた。

それも良し。

夕方、東通村に着いた。

 

海岸沿いの漁村で、キャンプ地は無さそうなので、旅館に電話を掛けたが、3軒に「旅行者お断り。」

頼み込んで見つかった旅館も工事関係者で満杯だ。

何だろう。原発関連?

 

最近、学生さんの自転車旅を見なくなったが、久しぶりに京都の大学の自転車部の若者に出会い、何だかホッとした。

 

今日は薬研温泉でバイクの知人と合流。

 

 


2023下北の自転車旅 2023.8.19

2023年08月21日 | 『私の自転車旅物語』

台風7号が去り、19日の夜の苫小牧から八戸行きのフェリーに乗った。

学校の夏休みが終わったせいか、2等船室はガラガラだった。

もっとも今は個室に乗るのかな。

 

自転車旅で八戸港は2度目。

 

 

 

20日の早朝に着いて、日本一と言われる館鼻岸壁朝市を見物して、三沢の近くの小川原湖キャンプ場まで来た。

昼前まで快晴、30℃だったが、近くになって道が分からず、34kmのところを50km走って、最後は雨に当るという疲れた一日だった。

湖はかなり広く、湖水浴の家族連れで賑わっていた。

近くに260円の市民温泉があり、疲れを取った。

 

 

 

小川原湖の夕暮れ。

海跡湖で汽水湖。

 

(8/21朝)

大きな魚の波跡が見えて、海鳥が寄って来てい。

 


新しいディスプレイにした

2023年08月18日 | 日記

パソコンのディスプレイの不調が続いていた。

時々、まっ黒になる。

CtrlとウィンドウズマークとAltとBキーを同時長押しする方法で回復させてきたが、遂に画面の右上が暗くなった。

ずっとPC本体の不調と思っていたが、これはディスプレイの故障、寿命だ。

 

というわけで新しいものをAmazonから買った。

中古品で1万円を切る。

開封して返品したものも中古品になるとのこと、新品同様の完全調整品なので問題は無いだろう。多分。

 

画面が明るく、反応も早い。

何事もストレスフリーはいい。

 

 


続・大臣給与の返納 

2023年08月17日 | 日記

河野太郎デジタル大臣の給与返納額について前回の記事に書いたが(8/16)、日刊ゲンダイが推測した。

 

~閣僚の年間給与は約2,929万円で、うち2割が行財政改革のため減らされている。議員歳費の返納は公職選挙法が禁じる寄付行為にあたるため、2割減された閣僚給与から議員歳費を除くと返納可能な金額は年間で約140万円。閣僚給与3カ月分は約35万円と推計される。

~デジタル庁に、河野氏が自主返納する金額を問い合わせたが、なぜか「お答えできない」(広報担当)の一点張り。「3カ月分」とした理由については「大臣が判断した」(人事担当)との回答だった。~

 

当方の推測では閣僚年間給与が行財政改革で2割削減されていることは知らなかったので51万円程度だった。

35万円と51万円。

どちらにしても河野太郎の姑息なポーズであり、デジタル庁に箝口令が敷かれるわけだ。

大手新聞社は日刊ゲンダイの突っ込みを見習って欲しい。

 

 


「大臣給与」の返納

2023年08月16日 | 日記

河野太郎デジタル大臣がマイナンバーを巡るトラブルが相次いだ責任をとり「閣僚給与」3ヶ月分を自主返納するという。

その金額がいくらなのか、メディアは書いていない。

ゲスの勘ぐりではない。

程度が分からない。

 

以前にも大臣が給与を自主返納したことがあり、その時は「〇〇円で、考えるほど高額でない。これで責任を取ったことになるのか。」といった趣旨の新聞記事を目にした記憶がある。

 

国会議員の給与を調べてみた。

国務大臣の給与月額は146万6,000円で、地域手当が20パーセント上乗せされる。

一般の国会議員の給与月額は129万4,000円。(年間報酬額は衆参で異なる。)

そうすると、国務大臣としての毎月の〝手当相当額〟は差引17万2,000程度というとになる。

 

「閣僚給与」3ヶ月分は普通に考えれば439万円8,000円になるが、大臣としての手当相当額で考えると51万6,000円程度になる。

記憶による記事は後者のことを書いていた。

 

ボーナスを含めて歳費だけで年間数千万円を税金から貰いながら、市井の国民の金銭感覚が欠如していると思われる国会議員にとって、439万円8,000円も51万6,000円もたいした金額で無いことは確かだ。

これで責任を取ったことになるのなら安いものと思っているだろう。

 

「閣僚給与の返納」はポーズにしか過ぎず、取るべき責任として国務大臣を辞任しそうにも無い。

まともな国会議員を揃えてゆくのは選挙と政権交代しか無い。

 

河野太郎、全く信用出来ない。